反撃
20XX年 7月7日06:00 沖縄
ここ沖縄にイージス艦3隻、新型強襲揚陸艦などを含む18隻の護衛艦が集結した。空自もF-15Jが80機、F-2が40機あまり待機している。F-2はほとんど対艦戦闘装備だ。F-2の搭載するASM-3が有効であるとして、量産が急がれている。
「これより敵艦隊を攻撃、先島諸島を包囲する。"そうりゅう"も援護してくれるから大丈夫だ。尖閣のときのようにはならん」艦隊指揮官が作戦について説明する。
敵は沖縄攻略に向けて、沖縄に上陸させる部隊を宮古島などに上陸させている。宮古島には沖縄攻略部隊と島自体を防衛部隊が駐留していて、中国軍の大きな巣になっている。ここを叩けば一気に戦力を削ぐことができる。
しかし重要拠点ゆえに攻撃は危険だ。よって最初は上陸せず、爆撃や艦砲射撃のみの攻撃を行う。それでも敵も対空ミサイルなどを展開しているため、空爆をしようにも犠牲は出るだろう。敵対空部隊が展開している中で空爆を行うなど馬鹿げている。普通は巡航ミサイルなどで対空部隊をあらかた片付けた後で空爆をするのだが、自衛隊は「敵国を刺激する」と言って、そのような兵器を導入しなかった。代償は大きいだろう。
06:30
宮古島に向けて出撃した。空自の戦闘機が先導する。まずは空自部隊と"そうりゅう"潜水艦が敵艦隊を攻撃する。
06:40
「イーグルより各機、敵空母艦載機が西南西150kmより向かってきている。数は80以上。警戒せよ。」AWACSからの情報だ。「よし、撃墜するぞ」10機のF-2を護衛している20機のF-15Jが燃料タンクを投棄し、戦闘態勢に入った。数は多いが、ほとんどがJ-8などの旧式機だ。すぐに敵部隊がAAM-4の射程内に入る。「レッツダンス!」F-15編隊から複数のミサイルが発射され、直ぐにレーダーから敵機が次々と消えていく。50機ほど消えたところで「イーグルより、敵がミサイル発射。回避しろ。」と警告が来た。「ラジャー、回避!」フレアを射出しながら回避行動をとる。敵のミサイルも性能が向上している。1機が火だるまになり、キャノピーからパイロットが脱出する。
「敵の増援···さらに50機」よくこんな数があるものだ。しかし今回はJ-16、新型機だ。「敵機ミサイル発射!回避せよ、かなりの数だ!」高性能な戦闘機が、さらに高性能なミサイルを撃ってきた。こちらも撃ち返したが、相討ちとなった。撃墜21機、被撃墜8機だ。F-2が敵艦隊への攻撃を開始した。1機に2発搭載されているASM-3が計20発発射され、敵艦隊に飛んで行く。長音速なので十秒ちょっとで命中する。マッハ5で飛行するミサイルなのだから、運動エネルギーだけでも威力は凄まじいだろう。
同時刻 宮古沖 中国空母艦隊
「8番···6番機もダウン!60機以上撃墜されました!」レーダー部隊から報告が入る。敵航空機が接近したため、宮古空港に駐留している航空機、空母艦載機が迎撃に向かったのだが、この有り様だ。旧式機が撃墜されるのは当然なのだが、J-16も20機ほど落とされてしまったのは痛手だった。本土から遠くなったため、戦力の補充にも時間がかかるのだ。しかもベトナムとも戦争を始めてしまって···。政府の連中は本当のバカなようだ。
「敵機がミサイル発射!数20、マッハ5!」「何!?大至急迎撃しろ!マズイことになるぞ!」尖閣で大損害を受けたときと同じミサイルだ。本当に早い。迎撃ミサイルを発射する前に着弾してしまうほどだ。「ブゥーン!」既にかなり接近しているようで、30mmCIWSによる迎撃が開始されている。「バーン!」ようやく1発撃墜したが、マッハ5も出ていたのだから、ミサイルの破片の飛散も尋常ではない。旅大級駆逐艦が破片を食らい、レーダー、射撃管制装置などが破壊された。こうなればもうただの的である。
突然駆逐艦が大爆発を起こした。転覆しそうなほど傾いている。ミサイルが命中したのだろうが、早すぎて見えない。「旅大被弾!」旅大への被弾を最初に、次々とミサイルが命中する。「空母を守れ···」と言いかけた頃には遅かった。空母"遼東"が被弾し、大爆発を起こした。あれだけの大型艦が轟沈となった。
06:50
艦隊は壊滅的被害を受けた。空母1隻、駆逐艦4隻、揚陸艦2隻、補給艦2隻が沈没し、10隻が損傷した。空母の損失による被害は大きかった。轟沈だったため乗員も避難できず、ほとんどが死亡した。"遼東"は艦載機40機、乗員2000名と共に海底に沈んだ。
被害甚大なため、西表島周辺の海域まで退避したが、敵潜水艦の攻撃に遭い、空母"江蘇"が大破、駆逐艦2隻が撃沈された。もう中国本土に退避し、艦隊を再編成しなくてはいけない。当分先島諸島は陸・空軍の部隊に守って貰うしかないだろう。




