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アンラッキーヒーロー16
宮部は放心しながら街を歩いた。寂れた街だ。昔からそう発展している街ではなかったが、ここ数年のうちに輪をかけて活気を失ったように見える。
宮部が学生だった頃は地味ながらも店を開けていた商店街は、いまや大部分がシャッターを下ろしてしまっている。不況のせいといえば、それで納得することもできる。
宮部は恐れていた。街の凋落が彼の影響ではないかと考えていた。小さな頃から愛した街が、彼のせいで落ち込んだ可能性があると考えるだけで、鬱になりそうだった。自分さえいなければ、疫病神さえいなければ、街は徐々に復興を遂げるかもしれない。
「さっきはすまなかったな。バカにしたわけでも、嘘だと決めつけたつもりもない。
ただ、お前さんと全く同じ悩みを持った奴がいてな……」
日凪は言い訳がましい弁解をしたが、宮部はあまり聞いていなかった。
そんなことより、さっきの不気味な車のことが気になって仕方がなかった。危なく人を轢きそうになったくせに、確認もせずに素通りする神経が信じられなかった。それに車内をフィルムで隠し、後部座席には不可解な人影…嫌な予感がして冷や汗が止まらなかった。




