表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

『離してください』

今回は街へ出掛けた桜花とお嬢様のお話。

「お嬢様……?」


「ん、どうしたの?」


キョトンとした顔で返事をするお嬢様。

周りはガヤガヤとゲームの効果音や音楽で賑わっている。


「あの…何故ゲーム会社のご令嬢であるお嬢様が…こんな街中のゲームセンターに来ているのでしょうか…?」


そう、ボクとお嬢様は今ゲーセンに来ている。


時は数分前に(さかのぼ)る。


「あーあ…このゲーム飽きたわね…」


コントローラーをソファーに投げだらーっと寝そべるお嬢様。

パッケージを見ると可愛らしい少女の絵が描いてある。


『百合な執事を緊縛して、白濁液を』


「…?桜花、どうしたの?」


「……はは、な、何でもありません…」


私の体はどうなるのか…と心配になってきた。性的な意味で。

パッケージのレーティングを見ると、名前からして察していたが

R-18だった。


「ねぇ、桜花…」


「…はっ!はい!」


妙な詮索に気づかれたのか、と思い慌てて返事をする。


「ゲームセンターに行くわよ」




**************


それで、今に至る。


「ちょ、ちょっと離しなさいよ!」


「いいじゃねぇか、ちょっと来いよ…!」


しまった…!回想をしていたら…!


迂闊(うかつ)だった、目を離した隙にお嬢様がナンパに…


「その手を離してください。」


「あぁ?」


高身長の男の手を掴みお嬢様から離そうとする。


「何すンだこのアマァ!離しがれ!」


「がはっ…!!」


しかし、腕を掴まれ床に叩きつけられる。


「ったく、来い!」


「や、やめっ…」


バキッ


「あ…?」


「もう手加減しません…お嬢様は…ボクが守ります!」


「お、おい…腕が…」


「あ、あ…?っ…!いってぇぇぇぇ!!」


高身長の男の腕が180度回転している。床に叩きつけられたが、受け身を取ったので大して怪我もなく、すぐに復帰できた。


「この…クソガキィィィィ!」


「……!!」


「んなっ!」


振りかざした拳を避けその勢いを利用し投げる。


「がっはぁ…!か、勝てるわけ…ねぇ…」


そのまま残党を倒し、お嬢様の元へ向かう。


「お嬢様!申し訳ありません!お怪我はありませんか?」


慌てて近寄ると…


ピシッ


「っ……!!」


思いっきり頬を打たれた。


「お嬢様…申し訳ありません…」


「もう、バカね…ほんと…」


そして優しく抱かれる。その温かさに思わず涙が流れる。

そんなボクを抱きながらお嬢様は、呆れたようにしながら


「まったく…心配したじゃない…」


と優しく…抱く力を強くしながら声をかけてくれた。


その後、ゆっくり買い物をしてボクとお嬢様は帰宅した。

目を通していただきありがとうございます。


現在、お嬢様のゲームソフト名を見直し、「あれでよかったのか?」

と自問自答をしております笑


次回は、お嬢様のお姉さまが登場します。お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ