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43話 去っていった彼の言葉 ーマーヤサイド⑤ー

「ジンのいない……クリアアトランティス……」


ジンが抜けても、私達の任務が終わったわけではない。

オーガ殲滅の為、この先も長期間、続けなきゃいけない。

この先、私は今のパフォーマンスを維持出来るのか分からなくなってる……



「そう、恐らく、あなたが投げ出さずにここまでこれた大きな柱が家族の存在と、ジンちゃんの存在があったからじゃないかしら?」

「それは……」

「あなたの治癒術は良くも悪くも、気持ちに左右される。それにしても……まさかここまでマーヤくんにとってジンちゃんが大きな存在になるとは思わなかったわ……」


ギルドマスターさんの言うとおり、この2ヶ月で、私にとってジンの存在が大きいものになっていた。

いつもジンに頼りっきりの私。

いつかクリアアトランティスだって解散する。

そのジンとの別れが早まっただけなのに。

心に穴が空いたみたいになってる。


「……そうですね。私もそう思います」

「どうする?もし、辛かったらここまででもいいのよ?あなたのお母さんの治療もこの2ヶ月間、仕送りした契約金で良くなってるかもしれないと思うし、あなたは私が無理をいって編入させた経緯もあるし。」


ここまででもいい。

確かにここで脱退したら楽だと思う。

でも、私が任務を続ければ、契約金の支払いは止まらない。

当然、お母さんの治療、弟達の生活は楽になる。

それに、ジンの去り際に私に言った。


『クリアアトランティスを頼むよ』


ジンが最後までいられなかったクリアアトランティス。

それなのに、その先の私達を思って言ってくれた。

そして私自身もジンに約束した。

ー任務が終わったら会いに行くからー


「いえ、頑張ってみようと思います。しっかり任務を成功させて胸張って、ジンに会いたいと思います」


最近私にはやってみたいことができた。

まだ、明確なビジョンはないけど、その為には今回頑張って任務を成功させておきたい。

だから、私は頑張ろうと思う。


「……そう。あなたも成長したのね。恐らく、前の貴女なら辞めてたかもしれないわね、でも、気を付けなさい。この先は更に過酷になると思うの……私のせいではあるんだけど、補充要員もあまりいい噂を聞かないのよね……」

「いい噂を聞かない……ですか?」

「補充要員に出来そうなの剣士で1人は心当たりがあるのよ。腕はとても良いのだけど、前のパーティにいたとき、パーティ内で女性問題起こしてね。6ヶ月の謹慎処分にして、特に問題起こさなかったから近々謹慎が解除されるの。本当は追放でもおかしくはなかったけど、ギルドも人材不足。……1人で様々なことが出来たジンちゃんだから、ギルド登録した彼を特例でAクラスパーティに入れたのに……」









ーーーーー



これが、ギルドマスターさんとの出来事。

ジンにはジンの抜けた後の人員補充の為にこの街に滞在すること。

ジンを勝手に脱退させてギルドマスターさんの逆鱗に触れたこと

次の補充要員に少し不安があることを伝えた。

小話


ちなみにジンをSランクパーティに入れるって案もあったけど、ギルドメンバー登録したばっかりのジンをトップに入れるのは酷と判断した過程がありました。

それでも異例なわけなんですが

てか俺から見てジンもわりとチート感あるんですよね……

その辺の話は書くか未定です。

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