80話 お酒は飲んでも呑まれるな
「……ジン」
「……これは」
調理場に着いた俺とリュウさんが見た光景に驚きを隠せないでいた。
「3秒アンサー第21問ッス!今までジンが作った料理で一番好きだった料理!」
「料理か分からないけど~ココアが一番印象的でした~」
「飲み物じゃねーかー!」
唐揚げは空っぽ。
酒瓶数本も空っぽ
顔が真っ赤になって、酒盛りする三人。
ケイにシル、そしてマーヤ。
完全に酔っぱらっている。
「あ、姫さん!ジンがきたぞー!」
「ホントですか~?ジンだ~」
千鳥足でマーヤが俺のもとに近寄ってくる。
フラフラで今にも倒れそうだ。
「マーヤ!?」
マーヤの側に駆け寄るとそのまま俺の胸元に飛び込んでくる。
結構強いお酒の匂いがする。
「大丈夫?」
「うんへえきだよ~えへへ~あったかきでよきよき~」
呂律が回ってないけど、俺と認識はしてる。
一体どれくらい飲んだんだろう……
「マーヤ、どれくらい飲んだの?」
「わからにゃいけどでっかいびんくらいのんだかも」
でっかい瓶……!?
ピュアライス『爆発』と書いてあるラベル……
約2L近い瓶……
キツくて有名なライスワインじゃないか……!!
「とりあえず少し休もうよ。気持ち悪くない?水飲める?」
「きもちるくはきよーこめるのー」
気持ち悪くないよ、飲めるよ。でいいのだろうか?
マーヤを近くに座らせ、水を持っていこうとするが、しっかりマーヤに袖を引っ張られる。
「いっちゃやだお、さみしいよジン……」
「見せつけてくれるね!いいぞもっとやれ!」
「あまーいッス!」
さて、困ってしまった。ヤジと甘えられては動きにくい……
「ジン、水を持ってきた。これを飲ませてあげるといい」
リュウさんが水が入ってるコップを差し出してくれる。
流石リュウさん……して欲しいことを先にやってくれる。
「ありがとうございます。マーヤ飲める?」
「ありがとうジンーほんとにやさしいなー」
マーヤはゆっくり水を口に含むが少しコップの縁から少量の水が溢れてマーヤの胸元に掛かってしまう。
「ヤバ……タオル……」
「これで拭いてあげるといい。ジンは彼女の介抱を……俺は二人に御灸を据えないとな……」
リュウさんの顔は笑顔になりながらも空気が一気に張りつめていくのがわかった。
静かな怒りというか……怒鳴ってくれた方がきっとまだ耐えられるパターンな人だから相当怖い……
それより今、俺が注意するのはマーヤだ。
気持ち悪くなる可能性も否めない。
とりあえず、濡れた所を拭いてあげないと……
しかし、胸元を拭いていいのだろうか……
嫌じゃないけど嫌でも胸に手が触れてしまう可能性が高い……
大丈夫だ、煩悩たって拭いてあげれば……
マーヤの後ろに回り拭こうとするも……
「ローブ……スカート一体型……ローブの下に薄着は着てる……よね?」
小話
マーヤの台詞の一部は目を瞑って打ってます。
誤字のままで載っけてます。
しつこいようですが現実世界での未成年の飲酒は法律上禁止です。




