20話 凄腕集団の連携
「兄貴、話は戻るんだけど、凶鳥の礼に一つの前の街まで送ってやりたいんだ。駄目か?」
「いや、いいだろう。俺達が責任を持って護衛しよう」
即答!?
「あの…頼んでる立場なのであれなんですが……いいんですか?」
「いいもなにも、君は俺達の任務対象を討伐しているのに関わらず、それを譲ってくれるんだろう?それに、個人的に君と話がしてみたいと思ったんだ」
リュウさんは微笑みながら俺にそう言ってくれた。
ケイもだが、リュウさんも顔立ちがしっかりしていて…いわゆるイケメンだ。
そんな人に微笑みながら言われたら男の俺でも少しドキッとしてしまう。
マーヤが笑ってくれる時とは違うドキドキ感で、ケイやリュウさんに対しては男として羨ましく思う憧れのドキドキなのだろう。
「そんなに面白い話ないですよ……?」
「そんなことなさそうだけどな」
と他愛ない話をしていたら、リュウさんの顔がいきなり険しくなった。
「ーーーーー!ケイ!!」
「分かってる兄貴!!」
エースドライ兄弟だけじゃなく、ライジングサンズのメンバーも厳戒態勢に入った。
まさか、魔物が!?
「ジン!お前は隠れてろ!なあにすぐに終わる!」
ケイはメカニックブーツを起動させ、エンジンを蒸かし動力をローラーに走らせ、魔物に向かっていく。
スピード0から一気に速度を上げて、飛ばしていくケイ。
普通の人が使ったら、急加速しているブーツに対応出来ずに、地面にキスすることが容易に想像できる。
それを簡単に使いこなしている辺り流石。
魔物側は武器、防具を装備したゴブリン10数匹いる様子だ。
そのうち六匹が前線に突っ込んでくる。
「ケイさん!援護するッス!!」
ライジングサンズのメンバーも弓を構え放つ。
複数は弓に当たるが何匹かはハズレ。
ゴブリンの三匹は、ケイに飛びつこうとする。
「三匹までよく減らした!!」
ケイのWBグローブからいきなりブレードが出て来て、ゴブリン達は驚いている。
驚いている顔のゴブリンの首を一閃。
三匹まとめて切断してしまった。
その事実に衝撃をうけたゴブリン達はすぐに退散した。
「合計六匹、俺は三匹か、まぁいいや、兄貴!試せなかった切れ味は悪くなかったぜ!」
あっという間に戦闘を終わらせてしまった。
俺一人だったらこの数では対応出来ず、おそらく逃げてた。
ケイの強さにも驚いたが、その前の弓も凄い。
ゴブリンに正中線に当てただけでなく、わざと何発か外し、ケイの前まで誘導する。
まとまった所に一閃。
ケイの実力。
弓を命中させるケイの仲間の精度。
魔物の習性の知識があっての連携。
ライジングサンズ、全員が凄腕の集団だった。




