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尖閣事件

20XX年 6月30日01:30 尖閣諸島沖

巡視船"りゅうきゅう"は僚艦の"くだか"と共に尖閣諸島沖を警備している。10日の事件以来領海侵犯が増加し、しかも過激になっている。しかし対応はいつも通り「警告→放水」だ。銃撃は相当なことがない限り行わない。



いつものように複数の中国漁船が領海に接近する。夜の勤務で乗員も皆お疲れの様子だ。

「警告、警告!日本の領海に接近しています。退去しなさい···」何回目だよ、こん畜生。いい加減ぶっぱなしたいもんだがな···。あの事件以来、武器を使おうとするたびにプレッシャーがかかる。使ったらボロクソ言われるからな。



巡視船"りゅうきゅう"の船長はそんなことを考えながら中国漁船を監視していると、漁船が"くだか"に船首を向け、近づいていくのが見えた。

「何だ何だ?呉のときみたいに"武器のようなもの"を出すかな?」と小馬鹿にした。艦橋に笑いが起こる。しかし次の瞬間、船長の顔は一変する。 

 漁船は本当に"武器のようなもの"を出したのだ。「マジかよ!」


突然の出来事に皆混乱する。「撃たれるぞ!"くだか"に警告を出せ!それから···射撃用意!本部に連絡、許可が下り次第射撃する!」保安本部に連絡すると「え···わっ、分かった、ちょっと待ってくれ。」と、本部も混乱しているようだった。こんな時期に、このような形で射撃するようなことがあるとは考えてもいなかった。やはり、武器使用には慎重なようだ。「本部!まだか!早くしないと···」と言いかけたとき、漁船から、煙を曳きながら、光る物体が、巡視船"くだか"に突進していった。RPGによる攻撃だった。

 RPGはそのまま"くだか"に命中、艦橋を吹き飛ばした。こんな夜中に、1発で当たるとは思わなかった。ただの漁船でないことは確かだ。「"くだか"が被弾した!反撃する!」さすがに攻撃されたとなると反撃は許可された。


"りゅうきゅう"は船首に搭載している40mm機関砲を漁船の方に向けようとしたが、副船長が「10時の方向にもう1隻!」と報告した。間もなく、RPGが"りゅうきゅう"に発射された。見事"りゅうきゅう"の船首に命中、機関砲を破壊した。艦橋も被害を受け、船長を含む数名が負傷した。


漁船は炎上する2隻の巡視船に、とどめに1発ずつRPGを発射して逃げて行った。暗闇の中で赤々と燃える2隻の巡視船は、沈没を免れるも37名の乗員を失った。

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