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78話 ガンナーの素質と銃を使う素質

「もちろん、ここまで剣でやって来たのは理解してる。だからガンナーに新たにチャレンジするのも、剣士として頑張るのもジンが決めてくれ」

「決めてくれって……俺が決めていいんですか?」


これはガンナーに転向勧告じゃないのか?

銃まで作っているのに。


「それはそうさ、戦闘は常に命懸けだろ。その選択を他人に委ねるのは違う。これに関しては自分で決めるんだ。どっちの選択をしても不利益な対応はしないし、銃なら俺が使ってもいい」

「……一つ聞いていいですか?」


「勿論」と答えたリュウさんの俺は言葉に続ける。


「さっき剣の素質が壊滅的と言ったじゃないですか。俺に銃の……ガンナーの素質はありそうですか?」

「正直言って分からない。実際に撃っている姿を見ないと判断は出来ない。ただ、銃を使う為に必要な素質があると思ったから勧めてみたんだ」


ガンナーの素質と銃を使う素質は違う……?


「すみません、俺にはガンナーの素質と銃を使う素質の違いが分からないです。それにガンナーの素質があるか分からないけど銃を使う素質があるって……」

「そうだな、質問を質問で返すのは変だが、ガンナーに必要な事って何だと思う?」


ガンナーに必要なこと?


「目標物に命中させることじゃないんですか?」

「それも必要なことだ、だが俺の考えるガンナーに必要なことは仲間を傷つけないことだと考えてる」


仲間を傷つけない……


「銃は引き金を引き、銃弾を当てるだけで簡単に命を奪える。それは敵にも味方にもいえる。敵に当てることが出来ても味方に当たったらそれは意味がない。跳弾が仲間に当たる可能性だってある。そういったことを含めて仲間の為に引き金を引ける存在じゃなきゃ俺はどれだけガンナーの素質があるやつでも銃は渡したくない」

「……俺にはその素質があるんですか?」

「そうじゃなきゃガンナーの打診はしないさ。仲間の為に動け、前の仲間……というより、ジンを見てくれた彼女にも慕われる。そんなジンならケイ達もガンナーでも納得するだろう」


仲間の為に引き金を引ける存在。

手に持っていた銃を見る。

銀色に輝く銃身。

凄く馴染む木製のグリップ。

重すぎず、軽すぎない重量。

だけど、この手で握ってる銃が初めて持ったときよりも重く感じる。

リュウさんの言葉の重みがこの銃に乗り移ったかのようだ。


基本ガンナーは、後方で攻撃をする。

もし、ガンナーの精度が悪いと前衛は後ろからの流れ弾に恐怖し集中出来ないだろう。

引き金を引く覚悟。

俺に、この引き金が引けるのだろうか。


「1日……考えさせて下さい」

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