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更新遅くなりました。

お付き合い頂けると嬉しいです。

俺は今、心底後悔している。


「如月王子、またスマホ見てほほ笑んでるって・・・」


「うそ~絶対女子に連絡先は教えてくれなかったのに」


「まさか彼女!?」


「でもさでもさ~ラインとは限らないよね。ニュース速報みてるのかも」


ニュース速報をほほ笑んでみる高校生男子とかありなのか?


「2組の女子調べではラインらしいよ。相手の名前はわからないけど、画面がそれっぽいって」


きゃいきゃいと教室で女子たちがざわめく。

それにますますイラつく。


「りゅうちゃん眉間に皺よってるよー」


「誰のせいだよ」


りこはきょとと首を傾げる。

お前のせいだよ、お前の。

りこの頭に手を伸ばして、せめてその頭を乱してやろうとしたところでスマホが震えた。

微かなバイブ音にりこが反応して、目をキラキラさせた。

思わず舌打ちしながら、スマホを見ると案の定ラインだ。


『田之上くん、今日の放課後暇?』


「なんてなんて~?」


りこは誰から来ているか察しが付くのか、頬を染めながらきく。

まぁわかるわな。

普段面倒くさがって、ほとんど友達とラインで連絡なんて取らない。電話で十分だ。

しかし、如月と強制ライン交換からかなりの頻度でメッセージがくる。

教えるんじゃなかった。


『今、何してる?』


『○○って映画みたことある?』


『さっき英語あてられた~』


すげぇどうでもいい。

お前は付き合いたての彼女かよ。

しかし、既読スルーすると数分後に何故かりこに連絡がいく。


「りゅうちゃん。ライン返してあげて。なんか人間不信になりそうってラインきてる。可哀想だよ・・」


あほか。人間不信がわざわざそんなこと送らねぇよ。

一番可哀想なのは俺じゃねーか。

そんな事が何度かあって無視もできない。

おまけに如月の彼女探し(俺だが)がかなり加熱している。

この2週間で俺はかなりストレスが溜まってきている。


『暇じゃない』


そっけない位シンプルにそう返した瞬間に既読になった。

こいつずっとライン見つめてたんじゃないだろうな・・・。

かなり気持ち悪い。


「りゅうちゃーん。今日何か用事があるの?」


りこが声をひそめて尋ねてきた。

間違いなく如月がりこにラインを送ったのだろう。

あいつ、俺がりこに甘いことわかってるんじゃねぇだろーなぁ。

どこか人間不信だよ。


「がきんちょの迎え」


りこと如月のお守りを考えると、弟妹のワガママなんて可愛いものだ。

実際かわいい。

りこはスマホで何か打ち込む。


『田之上くんのご兄妹に会いたいんだけど、いいかな?』


如月からラインだ。

こいつ、もう少し遠慮しろ。あと、りこをメッセンジャーにするな。

面倒くさい。

幼児に会ってどうすんだよ。


『あほか』


そっけない返事をおして、もうスマホを見るまいと鞄の奥に投げ込む。

ストレスがたまる。

なんなんだあいつ。話が通じねぇ


「りゅうちゃーん。手土産何がいいかって相談が来てるけど、2人とも何が好きなの?心配だし、私もいくよー」


おい。なに勝手について来ることになってるんだ。

りこ一人でも大変だが、如月も相当面倒くせぇ。

うさんくさい王子キャラ云々の前に性格に難があるだろ・・・。

人の話なんてきいてねぇし。

はぁとため息をつくしかない。







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