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「金さん」一家の死
(余は先ほど誰に話していた?…そんなことはいい、村の名の由来などもどうでもよい…商店街の主は「金さん」と称ばれて『いる』のではない、『いた』のだ、きわめて高い…実践的に100%の確率で)
「金さん」こと無憂金衛門15世。
昨日…東暦2016年4月19日。
一家とともに役宅(「金衛門」とは世襲名であるとともに役名である。名目的に村の書記・技師の筆頭として渉内・渉外などを行う)で死んだ、ようである。
「ようである」とは。
役宅の死体は描写が憚られる有り様で、ただ金衛門の右手…決闘で得たとされる傷がある…が落ちている。
役宅の他の死体も彼の家族と推定される。
DNA鑑定のような手続きによる最終的な同定は現在…2016年4月20日の段階ではされていない。
だが。
「五氏」につぐ、否、実権上はそれ以上の地位にいた15代「金さん」。
偽の死体まで用意して逐電する理由があろうか。
否…動機云々以前にそもそもそのような工作じみた空想を論じている情勢ではすでにない。
いつもは村外れのカジノにいる「金さん」一家。
役宅に来た日を狙って殺されたのだ。純粋論理上はさておき合理的推測としては。
中央の当局への通報は役宅の者がしたが救援を待つ状況ではない。




