ENDINGPHASE01 彼らの処遇
GM:それではエンディングフェイズに入っていきましょう。
「そこまでにしておきな」
GM:戦闘が終わった頃、そう言いながらオーレリー・カルマンが扉を開けて部屋に入ってきます。
スイレン:「ああマム、騒がしくしてしまい申し訳ない」
GM:「いいや、こちらこそ迷惑をかけてすまなかったね。バルサミコ、謝罪代わりに何か作っておやり」
ルーン:え? 何か作ってくれるの?
GM:バルサミコは「ふム、そうでアルな……」と少し考えると「君たち、スキル珠は持っていルかね。私の調理で強化してあげよウ」と提案してきます。
ルーン:料理じゃないんかーーい!!
スイレン:持ってるスキル珠は《進化版ポイゾネスミスト》《進化版タングル》《進化版ファミリア》……あとは模倣版がいくつか。
フィル:まぁせっかく強化してもらえるなら普段からよく使う進化版の方がいいかもね。
スイレン:《進化版ポイゾネスミスト》はこの前強化してもらったので今回はいいです。
ワット:《進化版タングル》も必要ないかな。
ルーン:じゃあアミーか。
GM:「なんや? 強化?」
ルーン:バルサミコにアミーを渡します。
GM:「任せなサい」 そう言うとバルサミコはチャカチャカと中華鍋で何かを作り、それをアミーの口に流し込んだ。その瞬間 「う、うおおおおおおおっ!?」 アミーの身体が激しく燃え広がり、巨大な火柱が立ち上がる。
スイレン:あぶない。
ルーン:あつい。
GM:しばらくしてアミーが落ち着くと「完成でアル」と言いながらバルサミコがルーンにアミーを返してくれるだろう。
ルーン:「何が強化されたの?」
GM:「どうやら、ワイを持ってるときに入る判定ボーナスの値が強化されたみたいやで」
ルーン:「……具体的には?」
GM:「+2から+1Dになったで」
一同:強っっっっっ!!!!
スイレン:これは嬉しい強化。最近空気だったアミーも重要度が一気に上がりましたね。
ワット:命中判定に乗ればクリティカル率が上がるから、戦闘にも貢献できるようになるな。
GM:ここで「コホン……」と、マムが咳ばらいをしてスイレンの方を見る。「さて、これで一応決着はついたようだし、そろそろナゲット団たちの処遇について話をしようじゃないか。水霊の憩いの娘さん」
スイレン:「はぁ、私でいいのでしょうか。マルセルさんとお話しなくても?」
GM:「ああ、いいのさ。軍師の坊ちゃんにはウチの坊主が説明してくれるだろうさ」
フィル:(ギィさんか……)
スイレン:「まぁ、後から揉めないのであれば構いませんよ」
GM:「OK。それじゃあ簡潔に纏めていこう」 そう言うとマムは君たちに説明を始める。「まず、このナゲット団という連中はアルディオンの裏社会にドラッグを持ち込んだドブ鼠……と言いたいところだが、実態はただのナゲット好きの集まりだ。結果的にナゲットに入ったドラッグを配る形になってはいたが、したっぱたちはその事実を知らされていなかった」
スイレン:「そうですね。我々もそのように理解しています」
ルーン:「……あれ?バーベキューたちも知らなかったんだっけ?」
GM:バーベキューマスタードケチャップが答えます。「いや、ヴァンスターにいた時にちらと聞かされてたんだけど……」「あの時はまさかそんなと信じられずに……」「というか、副作用のせいで『ナゲット食べたい』以外のことを考えることもできず……でガンス」
ルーン:「うん、とりあえずそこに正座しようか」
GM:「はい」「スミマセン」「でガンス」
ワット:「それで?」
GM:「ああ、アルディオンを汚した責任を負わせるのは"狩人"とかいう幹部の連中であって、この子たちじゃないって話さ。……ここまでは認識を共有できているかい?」
スイレン:「はい、大丈夫です」
GM:「OK。次に、薬物混入ナゲットが裏世界だけの流通に留まり、表の世界に出なかった理由について説明しよう」
スイレン:「ふむ?」
GM:「不思議に思わなかったかい? 水霊の憩いという老舗商社の流通ルートを使っているのに、どうしてこの危険なナゲットが一般市民の手に渡らなかったのか」
スイレン:「それは……確かにそうですね。ドラン将軍たちに気づかれないようにするためかと思っていましたが」
GM:「それもあるだろうが、一番の原因は表の世界で流通させるほどの量がなかったことさ。 ここにいる料理長のバルサミコが製造量を制限していたおかげでね」
ワット:「へえ」
フィル:「そんなことしてたんだね~」
GM:バルサミコが答える「ああ、本当はこんな食を冒涜すルようなナゲットなど1個たりとモ作りたくハなかったのでアルが、我が家族の身柄を抑エられており、この程度の抵抗しかできなかっタのでアル」
スイレン:「なるほど」
GM:「バルサミコのおかげで被害が広がりすぎる前に事態を収拾できた。我々としては、この借りを返さないといけない」
スイレン:「ええ、わかります。それで、そちらの主張は?」
GM:「話が早くて助かるね。……そういうことだから、せめてもの支援として、我々『王蛇会』はナゲット団の残党たちを預かろうと考えている。水霊の憩いの娘さん、アンタにとっては実家の店を潰した連中をお膝元の街に住まわせ続けることになるが、看過できるかい?」
スイレン:「…………」
ルーン:「………………へぇ」
フィル:「別にいいんじゃない?」
ワット:「むしろよかったんじゃないか。働き口ができて。マルセルさんも願ったりだろ」
GM:「……異論はないようだね」
スイレン:「いえ、待ってください。異論、大アリです」
GM:「おや?」
スイレン:「ナゲット団の残党を預かるということは、『新生ナゲット団』は『王蛇会』の傘下に入るということですよね?」
GM:「そうなるね」
スイレン:「つまり、彼らが新たに作る安全で美味しいナゲットも、王蛇会が独占すると?」
GM:「まぁ、何も全部食っちまったりはしないが、権益についてはそういうことになるね」
スイレン:「それは見過ごせません!! この儲け話、逃す手はない!!」
ワット:あー、うん、はい。
ルーン;さすがスイレンさん、商魂たくましい。
GM:オーレリーはニタリと笑う。「慧眼だね。さすがは水霊の憩いの若社長だ」
スイレン:「作ったナゲットは水霊の憩いにのみ回すようにお願いしますよ。この条件が呑めないのであれば、色々とマルセルさんに報告させて頂きます」
GM:「は、構わないさ。生産側からすれば、売れさえすれば仲買業者も消費者も変わらないからね」
スイレン:「では、そのように」
フィル:うわあ、悪い顔。
ワット:別に悪い取引をしてるわけでもないのにな。
GM:というわけで、最後にPL一同に確認ですが、ナゲット団残党の処遇については、王者会の傘下で安全で美味しいナゲットを生産し、それを水霊の憩いが買い取るという方向で、いいですね?
一同:OKです!!
GM:よし。それじゃあこのシーンはここで終了しよう。
スイレン:「フフフ……今こそ空前のナゲットブームを起こす時です!!」




