序章
2100年
犯罪が表向きには0に近いこの時代に、ある事件が多くの衆目を浴びた。
日本の高校生の失踪事件である。
この事件に、日本の警察は何の解決策も見出せずにいたためである。科学の進展により、事件の解決策が99%に近い現代ではあり得ない事だった。
なぜなら、この事件の事情聴取に参加した生徒全員が、謎の発言ばかりで何の役にも立たなかったためだ。最初警察はこの証言が学校による隠匿行為かとかんがえたが、生徒全員がそのような行動に出る理由も考えられず、今では99.9%の確率を出す嘘発見器も、真実を肯定していたためだ。
前代未聞の事件であるため、視点を変え催眠をかけられたことすらも疑った。しかし、全員が結果はクリーン。
失踪する瞬間が映された監視カメラによる瞬間も、現代科学では説明ができないような映像だったのも、彼らの証言を裏付けるものだと、警察は判断した。
これにより頭を悩ます警察にさらなる追い打ちおをかけたのが、この映像がネットに流れたからだ。
その映像に映されていたのは、大昔の魔法陣としか呼べないような光に包まれる生徒。そして大きな発行の後、そこには何もなかったかのように消えた生徒たちの映像だ。
もちろん、多くの現象が現代では証明でき、オカルトへの関心が薄まった現代に、再びオカルトの火がついた。
各テレビ局で生徒の集団失踪のニュースが流れた。
「ミヤケさん、この集団失踪は宇宙人によるものなんですよ。」
「何を言ってるんですか、これだからオカルト研究なんて言ってえる奴らは信用ならない。どう考えても、他国による拉致に決まっている。でしょ、ミヤケさん。」
「はっ、他国が高校生を拉致する意味がないでしょ。」
この現代においてのオカルト研究を行う人物と、政治犯罪学の両者の意見に板挟みされるミヤケという司会者。この司会者がこうも意見を聞かれる理由が、彼女の弟がこの失踪事件の被害者だからだ。
「それは、まだ調査中と警察が公式に発表しているわけで、まだ詳細はわからないので皆さんの貴重な意見を参考にという、話し合いです。」
どちらにも付かずな発言でヒラリとかわすミヤケ。
彼女の本名は黒峰 エミ。tvではミヤケとなっているので関係性は、tv関係者しかミヤケの事情は知らない。この番組も何か実りがあればという淡い期待から、参加したにすぎないのだ。
そんな期待は意味を成さなかったのだが。
その頃、当の失踪者、黒峰 峻也は、
「こんなものか?」
異形な姿のモンスターとでもいうべき物と戦っていた。




