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軍事愛好家の転生記  作者: エアアンテーク
国家反逆罪
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クーデター計画

 ライナット王国、それは豊かな大地に豊かな自然。巨大な街の中央には威厳のある城が佇んでいる。最もその城にはハーケンクロイツが掲げられいるが....



 指揮官ロースターを筆頭にクーデター計画を始める。こちらの戦力は王国騎士団が20人。魔術師10名。特殊作戦部隊15名。そして、冒険者『震電』圧倒的に戦力不足だ。だが、心配することなかれ、こちらにいるのは皆精鋭。


「こちらの戦力は少ないですが精鋭です。短期決戦なら勝敗があります」

「では、どうするのですか?」

「まず、陽動として魔術師は全員、お城に向かって爆破魔術を打ち込みます。さらに正面から王国戦士長率いる精鋭騎士団が正面から敵の城に攻勢をかけます。その先に震電の皆さんは隠し通路から城内に侵入し、敵、ヒトラーを暗殺。で、どうでしょう」

「では、特殊作戦部隊はどうするのですか?」

「特殊作戦部隊は特別区にいる魔族の解放並びに私が民衆に呼びかけた時に一般市民のふりをして立ち上がって欲しいのです。」


 わかりにくいが、要するにロースターが立ち上がるよう呼びかけたらそれに答えて、立ち上がりやすい雰囲気を作るというものらしい。


「なぁ、俺らは4級の冒険者パーティだけど、暗殺なんていう重要な仕事していいのか?」

「当日、敵戦力の多くは特別区にいるとのことですし城を防衛する人も正面から引きつければある意味一番安全です」


 なるほど、理にかなっている。この作戦は特段革新的ではないが、最もリスクの少ない安全策とも言える。


「それと、場内潜入に私も連れて行って欲しいのです。私は城の最上階に立ち、民衆に蜂起を呼びかける義務があります」


「でも、4級の俺らに人を守れるだけの力は....」

「マジックアイテムで赤ん坊の姿に変わります。背負いながらでも厳しいでしょうか?」

「えーと...」

「お願いします!あなた方ならできると思っています!」


 ロースターにせがまれてしまった。周りの目は、王女がこんなにも頼んでるんだから当然受けるよな、という目をしている。


「わかった....」

「それと、特殊作戦部隊に頼んで拡声魔術の魔法陣をこの国の至る所に設置しました」


 拡声魔術とは、魔法陣を通じて声を伝える魔術。つまるところ、マイクとスピーカーみたいなものだ。


「この拡声魔術を通じて、私は国中に私の演説を届け、蜂起を呼びかけるつもりです」 


 こうして、クーデターは計画された。あとは拡声魔術の魔法陣の設置を急ぎつつ、俺らは場内の配置を覚え、戦闘に備えて訓練した。


 俺らを訓練してくれるのは王国戦士長名前をアンテークと名乗った。他にも魔術部門長やその部下達も訓練に参加してくれた。もっとも実力差がありすぎて誰もアンテークさんには勝てなかったが....


 それから一週間が経った頃、ロースターが神妙な顔つきで話しかけてきた。


「みなさん、本当にありがとうございます」


 何を畏っているのだろう。

「何言ってるのよ、友達じゃない!」

 こんなベタなことを言ったのはアレスだった。

「私も、こんな話を聞いて逃げたくはないからね」

 トレディアもやる気だ。

俺は....と一瞬迷ったが、やるしかないと思った。

「ありがとうございます。私には頼れる身内がもういなくて....短い間の旅でしたが....それでも、みなさんは、家族みたいに思えるのです....」


 そう言うと彼女は人目も気にせず泣いた。

 彼女は15歳らしい。この世界の成人は15らしいがいくら成人したからと言っても15歳は15歳、元日本人の感覚からしたらまだ中学生や高校生らへんだ。そんな彼女が身内を全員失ったとなれば精神的にも辛いものがあるだろう。


「すみません....泣いてしまいました....ところで、成功したら何かお礼をしたいのですが、何がいいですか?王位でなければ貴族階級でも、莫大な富でもなんでもいいですよ」


 魅力的な話だ。一生遊んで暮らせる。貴族にもなれる。そんなふうに思っていたらアレスとトレディアは即答で

「なら、強さかな」

「なら、強さをちょうだい」

 え、強さって何?


「正直、今のまま冒険者をしても死ぬだけだと思うんだ。だからそうならないためにも強さが欲しい」


 どうやらうちの剣士陣は戦闘狂らしい。そこに安全な貴族ライフを楽しむという考えはない。


「なら、冒険者学校に入学しますか?」

「そこはどんな場所なの?」

「世界中から強くなりたい冒険者が集まって、色々学んだり経験を積んだりする場所です」

「いいわね!それにしましょ!」

「僕もそれがいいかな」

 

 どうやら報酬は冒険者学校の入学に決定したらしい。詳しい話を聞いてみると魔術や剣技、様々な冒険者に必要な知識を学べる他、模擬戦によって経験を積ませることもするらしい。ここに入学した冒険者というのは冒険者内でもエリート的存在らしい。


 確かに、今の俺たちは強くない。それは今までの対人戦で痛いほどわかっている。せっかく神から才能やら能力やらももらった。となればそこに入学するのが一番ベストだろう。


 莞爾も納得して報酬は冒険者学校の入学に決定した。(入学するのはそう難しくないが卒業するのは難しいらしい)


 クーデターまでの1ヶ月間俺らは徹底的に訓練した。そしてついにクーデター実行の1日前になった。

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