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マギアの試練下層での一幕

 

side 黒月一輝


 耳を塞ぎたくなる程のけたたましい翅音が止むと同時に、ズタズタに切り裂かれた巨大な亀が地響きを上げながら地面に伏し、魔石に変わる。


 ここはマギアの試練下層、階層名【フヴェルゲルミルの泉】の深域付近。

 アビス・グランドタートルの出現エリアであるこの場所で最後の一体を倒した俺は構えを解いた。


 それにしても燃費が悪過ぎる。


 床に散らばった無数のドロップアイテムの中、両手に持った2本の大振りのナイフに目を落とし、毎度のことながら心の中でボヤく。


 この魔力を通すことで超振動を起こす高周波ブレードのナイフは、蝿の王の双翅(そうし)を加工して作られており、その攻撃力は全短剣武器の中でも最高位の火力を誇っている。

 しかし【暴食】の名を冠する武器だけあってその魔力消費量は膨大で、今回の亀狩りだけでマジックポーション(上級)も片手分は消費している。


 最後のアビス・グランドタートルを倒したことにより、底を突きかけた魔力をマジックポーションで補うと、床に散らばった十数体分のドロップアイテムの回収を始める。


 ドロップ率は大体3割か。


 目的アイテムは【万年亀の血】。

 以前セツカがハルカにと渡してきた【熟練度ヨクアガール】を調合するのに必要な素材だ。


 今回ドロップした万年亀の血は5個。

 一般的なマギアプレイヤーからすれば大量ともいえる数だ。

 しかし熟練度ヨクアガールを1本生成するのにどれくらいの血が必要なのかわからない。

 セツカにはたくさんと言われているが、5個をたくさんとは呼ばないだろう。

 しかし強敵に分類されるアビス・グランドタートルはそんなほいほいとリポップされない。

 だから今日はここまでと武器を普段使いの毒短剣に持ち替え、下層入口へと引き返そうとした所でプレイヤーの集団に出会(でくわ)した。


「あ、誰かと思ったらクロじゃん」


「クロさん、お久しぶりですね」


「......久しぶりだな」


 俺に話しかけてきたのは、星を散りばめた模様の深い花紺青(はなこんじょう)色の猫耳フード付きローブで統一された集団の先頭にいる2人。


 日本ギルドランキング2位【コスモキャット】のギルドマスター、オリと副ギルドマスターのメルだ。


 オリは濡羽色(ぬればいろ)の肩口までの切りっぱなしのボブにブルーダイヤモンドの瞳、右頬にはホクロがあり、丸眼鏡をかけたその姿は知的な印象を受ける。


 ジョブは召喚術士。

 翼開長(よくかいちょう)4mの怪梟、グレートアウルは岩の上で羽を休めながらも、術者のオリを守るように常に周囲を警戒している。


 一方のメルはルビーの瞳と左目の下に縦に並ぶ2連のホクロが印象的で、栗色のハーフアップで団子に纏めた髪は緩いパーマがかかり腰まで伸びている。


 ジョブは人形使い。

 言われなければプレイヤーやNPCと判別がつかない程精巧に作られた人形は、ギルドメンバーと同じローブを身に着け、プレイヤーに混ざるようにメルの後ろで静かに佇んでいる。


 ちなみに人形の見た目は、紫色のくせ毛のミディアムヘアに紫色の瞳のタレ目をした男子で、体の線が細く人付き合いが苦手そうな雰囲気をしている。


 明るいメルとは相対(あいたい)する関係にありそうなこの人形だが、人形はゼロから作るのが基本であり、この姿にはメルの趣味嗜好が多分(たぶん)に含まれているのだろう。


「ねえ、そのフードいつも被ってるけどさ、そろそろ私達にも顔見せてくれてもイタッ! ちょ、オリ! いきなり何するの!?」


 俺がフードで常に顔を隠していることに、メルが苦言を(てい)すると、横からオリがメルの頭にチョップを入れる。


「いきなりはメルでしょ。クロさんに失礼なこと言わないの。本当にいつもうちのメルが失礼なことを......」


「あ! ちょ、オリ! やめてって! ちゃんと自分でできるから!」


 メルの頭をオリが無理矢理下げさせている。

 それを他のメンバーはただ苦笑いを浮かべ眺めている。きっとよく見る光景なのだろう。


「......いや、まぁ、俺は気にしてないから大丈夫だ。それより大人数だな。階層攻略か?」


 前方にいるプレイヤーは毎回ギルドバトルに出てくるコスモキャットのレギュラーメンバー。

 俺も見知った顔だから目が合うと互いに会釈をする。

 後方はあまり表に出てこないメンバーなのか顔に覚えがない。

 しかし、向こうは俺に気づいている様で「あの人って太陽と月の......」や「オリさん達クロって言ってたよね?」「クロの声初めて聞いた」「普通に喋るんだね」「じゃあ、他のメンバーもいるのかな?」と小声で話し合っている。


「はい、そうなんです。行ける所まで行こうって話し合って来たんですけど、モンスターの数が異様に少なくて。

 もしかしてと思ってましたが、やはり先客がいたって感じです。クロさんはここで何を? 他のメンバーの方は先ですか?」


「俺はここで亀狩りをしていたんだ。他のメンバーはいない。俺一人だ」


 オリとの会話を聞いていたコスモキャットの後方にいるメンバーから驚きの声が上がる。


「え!? だってクロって......」

「嘘でしょ」

「クロってギルドの足でまといじゃ......」

「ランカー最弱じゃん」


 そんな声を聞いたコスモキャットのレギュラーメンバー達は溜め息を吐いたり、腰に手を当て首を振ったり、頭を押さえたり多様な反応を見せるが共通して全員が呆れている。


「はぁ......。いくら人数が少ないからって弱いプレイヤーをセツきゅんやワタルさんが試合に出す訳ないじゃん。まさかネットの噂を信じてる人がこのギルドにいるなんて思わなかったよ」


 メルが呆れの混じった視線を後ろに向ければ、後方にいたギルドメンバー達が気まずそうに俯く。

 それよりもワタルはさん付けなのに、俺のことは呼び捨てで呼ぶメルの方が気になったが()えて口には出さない。


「まあまあメルもそう言わないで。先入観って誰でも持ってるものだから」


「......まぁ元はと言えばクロがあんな戦い方してるのが悪いんだけどね」


 オリがメルを(なだ)めたことで、メルの不満の矛先がジト目となってこちらに向く。


「......なんか悪かったな」


 もしかして俺のこともオリは(かば)ってくれるかと一応視線を向けてみるも、苦笑いで返された為大人しく謝ることにする。


「じゃあ、クロさんが戦ってる所をみんなに見てもらえばいいんじゃない?」


 レギュラーメンバーの一人が名案とばかりに迷案を口にする。


「いや、俺は別に......」


「それいいじゃん! ねぇクロ、一回でいいから戦ってみせてよ」


 どう思われても気にしないと言おうとした所で、メルに言葉を奪われる。


「いや、だから俺は......」


「万年亀の血2個でどうでしょうか?」


 もう一度断ろうとしたら今度はオリに遮られた。

 しかも今度は条件付き。

 正直いって悪くない取り引きに思える。


「......わかった。なら一回だけ戦うよ」


「ふふん。そうこなくっちゃ!」


「ではクロさんよろしくお願いしますね」


「ああ、わかった」


「では移動しましょうか」



 オリの指示で深域に向け移動を開始する。

 俺がやることは次に出てきたモンスターと戦闘することで、それが終わればそこでさよならになる。

 報酬の万年亀の血は、俺が承諾した時点ですぐに手渡された。

 知らない間柄じゃないからっていうのもあるだろうが、オリなりの誠意の表れだと感じた。


「それにしても本当に亀一匹もいないじゃん」


 アビス・グランドタートルの出現エリアを通過する際、メルが周囲を見回しながらそんなことを口にした。


「さっき倒し終わったところだから(しばら)くは出てこないぞ」


「いや、そういうことじゃなくてさぁ......」


「ん? ならどういうことだ?」


「......もういいや。なんでもない」


「? そうか」


 メルが諦めたことで会話は終了したが、メルの言葉を聞いてた後方のメンバー達は、この場所がアビス・グランドタートルの出現域にも関わらずその姿が全く見当たらないという事実を知り、移動中も向けていた俺の実力を(いぶか)しむような視線を向けてこなくなった。


 その後、亀の出現エリアを抜けた俺達は次のエリアに到着。

 オリの召喚モンスター、グレートアウルのライラが早速モンスターを発見する。


「あれは......ドレイクですね。クロさん、お一人で大丈夫ですか?」


 オリがライラの目を通して見たモンスターはドレイクらしい。

 ドレイクのランクはA-。

 全長約15mの大型モンスターで一応竜種に分類されているが翼は無く、代わりに背中に大きな帆が付いている。

 見た目で言えば恐竜のスピノサウルスに酷似しているモンスターだ。

 そしてランクA-といえば基本的には一人で戦うようなモンスターではないが......


「問題ない。じゃあ行ってくる」


「クロさんお気をつけて」


「クロ頑張れー!」


 オリとメルからの声援を背に受けながら、アイテムストレージから先程収納した2本の毒短剣を取り出すと、既に視認出来るほど近くまで来たドレイクへと()を進める。


 ドレイクは竜種だけあって高い攻撃力と耐久を備え、火炎攻撃してくるのが特徴だ。

 戦い方はデバフで耐久力を落とし相手の攻撃を避けながら毒短剣で斬りつけ削っていく方法を考えている。


 テリトリーに入った事でドレイクが俺を敵と判断し、鋭い歯が並ぶ隙間からチリチリと炎が漏れ始める。


「『疾風迅雷』『クイックステップ』」


 疾風迅雷で素早さと瞬発力を上げ、クイックステップで瞬発力を更に上げ、ドレイクへと駆け出す。


 それに反応したドレイクは口を大きく開き、ファイアボールよりも数倍大きな火炎の玉をこちらに向け連続で吐き出してくる。


 火球の数は全部で5つ。

 これはドレイクの特徴で連続で出せる火球は5つまでと決まってる。

 そして火炎攻撃全てに共通して攻撃の後には約2秒間の硬直が発生する。


 飛来する5つの火球(通称ファイブボール)をサイドステップで躱しながら短剣の切っ先をドレイクに向ける。


「『アーマーブレイク』」


 ドレイクの周りに出現した黒いモヤが体に吸い込まれていき防御力低下のデバフが付与される。


 デバフは通常時、意識下にある状態だとレジストされやすい為、不意を突くなど無意識下からの付与が有効だ。

 今回は硬直時を狙った為デバフの付与に成功した。


 デバフを付与されたことで(いか)ったドレイクが今度は広範囲のブレスを噴く。


「『縮地』」


 短距離瞬間移動スキル、縮地でブレスの範囲外に逃れ、再度短剣の切っ先をドレイクに向ける。


「『アーマーダウン』」


 アーマーブレイク同様に黒いモヤがドレイクの体に吸い込まれていき防御力低下のデバフが付与される。


 アーマーブレイクもアーマーダウンも同じ防御力低下スキルだが重複可能なスキルとなっている。

 ちなみにアーマーブレイクの方が効果は高い。


 デバフの付与確認後、すぐにドレイクの元へと駆け出す。

 あとは接近戦で体力を削っていくだけ。


「『ダークサイド』」


 闇に溶け込み姿を消す。

 完全に気配を消すことは出来ないが数秒間意識を()らせられれば十分だ。


「『バックスタブ』」


 無意識下からの攻撃なら100%クリティカルが入るスキルで背後から短剣を突き刺し、続け様に数回斬りつけ距離を取る。


 背後を取られたドレイクは尻尾での薙ぎ払いをしてくるが、それを回避して再度連続で斬りつける。


「『カウンタースラッシュ』」


「『カウンタースラッシュ』」


「『カウンタースラッシュ』......」


 ダメージを受ける度、空間を震わす程の声を上げながら反撃してくるドレイクの攻撃を躱しながら、カウンターヒットでダメージ量が増加するスキルでひたすら斬り続ける。


 やがて体中に幾つもの紫色に変色した傷口が出来上がり、動きが目に見えて鈍くなってきたドレイクは地面に倒れ魔石に変わった。


 時間はかかるが亀より戦いやすいな。


 ドレイクのドロップアイテムを拾いながら、アビス・グランドタートルとの戦いを思い出す。


 亀はドレイク程の耐久はないが複数体で現れるし、甲羅はデバフで防御力を下げてもダメージが通りにくい為、肉質の柔らかい腕や脚、顔を狙わなければならない。

 それ故に甲羅に籠られでもすると倒すのに相当な時間がかかってしまう。


 しかし俺の場合は振動短剣で甲羅ごと斬り裂くからその辺の問題は関係ない。


 それに比べドレイクは攻撃力、素早さ、耐久が高いだけでどこにでも刃が入るから、俺としてはこちらの方が戦いやすい。


 ドロップアイテムをアイテムストレージに入れ、コスモキャットの面々が待つ所まで戻ると、俺の実力を知っているレギュラーメンバー達は当然といった表情をしており、俺の実力を疑っていたメンバー達は唖然といった表情をしている。


「これでよかったか?」


 条件はモンスター1体を倒すことだったが、一応オリに確認してみる。


「はい、ありがとうございます。相変わらず凄まじい戦いですね。いいものを見せてもらいました」


 オリは満足そうに笑顔で頷くと俺を称賛してくる。


「別に大した事じゃないさ。あれぐらいメルだって出来るだろ?」


「ちょっとさぁ、なんで私に振るかなぁ。そりゃあ倒せるは倒せるけど、あんな戦い方は出来ないよ」


 率直な思いを口にしてみたが、メルは若干不服そうだ。


「人形使いにアレをされたら俺の立つ瀬がなくなる。メルにはメルの戦い方があって、それでドレイクを倒せるんだから、それは俺がした事と同じだろ?」


「うーん、そうなのかな。なんか違う気がするけど......」


 メルは納得してなそうだが、これ以上の問答は不毛だろう。


「じゃあ俺はこれで戻るが......」


「あ、あの! すみません。ちょっといいですか?」


 今日はやけに言葉を遮られるなと思いながら声のした方へ目を向けると、後方にいたメンバーの一人が俺に視線を向けている。


「......俺にか?」


「は、はい!」


 緊張した面持ちで頷く彼女の装備は俺と似ている。

 おそらく盗賊系の何かだろう。


「何だろうか?」


「あの、クロ、さんはどうやってドレイクを倒したのでしょうか?」


 クロと言った後に少し間があったのは、普段呼び捨てにしているからだろうと予想がついたが口には出さない。


 それよりも質問への返事だ。


「どうやって? いや、普通に倒しただけだが......距離が遠くて見えなかったってことか。ドレイクのテリトリーに入るとターゲットが移る......」


「クロ! 違うから! この子が聞きたいのはそこじゃないから!」


 メルが呆れたようにジト目を向けてくる。

 それにしても今日は本当に言葉を遮られる日だ。


「クロさん、普通に倒したと言いましたが、それを詳しく教えてあげてくれませんか?」


「......ああ、わかった」


 オリの説明で質問の意図はわかったが、俺は本当に普通に倒しただけだ。

 やはり距離が遠くて見えなかったってことなのだろう。


「......デバフで防御力を下げてから、ドレイクの攻撃を回避しつつ斬って倒した。それだけだが、他に聞きたいことはあるだろうか?」


「え? 斬って倒したって、ドレイクの近くにいたんですか? あんな暴れているやつの近くに?」


「ああ。攻撃を避けてカウンターで倒した感じだな」


「そんな......だってあんな所にいて生きてる訳が......」


 俺の返事を聞いた彼女は唖然とした表情になる。

 やはり俺があのクロだから信じらないということだろうか。


「クロさんは間違いなくドレイクの近くで戦ってたよ」


 オリの発言にコスモキャットのレギュラーメンバー全員が頷く。


「ですがオリさん! あんな場所で戦って無傷で帰ってくることなんてあるんですか!?」


 それでも信じられないのか、オリの発言に必死に反発するが、当のオリは当然といった顔で......


「それが太陽と月のクロというプレイヤーの実力なんだよ。無敗ギルドのレギュラーメンバーが弱い訳ないでしょ?」


「っ!......ですがっ!」


「なら今度のギルドバトルでクロさんの動きを見るといいよ」


「......そうは言ってもギルドバトルでクロ、さんは何もしてないですよ?」


「違うよ。何をしたかを見るんじゃなくて、何をしているかを見るんだよ。そうすればクロさんの実力がわかるから」


「......わかりました」


「うんうん。ということでクロさん、次のギルドバトルもいつも通りでお願いしますね?」


 メンバーとの話し合いを終わらせたオリが、こちらを向いて同意を求めてくる。


「......ああ、そのつもりでいるから大丈夫だ」


「ならよかったです。では、よろしくお願いしますね」


 やることは変わらないが、次回のギルドバトルは迂闊(うかつ)に死ねないなと意識を改める。


「それじゃあ今度こそ帰らせてもらう。階層攻略頑張ってくれ」


「はい。クロさんありがとうございました」


「クロ、またねー!」


 笑顔で手を振るコスモキャットの面々に見送られ引き返えそうとするが、すぐに伝え忘れたことがあったことに気づき振り返る。


「そういえばオリとメルは、今度セツキの動画に出るんだってな。あいつのことよろしく頼むよ」


「ふふん。セツきゅんのことは私に任せてよ!」


「ならメルのことは私に任せてください」


「えっ!? なんでっ!?」


 最後にオリとメルの日常的なやり取りを見た俺は、階層入口に向け一人引き返す。


 その日、俺がマギアの試練から戻った2時間後、ギルド【太陽と月】に()ぐ快挙として、ギルド【コスモキャット】が【マギアの試練】下層を攻略したと日本サーバー全土に向け、運営からアナウンスが流れた。

 

お読み頂きありがとうございました。

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