21話 弓は使ったことないけど弓談義
「凄い…洗練された動きだ」
「凄いだろう、ケイのあの身のこなしは俺でも骨が折れる」
嬉しそうにリュウさんは話している。
「ケイ!よくやった!確かに切れ味等問題はなさそうだ!」
「だろ!……にしても腹減った…なあ兄貴、凶鳥の肉少し食べようぜ…」
「そうだな食事にしよう。悪いがジン、護衛はさせてもらうけど少し休憩を取らせてくれないか?ケイは燃費が悪くてね」
確かにあれだけ縦横無尽に動いて、身体能力を強化するのに魔力もエネルギーも使えばお腹もすくか。
「わかりました、あの、俺もなにか手伝いますよ」
「いや、護衛対象なのだからお客さん同然だ、料理出来るまでくつろいでくれ」
「お前がとった凶鳥、うまく焼いてやるから待ってろよ」
そういうと二人は調理の準備に向かい、俺はお言葉に甘えてくつろぐことにした。
そういえば、傭兵ギルドの食事ってなにを作るんだろう。
ケイがうまく焼くっていってたから丸焼きとか串焼きにするのだろうか。
「あの、あなたが凶鳥仕留めたジンさんッスよね?」
声のする方に顔を向けると俺と同じくらいの体型をした少年がいた。
「あ、いや、仕留めた…って感じじゃないけどね…ジンです、君はさっきゴブリン撃退の時、弓で援護してた……」
「見ててくれてたんスね!俺はシルッス!宜しくッス!」
シルはそのまま俺の横に座って話を進める。
「さっきの弓さばき、凄かったよ、三体も仕留めて」
「アザッス!弓には自信があるんッスけど今日は特に頑張りましたよ」
「仕留めたゴブリンは全員、正中線に当てるし、わざと矢を外して誘導させる判断できる当たり相当の手練れだね」
そういうとシルは少し驚いたのか口をポカーンとさせていた。
「……矢を外して誘導…って…なんでそう思ったんスか?」
「え?いや、あれだけ動いているゴブリン相手に正確に正中線に打ち込む技術と冷静な判断力があると思ってたから、動いているゴブリン全員を正中線に当てるのは神業レベルだし難しいから残りの三匹はケイの方に誘導させるために外したのかなぁって…」
「ワァオ…ジンさんって結構考えてるんッスね?ほぼ正解ッス」
ほぼ正解。
にわか知識でほぼ正解ならいい方なのかも。
「でも全員、正中線狙わなくても、シルの腕なら他の所に打ち込めそうな気がするんだけど」
「そっすね、他の部位に打ち込めるっちゃ打ち込めるんスけど、肩とかだと痛みに引かないで突っ込んでくる場合もありますし、脚は常に動いてるから狙いがつかないんス、そういったのはわざと避けやすい方の反対側に打ち込んで誘導させて、ケイさんに任せるんス!その時、わざと矢の速度を抑えて避けやすいようにーーーーーー」
凄く楽しそうにシルは弓について教えてくれた。
弓が好きなこと、リュウさんに弓を教わったこと。
時折アドバイスもらったり、うまくいくと激励してもらえたり。
ケイに魔物の習性を教わったり。
ライジングサンズの良いところをずっと話してくれた。
その楽しそうに話してたシルはため息ついて「でもわざと外して誘導させた本当の理由は」と話してくれて。
「ケイさん自分が仕留めた数が少ないと士気下げるんで、ケイさんに任せるッスよ…うちのエースで負けず嫌いなんス」
……なんとも…うん、ノーコメントで。
そういえば、凶鳥の時も「先越されちまったぜ」っていってたな…
あれ、自分で仕留められなくて少しスネてたのか……
レジャー施設程度でしか弓やったことないのでわかりません
的に真ん中射止めるのも難しい




