序章 夢の終わりと始まり
何か夢を見ていた。内容は覚えてないけど。今から夢を叶えるべく少し違う日常で過ごす『人間』とそこで起こる不思議な因果をめぐる超王道な物語です。
黒き灼熱の炎が周囲を黒く染め上げる。
建造物は崩壊し、周囲に耳を傾ければ老若男女様々な人の悲痛な叫び。胸が強く締め付けられたような感覚になる。
そこでこの災悪を起こした元凶である一人の男は、まだ十代後半ぐらいであろう若い青年と話していた。元凶である一人の男は金箔で髪を染めたかのような美しい黄金色の髪だった。それとも光の問題か?いやどうでもいいな。
そして、髪色も重ね合わせ神を連想させるほどの神々しさを放っている。手には髪色とは逆の銀色の輝きを放つ刀を持っていた。
青年は、灼熱色の鮮やかな赤色の服を着ていた。体は既に満身創痍といった様子で、頭部からは血が顔半分を覆い尽くすほど垂れていて、他にも全身のあらゆる箇所が傷ついている。少し動くだけでも激痛が走りそうだった。一人の男は青年に向けて言葉を発する。
「いつの時代も、貴様のような簡単に物事を考え、行動し周りに影響を与える愚かな存在がいることによって世界は悪しき方向に変わっていく」
一人の男は青年に向けて存在価値そのものに対する否定のような言葉を浴びせた。だが青年は一切気にした素振りも見せず、少し笑いながら投げられた言葉のボールを投げ返した。
「ハハっ、あんたみたいに人を簡単に蔑む事のできる奴より、俺みたいな奴がいた方が世界は良くなるとおもうけどな」
少し否定を混ぜた言葉を青年は相手に放った。
それに反応し一人の男のまた言葉を投げ返す
「世界はお前のせいで夢を見たんだ。可能性のない愚かな夢を、私が世界を現実に引き戻す」
その強気思想は正義のようにも感じる。
「夢を終わらせたければ終わらせればいいさ、まぁ俺がいる限りそう簡単に終わらないけどな」
青年は一人の男の目を強く見つめた。その瞬間青年の視界が揺れた。次の瞬間、小学一年生『神崎陽斗』は目が覚めた。
「夢...か、どんな夢だったかな?」




