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part3

玖音たちはどこかの高級レストランに出てきそうな料理を一通り楽しみながら軽く談笑をした。玖音は前に真昼に連れられて食べたそれよりは味を楽しめたなとすでに十分すぎる満足化を抱いていた。あの時は場の雰囲気に気おされて何も味を感じることが出来なかった。

外に出るとまだ一時過ぎということもあってか外は砂面からは軽く白い髭が出るくらいには熱く、玖音はすでにくらくらしていた。熱烈な太陽は凄まじい勢いで玖音のやる気を削いでいく。真昼に言って屋敷で休ませてもらおうかそんな考えすら頭に回っていた。そのときだった。

「いい暑さだな」

そういって玖音に麦わら帽子を被せる葵。もともとは彼のものだったのだろう、玖音の目尻の下まで深々と被った。玖音の頭には早速先の考えは消え去っていた。

玖音が麦わら帽子を眉毛ほどの高さまで持ち上げ、彼のほうへと視線を移すと、彼は両手を頭上へと上げ、グイっと背伸びをしていた。少し細身ではあるが、健康的な肉体美が惜しみなく表れている。上裸であることが首許のチョーカーの異質さをよく表現されていた。

「葵君、運がいいな。こんなにも晴れた日はなかなかない。今なら、魚もくっきりと見えるぞ」

「本当ですか」

伊藤の言葉に、嬉しそうに反応する葵。

伊藤はそれに気をよくしたのか、葵を連れたって、足早に用具が用意されている場所へと向かっていった。

「じゃあ、私たちも行きましょうか」

白を基調としたフリルのついた真昼にしてはおとなしめの水着だ。周りの目を気にしたのだろうか。そしてやはり目を引くのは、その胸だろう。玖音とそれほど身長は変わらない小柄な女性のはずだが、無駄のないスラリとした脚や腕のためか女性らしさがこれでもと表れているその放物線は何の不自然もなく大人っぽさが表れていた。

後ろの女性二人と比べてみても、遜色がないほどに真昼の体は成熟しきっていた。

玖音とて、胸がそう悲観するほど小ぶりなわけではない。むしろ平均より大きいと言えるだろう。少々羨ましいと思うこともあるが、自分には自分の長所があると信じていこう。

一同が水着を着用しているのは、玖音たちはもともと着込んであったし、スキューバダイビングの後にも遊ぶ予定だからである。ビーチフラッグやビーチバレーなどこういった機会でしか遊べないものが数多くある。玖音としてはパラソルの下でジュース片手に読書に興じる予定のためそういったことにさしたる興味はないのだが、付き合いとして少しくらい遊んでもいいだろう。

「玖音、どうしたの。具合でも悪いの?」

「いえ、少し考え込んでいただけです。行きましょうか」

歩きながら玖音は考えことをしていた。できることなら葵に水着の感想を聞きたかったが、先に行かれてしまった。自分から私の水着はどうなんて聞くのはこっぱずかしく、はしたないと思うところであったため、初動が肝心だと思っていたが、当てが外れてしまった。  彼の前に水着姿を披露するのは初めてというわけでもないし、今回は仕方ないかと少しのもやを胸の中にしまい込んだ。


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