表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/12

004[今夜の予定は肝試し]

[今夜の予定は肝試きもだめし]


私と東条トウジョウ以外は地元民…と、言っても

東条ですら、学校の電車での最寄もより駅の2つ先に住んでいるため

終電をのがしてこまるのは私だけだった


それに自分から・・・

『今夜、ユリちゃんのベットで一緒に寝られるならOKさ』と、言った為

「やっぱ、帰ろうかな」とは言えず

取敢とりあえず今日は、友人宅にまる事を家族に電話で

私サイド都合つごうを付けた。


2度目の1年を途中とちゅうめ、私と一緒に進級してくれなかった

サンちゃんの兄「山中 藤五郎(ヤマナカ トウゴロウ)」が

ユリちゃんとサンちゃんをワゴン車でむかえに来た


ユリちゃんが私と東条の肝試しの参加をつたえ、ゴロちゃんの歓迎かんげいを受けて

私と東条も迎えの車に乗せてもらう

そして、日がれるまでの時間をつぶす為に

私とゴロちゃんが働く、私のバイト先へと移動する事になった。


因みに余談だが・・・

明日は土曜日、私のバイトのシフトが土曜の午前中から入っていたはずなのだが

バイト先の店長代理ゴロちゃんのはからいで、すでに私のシフトは勝手に変更され

午後からゴロちゃんと一緒にフロアに出る事になっていた


どうやら・・・私が家に帰っていても、ゴロちゃん達の御迎えが来て

肝試しに強制参加させられる事が決定していたらしい

と、言う事で…今夜は私、ゴロちゃん達とオールナイトで遊ぶ事になった

いや、むしろ…最初っから、私の知らない所でそう言う予定になっていた御様子だった。


話しは戻り、今夜の肝試しの参加者は・・・

肝試しの企画者の「ユリちゃん」と、その彼氏の「サンちゃん」

ユリちゃんの元彼で、サンちゃんの兄の「ゴロちゃん」

私の友人リカの元彼なサンちゃんのクラスメイトの「アキ」

サンちゃんとアキの部活の後輩、私的に面識の少ない「セイ君」

私と、追加参加の「東条」を含めた7人である


喫茶店に先に来ていたアキが

さそえる女の子は、いなかったのかよ』と残念そうにし

ユリちゃんを「紅一点」と会話の中で位置付けてくれた。


私は少しだけ微妙な気分になる・・・

アキは去年、リカと付き合っている時に複十数回

女子モードの私と会って、一緒に遊びにも行っていたのであった


この時私は・・・

「コイツ…私の事を忘れているのか?」と思ったのだが、しかし!

どうやらちょっとばかり、そう言う事情とは違うらしい・・・

『なぁ~カラサキ!リカと仲良かったよな?アイツどうしてるか知らないか?

俺…けられてるみたいで会えないんだよ』と、言って来たのだ


「浮気した上で、リカを捨てたくせに未練が有るとは図々しい」

私のアキに対する評価ひょうかはさて、置いておいて・・・


どうもアキは「私の存在」をおぼえてはいたが、私が「女」である事

前に何度も一緒に遊んだ時、ちゃんと女子の制服を着ていた事について

私に興味が無さ過ぎて、記憶の片隅かたすみにすら残らなかったらしい

とぉ~ってもひどい話しである。


ひそかに知らない東条と、コノ喫茶店でが「初対面」な後輩のセイ君は

私を女だと認識していなくても、別に不思議は無いのだが…

「女子モードの私」と、アキの接点を知るサンちゃんが微妙な表情をして

ユリちゃんが、こっそり腹をかかえて笑い

ゴロちゃんが私のかたやさしくたたき、なぐさめているつもりなのか?

『シロウ!アキは、女と見れば見境ない野獣君だ…貞操ていそうが守られて良かったな』

と、私の耳元でささや


「正直、私はアキとヤリタイわけではない!ヤリタイ訳ではないのだが…

女なのに男装してる事がバレ無い私の女子力の低さって、もしや絶望的なのでは?」

なぁ~んて事を女として少し考えてしまうのは、変だろうか?オカシイで、あろうか?

私は人知れず、苦笑にがわらいを浮かべ…ちょっと心で泣いていた。


『シロー!コーヒー!』

私が暇潰ひまつぶしに来ている様に見えたのであろう、常連客が私に『オーダーよろ』とたのんで来る

私は店の角にある、大きな円形のテーブル席から離れ


笑いながら『今日は自分、休みなんすよぉ~…』と、言いつつ

客から御客様専用のマグカップを受け取り、厨房ちゅうぼうに入り込み

カップを軽く洗って、コーヒー2杯分の伝票を作成してからカップをいて

サーバーからマグカップにコーヒーをうつして戻って、客の座る席の伝票を追加する


此処ここでバイトしている事を知らなかった東条が

円形のテーブルの奥の方から、私の行動をジィ~っと見ている

肝試しに行く皆がつどう、その席に私が戻ると・・・

東条は、どうしても気になるのか?

『なあなあ!何でギンちゃん、シローって呼ばれてんの?』と興味津々に訊いて来る


私に「シロウ」と、勝手に名付けたゴロちゃんはニヤニヤ笑い

リカ同様、私の名前を勘違いしたままなアキが

『そもそも、カラサキをギンちゃんって呼んでる方が不思議だけどな』と言う


私は説明が面倒で…東条とアキが私を「男だと勘違い」している事を利用して

『家に泊まり合う様な深い関係になったら、ベットの中で教えてやるよ』と

呼ばれる名前に深い意味も無いのに、意味有り気によそおって2人をだまらせた。


名前についての事は封じたが、違う問題が持ち上がって来る

『お前…そっち系なのか?』と、東条とアキが不安気に訊いて来る

話しが聞こえていたらしき女性の御客様達が、訊き耳を立てている御様子がうかが


私はちょっと、面白くなって・・・

『そっち系って、どんなのの事?くわしく、君達の口から説明しておくれよ』

ちょっとSっ気を出して、見下す様に2人に近付き笑ってみる


ユリちゃんがシュチエーション萌えで喜び

御客様に混じった腐女子の歓声がかすかに聞こえてきた。


東条とアキが、自分達の考え出した疑惑ぎわくを信じ始め

何にも知らないセイ君は、本当にそう勘違いしてドン引きし

色々知ってるゴロちゃんは、笑いをえ切れずき出している


サンちゃんが深い溜息をき、私の悪ふざけを見兼ねて何か言おうとする

が…しかし、ユリちゃんに口をふさがれてしまう


『安心して!坊や達がシロちゃんにオカマ掘られる事は絶対に無いわ!

そもそも、シロちゃんにだって選ぶ権利あるんだから!』と、ユリちゃんが

フォローしてんだか、してないんだか…何だかよく分からない言葉で周囲を翻弄ほんろう


『このネタ飽きちゃった、これ以上とやかく言うなら…

その「そっち系」の道とやらへの扉の前まで、私が連れて行ってあげるね!』と

ユリちゃんが2人の尻に手を伸ばし…何かしらやらかした御様子で…

この御話はユリちゃんによって有耶無耶うやむやにされ、終止符を打たれる


私は、東条とアキがそっち系ではない事を確信し

「そっち系で攻めて来られる可能性が無いなら安心だ」とよろこんで

誰も困らないし私に実害が無さそうなので、自分に対する誤解を放置する事に決めた。


店が混み出し、アルバイト仲間がゴロちゃんに助けを求めに来る

私は話しを耳にし、うっかり『ゴロチャン手伝ってあげなよ』と口にしてしまう


その結果・・・

シフトをドタキャンした奴の代わりに、私とサンちゃんがゴロちゃんにり出されて

私が決めてなくてもそっち系の話しネタは

完全に誤解のまま中断され、放置される方向へと流れて行く


書き入れ時が過ぎて日が沈み…店が落ち着いたころ

ゴロちゃんのおごりで肝試しに行く全員が夕食を食べ、学校へしのび込むのに丁度良い時間に

店を出る事となった。


ゴロちゃんが運転する車で、学校をつらぬく大通り沿いのコインパーキングまで行く

車をそこに停車して去年、侵入した場所へ行ったのだが・・・

木のくいが打たれ、有刺鉄線ゆうしてっせんがグシャグシャに張巡はりめぐらされていて驚かされる事になる


アキいわく・・・

何時いつの間にかその場所が有名になり

休み時間や授業中、部活中に学外のコンビニに行く生徒が後を絶たなかった為

塞がれてしまったらしい


『さて、何処どこから這入はいり込もうか?』と、ゴロちゃんが本気で悩んでいたので

私とユリちゃんは『あの道行っとく?』と笑い合い

水路に面したテニスコートの入口から、さくを越え

水路沿いの半地下な10cmの細道へと降りつつ、皆に向かって手招てまねきをする


そこは水路と歩道を挟んだ御隣おとなり敷地しきちに存在するテニスコートへ行く為に

テニス部員がこっそり使っている、秘密の通路

半信半疑で男性陣が付いて来てくれて、私達は学校の敷地に入り込む事が出来た。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ