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お兄ちゃんと会いたかったメイドさん

 僕と僕のマイメイドである、元剣聖ランスロット・アレクシアはめっちゃ美味しい氷菓を食べるために、僕たちの住む館から北に1200km離れた、-30度を下回る極寒の地、パオシェン山脈の、氷山龍ラオパオシェンの死体跡地に、永久凍結石と呼ばれる氷菓に使う氷を取りに来ていた。


 この旅は元剣聖ランスロット・アレクシアの仲間であった、死んだはずの勇者ラルフの目撃情報を確かめるためでもあったのだが、ラオパオシェンの死体跡地に居たのは勇者ラルフの姿をした化け物だった。


 元剣聖ランスロットアレクシアによると、その化け物と話して得た情報から、勇者ラルフの中身はもう勇者ラルフではなく、魔王軍四天王の残魂のオルタという、魂を操作する加護を持った1000年以上を生きた魔人族らしい。


 オルタは高確率で勇者となる、転生者である僕を消すために、今僕の心を折ろうとしている。


 戦いが始まり、勇者の体を持ったオルタの右腕をアレクシアが戦いの中で切断する。しかし残魂の加護を利用し勇者ラルフの意思をその身に宿すことで、アレクシアの不意を突きアレクシアの胸を魔王軍四天王オルタは無限の聖剣ライジングエクスカリバーによって貫いた。


 アレクシアのその傷をこの世界のご主人様の加護であるスキル【支配者】の遠隔スキル強制発動によって無理やりふさいだ。


 僕とオルタとの戦いが始まる。その戦いはスキル【支配者】の真価である、支配対象の固有魔術、固有スキルの借用を利用した初見殺しによって僕が優勢となった。


 (二人のステータスは後書きにあります‼)


 血を吐いた、空っぽの勇者オルタに対して僕はゆったりとスキル【支配者】の加護の借用を使ってとどめを刺しに行く。


 「スキル【支配者】固有効果 借用 対象ランスロット・アレクシア剣聖の加護【空気抵抗を切り裂く剣】【避けるという思考を切り裂く剣】【視線を剣とする剣】三連同時発動」


 オルタを見つめる僕の目が輝く。【空気抵抗を切り裂く剣】によって【視線を剣】とした不可視の斬撃は音速を超え、これらに【避けるという思考を断つ斬撃】の固有効果も含有させることで、これから放つ、僕の斬撃全てに必中効果をもたらす。


 目が輝いて一秒もしないうちに、空っぽの勇者オルタの体から無数の刃で切り裂かれたような血が飛び出る。


 「これで詰みだ。オルタ」

 そう僕が言い切った瞬間、オルタがゆったりとほほ笑む。その瞬間強大な台風のような魔力反応が僕の脳裏によぎる。

 「おそいな、お兄ちゃん」

 「文句言うなよ、大好きな弟に会うんだ。おめかしするのに時間かかっちったよ。」

 その声は僕が何度も聞いたことのある声だった。その聞きなじみのある声が、この夕凪の白き大地に響き渡った。瞬間一本の鎖がオルタの体を包み込むように縛り付けオルタは何かに引っ張られる。


 僕の斬撃はその鎖の前で、まるで時間を止められたみたいに止まる。その声の主の元へと鎖ごとオルタが吸い込まれていく。


 その声の主は、僕たちから20mほど離れた位置にいた。血にまみれたその青年の名を僕は知っている。

 「ガルダ兄さん?なんで?」


 その鎖の持ち主の名はガルダ。僕のことを愛してくれた、僕が何をしても優しかった、僕としゃべる時はいつも笑っていた。僕に勇者になれと言ってくれた人だった。アレクシアが家に来た五年前を境に居なくなったこの人はこの世の誰よりも僕が兄だと思っていた人だった。



 その人がなぜか今、この白く煌めく夕凪の大地でトレンチコートを着込みピンク色のオールバックからはみ出る二本の前髪の束をフラフラと揺らしている。彼と過ごした五年間の淡い色の記憶が脳裏によみがえる。


 「よお!レオン。俺の愛すべき弟よ。お前はやっぱり俺の見込みんだ通り。勇者になる運命にある」

 あっけらかんと彼は言った。

 「おいオルタ!兄さんや父さんを含めた僕の家族全員はオルタが適当に魂を取り繕って生まれた、偽物の人間だったんじゃないのか?」

 僕は取り乱しながらオルタとガルダ兄さんに向かって叫んだ。

 「ああ、この男はお前にとって何の血縁もない。私が作った、お前の中の勇者を殺すためだけに作った舞台装置の偽物だった。なんでもない魂を使った泥人形のつもりだったんだ。しかしだ、たまたま生まれてしまったんだよ。私の魂の実験によって、私たち魔族や転生者、それら全ての輪廻から外れるカオスが。私も遊びすぎたな。こいつは偽物だが、本物の化け物だ。それだけは作り手である私が保証してやる。」

 鎖に縛られながらオルタはゆったりと言った。

 「なあなあ、偽物とか本物とかどうでもよくねえか?俺はお前のこと好きだぜ。レオン。だってお前は勇者になる男だ。そして俺の弟だ。これ以外に言葉は必要か?お前と俺は遺伝子を超える。」

 それが当たり前の事のようにガルダ兄さまは言った。


 ステータス 

 

 名前 ランスロット・アレクシア

 

 ジョブ メイド【元剣聖】


 攻撃432


 魔術98


 防御231 


 魔法防御158


 素早さ440


 スキル1剣聖の加護【寒さを切り裂く剣、暑さを切り裂く剣、未来を切り裂く剣、蒼を切り裂く剣、緑を切り裂く剣、赤を切り裂く剣、白を切り裂く剣、色を殺す剣、天を切り裂く剣、神を殺す剣、愛を殺す剣、君を殺す剣、次元を切り裂く剣、摩擦を殺す剣、空気抵抗を切り裂く剣、物理法則を切り裂く剣、魔法を切り裂く剣、剣を剣とする剣、剣以外を剣とする剣、魔王を剣とする剣、視線を剣とする剣、避けるという思考を切り裂く剣、動くという概念を切り裂く剣、動くという思考を切り裂く剣、勇者を殺したという罪の剣、剣としゃべれる魔法、メイドの剣、ハエたたきを剣とする剣、家事という概念を切り刻む剣、家事という概念を剣にする剣,etc,,,,】


 スキル2洗濯掃除をする根性


 スキル3天に煌めく龍終の捌き 

 

 名前 レオン・ライオネル


 ジョブ この世界のご主人様


 攻撃48


 魔術101


 防御31


 魔法防御89


 素早さ29


 スキル この世界のご主人様の加護【支配者】【支配対象の借用】


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