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05 残酷な――

どうも、久々の投稿です。最近全然こっちにくる時間がなくて……。次は頑張ります!

とうとうストーと地点に立った(?)気がします。これからもよろしくです。感想などよろしければお願いします

森の中  多田貴翔

『ぐはははははっ』

 大きな笑い声が森の中をこだまする。

『そなたはあれか、バカなのか?』

 バカにしたような(実際バカにされているが)【声】に貴翔は怒鳴り返す。

「だってここは魔法の国なんだろ!? じゃあ魔法使いになりたいって言って何が悪いんだよ!」

 それでも【声】はバカにしたように笑う。

『そう機嫌を悪くするでない。ただのぉ、そなたはここの世界のものじゃないんじゃろ? それにわしは驚いているのじゃよ』

 貴翔はさっきとは違う様子で怒鳴り返した。

「なんで知ってるんですか!? もし知っているなら中谷麗樹という男を知りませんか? 僕、あいつがどこにいるかわかんないんです」


 ――――なんでこの人は僕たちのことを知ってるんだ? 自分のことは【魔族】って言ってたけどなんなんだよ、【魔族】って


 疑問の渦に今にでも飲み込まれそうだ。だが、貴翔は一生懸命踏ん張る。

「知ってるんなら教えてくださいよっ……」

 踏ん張ったつもりだったが、自分が発した声はとても弱々しかった。

『そなたは本当に知りたいか?』

 さっきとは打って変わって【声】は優しく貴翔に問いかける。

「知りたい、です。ここはなんなのか、中谷がどこにいるのかを」

 貴翔のまっすぐな瞳に見つめられ【声】ははやれやれとため息をついた。

『後悔してもわしは知らんぞ?』

 はい、と貴翔はうなずく。

 そして貴翔は数秒後、


『そなたの友人は【魔】に堕ちた』


 あまりにも意味の分からない残酷な言葉に後悔することになった。




場所不明  中谷麗樹

 ここはどこだろう? とっても暖かくてふわふわしている。これは……ベッド?


「目が覚めました?」

 女の声だ。知らないはずの声なのになぜか安心してしまう力がその声にはあった。

「…………」

 ベッドの中で軽く体を動かす。特にけがをしているところはなさそうだ。じゃあなんで自分はベッドなんかに……?

「倒れてたとこを私がここに連れてきたんです」

 さっきの女の声が麗樹に告げる。

「じゃあ、あんたは俺の命の恩人なわけ?」

 麗樹は女の顔を見る。――――え?

「驚きましたか?」

 女は顔に仮面をつけていた。仮面の中央には大きな目が描かれている。

「ずっと前に顔をちょっと、ね」

 意味ありげに話す女に麗樹は警戒した。


 ―-―-俺を助けてくれたみたいだけど……こいつを信じていいのか?


 芽生えた警戒心は新たな警戒心を生み出す。いつの間にか麗樹の心の中では警戒という文字しかなかった。


「…………醜いな」


 あまりにも唐突に女が呟いた。だが今の言葉には先程感じた安心感はみじんも感じない。

「そんなに私が怖いか? やはり人間とは醜い生き物だよ。醜くて、吐き気がする」

「どう有意味だよ……? それじゃまるで、お前…………」

 まるで、人間じゃないみたいじゃないか。

 続きはあまりにも怖くて言うことが出来なかった。

「私? 私はな――――」

 十分タメを作って女はその残酷な言葉を放った。

「私は【悪魔】だよ」 

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