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22話 理想のパーティと嵐の前の静けさ

「魔物の特性だけではなく、パーティメンバーの性格も踏まえて作戦に組み込む。これが俺の理想だ」


シルと話している後ろからリュウさんが話に入る。


「あ、リュウさん!お疲れ様ッシタ!」

「シル、先ほどは見事だった。あれだけスムーズに事終えたのはシルのおかげだ」

「いつも感激ッス!リュウさんが弓とか見てくれていた賜物ッスよ!あ、今度は俺が調理当番の手伝いに行ってきまッス!」


リュウさんの入れ替わりでシルが調理の手伝いをしに行く。


「やっと二人きりになれたな、って言い方したら誤解を生むかな」

「はは。リュウさんってわりとユーモア好きなんですね」

「俺だってふざけたり、可笑しいジョークをいったりするさ。何故か硬いイメージがついてしまうんだ」


俺もこうして話してみるまで硬いイメージがあった。

傭兵ギルドの新たな太陽。

メカニックの天才。

無敵のエースドライ兄弟。


噂で流れてくる肩書きだけでカリスマ性があり、何もない俺からすれば近寄ることも許されないような人だと思ってた。

でも、それだけではここまでのパーティにはなれない。

きっと、俺の見てない所で規律とかしっかりしている所もあると思う。

けど、さっきのケイやシルに対して、素直に誉めたり、声を掛けられる。

こういった、いい雰囲気を作るのが上手い。


「俺も最初は規律に厳しそうで硬い人かなって思ってました」

「ほう、『思ってました』か、実際には違ったと?」

「こう話してみたり、近くで見させてもらったりしたら、やっぱり噂は噂なんだなって思いましたよ。パーティメンバーへの気配りや激励、そして皆がリュウさんに慕ってる……いいパーティですし、リュウさんの人柄がすぐにわかります」

「……俺はますます分からなくなってきたな、君がなぜ前のパーティを辞めさせられたのが」


「ケイに聞いたんですか?」との問いに「さっきな」と返してくる


「知ってると思うが、君のギルドマスターと知り合いでね、あの人は考えもなくパーティを作るはずはない…話してみて君からはなにか問題を起こしたようには思えないし……」

「問題は起こしてないんですが……俺の能力的に問題だったんです……」

「能力的に問題?」

「弱いんです……剣士としても魔法も魔力も。最近、この周辺の魔物倒せなくて。後衛に魔物行かないように体を張って守ることや、雑務や料理することしか出来ませんでした。その弱さに痺れを切らしたんだと思います」

「………………………………………料理?」


リュウさんは「料理」という単語に反応する。

……もしかして料理が原因だったのか……


「……ジン、君は料理できるのか?」

「え?ええ趣味程度には、俺、孤児院の出なんです。孤児院経営してる夫婦が凄く料理が上手で教えてもらってました」

「……ほう、それは………ふむ………」

「………リュウさん?」


リュウさんは何か考え込んでしまっていた。

俺にはなにがなんだかわからないが、気に障ることをいってしまったのか…


「リュウさん……ジンさん……その……飯が出来ました。飯にするッス……」


少し沈黙が続いた中、シルが食事に誘ってくれた。

ナイスタイミング、シル。


「リュ……リュウさん、食事っていってますよ。有難いです!ライジングサンズの食事ってどうなのか気になっていて!」


その言葉を聞いたリュウさんとシルの顔が強張る。

……あれ?俺何か地雷踏んだだろうか?


「……ジンさん…客人扱いしていて申し訳ないッスが……………………期待しないほうがいいッス………」


予想だにしない一言が飛んで、困惑する俺に……


「……見ればわかるさ」


と、リュウさんが俺の肩をポンポンと叩く。


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