リスティア教教会イルス支部
本日2話目になります。
迷子の…いや、実際には迷子ではなかったのか。
とにかく、俺とルーナは金髪碧眼の幼女、サリアちゃんに連れられ、教会に向かっていた。
なんだか凄く懐かれてしまったようで、サリアちゃんは俺の手を握り、機嫌良さそうにルンルンと歩いている。
一方俺は、片手にじゃがいもにしか見えない異世界植物タットを抱え、もう片方には異世界幼女のサリアちゃんを連れ、更には異世界猫耳美少女のルーナを侍らせた、怪しさ満点のてるてる坊主となっていた。
教会までの道中、それはそれは目立ってしまい、道行く人10人中8人に訝しげな顔をされた。
サリアちゃんとはルーナに通訳してもらいながら会話している。
俺とルーナにもすっかり慣れたようで、最初の印象とは逆に明るくよく笑う元気な子のようだ。
「ナギ!教会に着いたらー、さっきのやつ!またやりたい!!」
「さっきの…?あぁ、コイントスのやつ?いいよ、でも俺は強いよー?」
「えー?でもさっきはサリアの勝ちだったもーん!!」
「ははっ、確かにね、でも今度は負けないよ」
勝つも負けるも俺次第だからね。
教会に向かっているうちに日はだいぶ傾き、街中がオレンジ色に染まった。
そしてもう日が完全に落ちるその1歩手前という所で教会に着く。
リスティア教教会イルス支部。
俺からすればもはや教会というよりは、お城のように見える。
現代では教会に行ったことがないので、あまり詳しくはわからないが、イメージとしては、昔写真で見たフランスにあるノートルダム大聖堂に近いだろうか?
実際のサイズ感などは見ていないのでわからないが。
しかしその存在感に、荘厳さに圧倒される。
この教会よりよっぽど大きいビルが乱立している世界で生きてきた俺でさえこう感じるのだから、この世界の人々からしたらそれなりの神々しさを感じてもおかしくないだろう。
「ナギ!ルーナお姉ちゃん!こっちこっち!!」
「あっ!待ってください!サリアちゃん!!」
俺からタットを受け取ったサリアちゃんは裏口の方に走っていく。
道中ルーナから聞いた話では、教会の中には孤児院や保育園のようなものが併設されており、サリアちゃんは恐らくそこの子供だろうという話だったが、間違いないようだ。
サリアちゃんに連れられ教会の裏手に回るとそこに1人の女性が立っていた。
おぉ、あれが修道服ってやつかな?
初めて見た。
「シスター!ただいま!!」
「サリア、おかえりなさい。ちゃんと買って来ることが出来ましたか?」
「うんっ!!ほら!!」
「ありがとうございます。これでみんなの分のお夕飯が作れますわ。……あら?そちらの方々はどちら様ですか?」
「ナギとルーナお姉ちゃん!あのね、サリアが困ってる時に助けてくれたの!!」
サリアちゃんはシスターに俺達を紹介すると、こちらに走ってきて俺に飛びつく。
俺が落とすことなんて微塵も考えない、信頼度100%での全力飛びつきを何とか受け止める。
あ、危ねぇ…。
「あらあら、サリアったら…」
その光景を見たシスターがにやにやとしながら、面白がるようにこちらを見ていた。
シスターってもっとお堅い感じじゃないんだ…?
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