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ここまでお読みくださりありがとうございます。

双子ちゃんの登場です

「今日ねーりっくんがね」

「おにーちゃん。ぼくねーぼくねー」


放課後、ホームルームが終わるとあわてて幼稚園に迎えにきた。

弟妹をそれぞれ両手でつなぎ、二人の今日あったことの報告をしてくれる。

幼児はそれぞれ好き勝手話しているので、おうおうと相槌を打っていると2人はご機嫌だ。

時々リアクションが薄いと怒りだすが、すぐ忘れる。

楽だ。りこ達に比べとはるかに楽でかわいい。


「りゅうちゃーん」


自宅近くのコンビニでりこが大きく手を振っている。

如月はその隣でうさんくさく上品にほほ笑んでいる。

おい、なんでここにいるんだよ…。


いつも喧嘩ばかりする双子だが、りこと如月を見ると二人とも息ぴったりに俺の影に隠れた。


「りゅうちゃんじゃねーよ。お前らどうやってここまで来たんだよ?」


「電車でー」


交通手段きいたんじゃねーよ。

あほか。


「だ、れ、に、きいたんだよ?」


「やめでーやめでくれー」


「誰だってきいてるんだよ」


「やまなっしーだよ!やまなっしーにききまひたーはなしてー」


りこの顔面をつかんで、もちもちほっぺを押し潰すとりこがぎゃーぎゃー騒ぐ。

変なあだ名だが、山梨のことだろう。

俺と同中出身でりこを抱き上げてしまった時にフォローを入れてくれた奴だ。

人の個人情報を何してるんだと苛つくけど、借がある手前怒りづらい。


「田之上くん。僕が悪いんだよ。だからりこちゃんを離してあげて。お土産もあるし、ご兄弟に挨拶もさせてよ」


如月がりこを庇いつつ、自分の希望を押し通そうとする。

この野郎っ

図々しい!


「おにーちゃん、わるもの?」


あかねが俺の制服の裾を引っ張りながら、心配顔できいてきた。

あおいは涙目だ。

気が弱いから、関係なくても俺が怒ると怖いらしい。


俺の手から逃れたりこが屈んで俺の後ろに隠れる二人に話しかける。


「こんにちは。お兄ちゃんの友達だよ。私がりこで、こっちのお兄さんが如月王子だよ~よろしくね」


「僕はお、お兄ちゃんのし、親友だよ」


如月は何故か照れながら笑う。

お前、如月王子って名前でいいのか?

恥ずかしくないのか?

父親サラリーマンだよな?

そこ突っ込めよ。

あと、誰が親友だ。


しかし意外と行儀よくりこが挨拶するもんだから、保護者変わりとして双子に挨拶させないわけにいかない。


「お前達もあいさつしな」


ちび二人の頭をくりくりなぜると、二人はいつもの元気さを何処かに忘れたのかもじもじする。

人見知り発動中らしい。

りこは急かすわけでもなく微笑んで待っている。


「たのうえあかね、5才です」

「たのうえあおい、5才です」


声は小さいがちゃんと行儀よく挨拶した。

よしよしと二人の頭を撫でてやる。


「あかねちゃん、あおいくん、ポッキーすき?」


ポッキーだと?

如月がにこにこと笑いながらコンビニの袋を掲げてみせる。


「味も色々あるよ」


「「すきーー!」」


双子はとたん元気を取り戻して手をあげる。

ポッキーは二人の大好物だ。

でもなぜ知ってるんだ?


「じゃぁ私達も一緒に食べていい?」


「「いいよー」」


りこが双子に問いかけると、双子は元気よく頷く。

双子はるんるんだ。

俺はこれから家で用事がある。

ポッキーだけ寄越せと言いたいが、双子の手前言いづらいな。


はぁとまたため息がでる。


「言っておく。もてなしてはやらないならな」


そう前置きしてから仕方がなく家に連れていくことにした。


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