#30「ソルトの初戦闘」
*ラルフ ~アルドニア王国「荒野」にて~
鬱蒼と茂る雑木林。暗い荒野の真ん中で俺達はテントを張り、ここで野宿をすることに決めた。
仲間の冒険譚を共有し合う夜を過ごし、夜明けに備えて休息をとっていたところ。
深夜をまわる頃、テントの外から物音がして俺は目を覚ました。
物音は次第に大きくなっており、俺の他にソルト、ハクも目を覚ましていた。
気持ち良く眠っているソルトとサーシャは微動だにしないが。
「おい、おい。起きろアイリス、サーシャ」
「むにゃ。もう食べられない……」
「起きろこら!寝坊助!」
「いって!!!なにすんのさ!!!」
俺は無防備な額に指をぶち当てる。俗に言うデコピンというやつだ。
サーシャは痛みに飛び起きる。アイリスは全くの無反応であったが、サーシャの大きな声に反応して小さく瞼を震わせた。
「……ん。なに、もう朝……?」
「やっと起きたか。いや、まだ夜は明けねぇけど……耳を澄ませてみろ。なんか外が騒がしくないか?」
「う、うん。僕にも何か聞こえるよ」
ソルトが不安げにテントの布越しに耳を澄ませる。それを肯定するようにハクは静かに頷いた。
「ああ、やっぱり来たか」
ん?
「やっぱり……ってなんだよ。何か知ってたのか?」
「あぁ。言ってなかったっけ?夜になるとこのあたりはエネミーのたまり場になるんだ」
「は?いやいや聞いてねぇよ。テント貼る前に教えてくれよ!」
「いやぁ、言ったよ?ここでいいのかい?って」
ハクが少しとぼけたように言うと、俺は必死に記憶を辿った。
「……たしかに言っていた気がする」
「でしょ?だから僕は確認したんだ。君がいいって言ったから」
「いや、もっと強めに言えよ!てか止めろって!」
「いや、でも次の場所を探したとしていいところなんてなかったからね。それにここならなんとか戦えるだろう?」
「な、なんなんとかって……」
「え!?なに、よくわかんないけどいいじゃん、戦えるってことでしょ!?アタシは燃えてるよ!!」
寝起きのくせしてひとり温度感違う奴がいるんだが。
その時テントの外で、今までとは違う種類の鳴き声が聞こえた。
「来たか……」
ハクは静かに立ち上がり、腰に差した剣に手をかけた。
「一体何が来るの……?」
「さあね。でも、油断は禁物だ。何が出てくるかわからない」
「しゃあ!燃えてきたねぇ。討伐数で競争するかい!?」
こ、こいつら。傭兵ならではの脳筋、旅人ならではの地理能力で判断していたのか。
「なぁに、敵の動きをみれば簡単にのせるよ。ほら、手っ取り早いレベル上げは実践が一番!行くよ!」
「レベル上げって何の話……っておい!サーシャ!」
「ま。まってくださいっ」
「あ!わ、私もっ」
サーシャはテントを飛び出していく。俺達も慌てて後を追うと、そこには十数頭ものゴブリンがテントの周りを取り囲んでいた。
「ほら、ソルトも剣抜いて!ラルフとハクとアイリスも!戦闘だよ」
「せ、戦闘……」
ソルトがごくりとつばを飲み込み、剣を引き抜く。
サーシャから継承された揃いの短剣。小柄なソルトが持つと短剣がより大きく見える。
それをしっかり握り直し、敵に向けて刃先を向けた。
「来た来た!アタシの時代~!」
サーシャの掛け声と同時に、彼女の剣が閃光を放つ。
テントの中から人が出てきたのに気付いた数頭のゴブリンが、呻き声をあげて俺達に飛びかかってきた。
しかし、それもつかの間。
真っ先に飛びかかってきたゴブリンの一匹が、悲鳴を上げる間もなく両断された。
鮮血が飛び散り、周囲に生臭い匂いが立ち込める。
サーシャの剣は、まるで生き物のようにうねり、次々とゴブリンを斬り倒していく。
その動きは速く、正確で、無駄がない。
「え、……えっと……」
「ソルト!君も斬ってみな!!一匹でいいから!」
サーシャが声をかけるも、ソルトは初めてのエネミーにひるみ、完全に足がすくんでしまっている。
「ソルト! 怯むな! 敵は数だけだ! 一匹ずつ確実に仕留めろ!」
ひるむソルトを奮い立たせるように、俺もソルトへと叫んだ。
「う、……うん!」
ソルトは、ゴクリと唾を飲み込み、剣を握り直す。
震える足を踏ん張り、目の前に迫るゴブリンに狙いを定めた。
ゴブリンの動きは素早い。
しかし、昼間サーシャの剣舞を間近で見ていたソルトは、敵の攻撃パターンを何となく把握しているはず。落ち着いてやればきっと大丈夫だ。
ゴブリンが飛びかかってくるタイミングを見計らい、ソルトは剣を振り上げた。
「うおおおっ!!!」
気合と共に放たれた一撃は、ゴブリンの首を捉えた。
ゴブリンは悲鳴を上げながら倒れ伏す。
「やった……!」
ソルトは、初めて敵を倒した感触に、小さく震えた。
しかし喜びも束の間。
止まる事を知らず、ゴブリンは次々と襲いかかってくる。
「ソルト! 油断するな! 次の敵が来てるぞ!」
ハクの声が飛ぶ。ソルトは剣を構え直し、次の敵に備えた。
俺とハク、そしてアイリスも、それぞれの武器を手にゴブリンと戦っていた。
俺は剣を操り、複数のゴブリンを相手にしていた。
ハクは弓矢で遠距離からゴブリンを射抜き、数を減らしていく。
アイリスは魔法でゴブリンを攻撃しようとしたが、魔法に手間取っているようだ。
それでも彼女は杖を構え、チャンスを伺っていた。
サーシャは相変わらず圧倒的な強さでゴブリンを斬り倒していく。
彼女の剣はまるで嵐のように、ゴブリンたちを薙ぎ倒していく。このままいけば……勝てる!
「…………だめ、……だ、……もう……っ、」
そう思った矢先―――ソルトの動きがほんの一瞬、止まった。
その隙を見逃さなかったゴブリンの一匹が、ソルトに襲いかかる。
「息切れが酷い……っ、スタミナ切れか!」
「ソルト!」
俺はソルトに気付かせるべく叫んだ。しかし間に合わない!
その時、アイリスの杖が光り輝いた。
「“Leon”!!」
アイリスの魔法がはじけ飛ぶように炸裂し、ゴブリンを吹き飛ばした。
「っ!?あ、せ、成功した……っ!!い、今のうちに!」
「おっしゃ!!まっかせて!!……ソルト!!!」
アイリスの声にサーシャは頷き、残りのゴブリンをあっという間に一掃した。
戦いが終わると、辺りには血の匂いが漂っているのを自覚する。
しかしゴブリンは黒く変色し、やがて塵のように細かい屑になると、風に吹かれてあっという間にその原型を消し去ってしまった。
あたりは静寂が戻り、ゴブリンなどはじめからなかったかのように死骸も、血痕も、その形跡を残さなかった。
「や、……やった……?」
ソルトが呟き、その場にへたりこむ。
「やったね、ソルト!初戦闘お疲れ様!」
サーシャが駆け寄り、ソルトの肩を叩いた。
ソルトは、使い慣れない短剣を手に、未だ興奮冷めやらぬ様子で辺りを見回していた。
サーシャの声にソルトはハッと我に返り、短剣を鞘に納めた。
「ぼ、……僕、やったの?き、斬ったよ。僕、たしかにこの剣で斬った……!」
「あぁ!斬ってた斬ってた!怖かっただろうけど頑張ったね」
「う、うん。ありがとう。……でも、最後は助けてもらっちゃった」
「いいんだよ。ああいう時のためにアタシ達がいるからね!ま、スタミナに関してはもうちょっと鍛えれば補えるさ。初めてにしてはよくやったよ」
激しい戦闘を終え、静寂が再び訪れた。
それに安堵したのはソルトだけではない。俺達もほっと息を吐き、自分達の武器をそれぞれ収めた。
全く、突然の奇襲はいつも心臓に悪いな。
「さ、もう大丈夫だ。夜が明けるまでここで休もう。テントに戻ろうか」
皆、激しい戦闘で疲労困憊だった。
異論を唱える者などいるはずもなく、それぞれテントへと戻り休息を取ることにした。
ソルトは自分のテントに戻ると、疲れた体を引きずるようにして寝袋に潜り込んだ。
最初こそなかなか寝付けなかったが、いつの間にか意識は遠のいていった。
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どれくらいの時間が経ったのだろう。
体はまだ少し重かったが、ハーブティーのお陰か気分はすっきりしていた。
やがてテントの隙間から差し込んできた光。
朝が、やってきた。
*ラルフ ~アルドニア王国「ハンネ海岸・ハンネ波止場」にて~
どこまでも続く砂浜に、打ち寄せる波が白いレースの縁を描く。
太陽は空の頂点から熱い光を降り注ぎ、砂浜はきらきらと輝いている。潮の香りが鼻をくすぐり、遠くではカルドモールの鳴き声が聞こえてくる。
ハンネ波止場には何艘もの船が停泊している。大きな貨物船、小さな漁船、そして白いヨット。それぞれの船には、それぞれの物語が詰まっているのが目に見えて分かる。
ゴブリンの奇襲を受けた翌朝。俺達は早朝から荒野を進み、その日の夜にレノンの街に無事辿り着くことが出来た。
夜が更ける前にレノンの街でサーシャの酒や食料の調達を済ませ、その日の晩は宿屋に宿泊をさせてもらった。
そうして明けた、朝。
各々身支度を整えて宿屋の出口で待ち合わせると、予定通りハンネ海岸へと向かったのだ。
以前はアルマドとの予期しない戦闘をする羽目になり、ろくに周りを見ることはなかったが。早朝に見る海岸は朝日に照らされて綺麗で、船乗りたちのせわしない様子を見るに、やはり明るいレノンの街の一部なのだと感じさせられる。
アルマドは元気にしているだろうか。顔を出すつもりでアルマドの療養していたはずの宿屋に向かったはずなのだが、宿の主人に聞くとすでにアルマドは次の商談先に出向いてしまった後だったらしい。
商人という者、あんまりうかうかと休んでもいられないのだろう。
あの奇襲がシャドウの魔術によるものだったとして、身体に無理が祟っていなければいいのだが。
そんなことを考えながら、俺達は今ハンネ波止場に来ていた。目的は勿論、船乗りに船を出してもらうためだ。
俺はせわしなく動いている船乗りを避け、おそらく休憩しているであろう船乗りの一人に声をかけて船を出してもらおうとした。
……だったのだが。
「えーっ!?船を出せない!?」
「すまんな。南の方角に行くのは無理だ。諦めてくれ」
ウォル、と名乗ったその船乗りは申し訳なさそうに頭をかく。納得が出来ず、俺は一歩、前に出て食い下がった。
「なんでですか。俺達どうしても幻影海里に行きたいんです」
「なんでって言われてもなぁ。あのあたりは霧が発生しやすいんだ。特にここのところ、濃霧の発生率が高くなっている。俺達の漁業も今、そのせいで難航しているんだよ」
「霧、ですか?」
ハクが訝し気に首をひねる。
「あぁ。ここのところ特に多いんだ。異常気象と言っても過言じゃあないね。それにお前、今幻影海里に行きたいって言ったか?」
「あ、あぁ。言ったけど」
「それなら尚更無駄足になると思うぜ。あの島は行ったところで、島に降り立つことも叶わない。海遊するだけで戻る事になるだろうさ」
「それってどういう意味……ですか?」
ソルトも不思議そうにウォルを見上げる。
「お前達、もしかして何も知らずに言ってたのか?『幻影海里』って、地図上に載ってはいるが何故か絶対にお目にかかれない幻の島だぜ」
「幻の、島?」
「幻影のようにその姿をくらませる幻の島、だから『幻影海里』。噂じゃ怪しい魔術でたどり着けないようにされているとか、はたまた地図上に載っていることそのものがまやかしだとか……怪しい噂は絶えない場所だ。天気に関係なく、その地図の座標の通りに向かったところでたどり着いた者はいないのさ。……いや、辿り着いた者はもしかしたらいるのかもしれないがな」
「……と、言うと?」
「向かったまま帰って来てないだけかもしれないってことだ。レスティリア地方で消えていった『魂の眠る場所』なーんて言われてるくらいだからなぁ。そういう不吉なことが起きても納得は行くと思うぜ」
うんうん、とひとり納得するようにウォルは頷いている。
「俺達そこに行かないとだめなんだ。どうしてもだめか?」
「往生際が悪いなお前も。無理なものは無理だ。大体な。幻影海里に限らず『霧の海を行くのは禁忌』だという船乗りの掟があるんだ。霧の中座標も分からず進むのは、どんなにプロの船乗りでもやらない自殺行為だからな。……いや、相当な腕の持ち主で、命が惜しくない奴なら話は別かもしれんが……とにかく!俺は嫌だぞ。漁業をするために俺はここにいるんだ。命をかけた冒険やロマンは求めちゃいないのさ」
……どうやら、これ以上説得を持ちかけようとしてもだめらしい。
「困ったね。海を渡る必要があるなら、まずは船を渡れる人の手が欲しかったんだけど」
「でも、危ない場所に行くのは事実だ。無理を言いすぎるのもよくない」
「……どうする?一回作戦会議する?」
「う~ん……いっそ泳いで渡るとか!!」
「正気かサーシャ??」
仲間達が口々に話し合う。
どのみち作戦は練り直す必要はありそうだ。そのためにも、一旦はこの場を引く他ない。
俺はそう提案しようと口を開いて。
「――――――。」
その時、俺の脳裏にある映像が浮かび上がった。
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レノンに存在する老舗のよろず屋。
その路地裏の奥に存在する階段を下りる、自分。
降りた先には灰色のレンガで構成された家の数々。
その奥に存在する7軒目の建物の戸を―――。
三回。
二回。
そして五回ノックする。
「よう。また来たのか」
そんな声が、戸の向こうから聞こえてくるような。
俺が意識をこらそうとした時。俺の意思に反して虚しく、もやがかかったようにその映像には霧がかかっていく―――。
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「ラルフ。……ラルフ?」
ぼうっとしてしまっていたらしい。
はっと意識を戻すと、俺の顔を覗き込む仲間達の顔が目の前にあった。
しかし俺はそれを気にも留めず、脳裏に浮かんだある言葉を呟く。
「……『地下街の船乗り』」
「え?」
「『レノンの地下街』。……そうだ。地下街に、船乗りがいたはずだ」
「急にどうしたの、ラルフ。地下街の船乗り?……そもそも、レノンに地下街なんて……」
「ほう。お前、レノンに地下街があるのを知っているのか」
ウォルが感心したように呟く。
「お前の言う通り、レノンには地下街が存在している。職を失ったり、戦争後遺症で表での活躍が望めなくなった奴のたまり場になっているんだ。正直言って荒くれものの集まり。あんまり治安のいい場所でもないから、レノンのまともな奴らは基本的に近づきはしねぇな」
「レノンにそんな場所があるなんて知らなかったな。レノンの商業がさかんなイメージからは正直、連想もしづらいね。そんな場所があるなんて」
「当たり前だ。そんな場所があるなんて知られちまったら、レノンのイメージも悪くなっちまう」
「つまり、外部から来る人間には基本的に知られないように外的イメージを保っているということだよね。……なのに、ラルフはそんな場所があるって知っていたの?」
「わ、分からない。今思い出したって言うか、そんな気がしたっていうか」
俺は仲間達の視線に口ごもる。実のところ、なんで自分がこんなことを言い出したのか、自分でもよく分かっていないのだ。
「……もしかして、記憶が戻ってきてる……とか?」
「えっ!?そうなの、ラルフ?」
サーシャとソルトには荒野の道中で、俺の記憶が中途半端に無くなっている事は明かしている。
それを聞いたばかりだからなのか、サーシャはビックニュースでも聞いたかのようにオーバーなリアクションをとってみせてきた。
「い、いやぁ。それはどうだろうか」
それを俺は慌てて受け流す。アイリスの言葉に俺もはっとしたが、正直思い浮かんだだけだ。自信が無い。
でも、なぜか今、俺が言っていることには自信があった。
「……でも、そこにいるのは確かだと思う。なぁウォルさん、その地下街に思い当たる『船乗り』はいるか?」
「あー?いやぁ、俺も別に地下街に詳しいわけでもねぇしなぁ。治安が悪い場所にわざわざ近づく理由もねぇし。まぁある意味色んな職を持ってた奴らが集まっている場所だし、漁ればいるんじゃねぇか?それこそかつて凄腕の船乗りだった奴とか」
「かつて凄腕の船乗り……」
「ちょっと、ラルフ。まさかその当てのない船乗りを探すつもりなの?」
アイリスが慌てたように声をかけてくる。
「え、そんなのありかい?だっているかまではわからないし、そもそもその人がどんな人柄なのかも不明なんだよね」
「治安が悪いところ……大丈夫かなあ」
ソルトも少し警戒したように呟く。
サーシャはうーんとうなった後、にっかり笑って俺の肩を叩いた。
「ほらほら不安な顔しない!ラルフなりに考えがあるのかもしれないだろう?アタシは賛成だよ」
「サーシャ……」
「少しでも通用する手段があるなら、そいつに頼むに越したことは無い。どっちみちここにいる船乗りの奴らは、ウォル含めて漁業専門なんだろう?戦争経験者が多いってんなら、漁業ではない使い方をしてきた『船乗り』もいるかもしれない。行かない後悔より行く後悔ってやつだね!」
サーシャの一押しに俺は目を瞬かせる。サーシャの後押しを皮切りに、俺も頷いた。
「あぁ。可能性があるなら俺は行きたい。なんでか分からないけど、絶対にそこに『いる』って自信があるんだ。俺を信じてきてくれないか?」
「まぁ……ラルフがそう言うなら?」
アイリスは少し迷うようにした後、頷いた。ハクとソルトも顔を見合わせた後、俺の意見に賛同してくれた。
ウォルは俺達のやり取りを聞いて手を叩いて笑い出す。
「お!勇敢でいいねぇお前達は。まぁ地下街にいる奴は一度は死と隣り合わせだった奴らの集まりだ。俺達みたいな戦とはほど遠い腰抜けより、よっぽど打率は高いと思うぜ。健闘を祈っておこう」
「ありがとうございます!ウォルさん。……よし、行くぞ皆。こっちだ!」
俺はウォルにお礼を言い、船着き場を後にする。
そうして俺達は、脳裏に浮かんだ映像を頼りに地下街へと赴くのであった。




