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アンラッキーヒーロー33
いずれにせよ、日凪は既に応援を呼んでいることだろう。犯罪者たちは既に詰んでいる。時間さえ稼げば、ここは大勢の警察官に囲まれて、二人の犯罪者たちはなすすべもなく捕縛されるのだ。
逆に言うと、日凪は時間を稼がなければならない。今の状況は一対二。日凪に銃を携帯している様子はない。応援を待たなければ勝ち目はないのだ。
にもかかわらず、日凪は二人の前に顔を晒してしまっている。冷静に考えてこれは愚作だとも思える。だが、縄で縛られた女の子を前にして身を現さずにいられなかった刑事の心境も汲み取れた。それに口先では“丁重に扱う”と言っている犯罪者たちだが、そんなものを信用できるはずがないのだ。
被害者の安全を最優先に考えれば、日凪の行動はむしろ適切とも解釈できた。
「なるほどなるほど。お前さんら、悪いことをしてるとは思っていないわけだ。だとしたら、チョイと出るとこ出てみようや。お前さんらが間違ってないとしたら、きっと法と世間様が見方になってくれること請け合いだ。それともまさか…訴えたけどシカトされたから誘拐した、なんてお粗末な話じゃねえよな?」




