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心の余白  作者: 柑橘みかん


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私の嫌なところ

私は、口が軽い方だと思う。


実際、それで後悔したこともある。


だから今は、「ここだけの話」と言われると、ある程度気をつけるようにはしている。


たぶんキャラなのだと思う。


そういう雰囲気で話の場を回すのが得意というか、いろんな人から「ここだけの話」を聞く機会が多い。


大人になってからは、


「私、口が軽いから、本当に誰にも言われたくないようなヤバい秘密なら、私には言わないで」


と先に言うようになった。


それである程度、自分なりに制限しているつもりだった。


でも最近、それすら予防線になっている気がする。


忠告したうえで、それでも私に話してくれたのなら、そこまで大きな秘密ではないんだろう。


そんな思考になりつつある。


本当に口が軽い。


自分でも困った性分だ。


夫の私生活で起きた面白い話を、女友達に話してしまう。


楽しい話は、どんどんシェアしたくなる。


その場が盛り上がって、楽しい空気が生まれると、話してしまったことへの後悔も薄れてしまう。


相手の気持ちを考えて行動できる大人になりたいと思っているのに。


なかなか自分の中でも厄介だと感じている性格だ。


たぶん、これは母親譲りだ。


母は、私たち姉弟の恥ずかしい失敗談を、親戚に楽しそうに話す。


私はそれがとても嫌だった。


兄弟たちが本当に嫌そうな顔をしているところも、何度も見た。


そして今、私はそれと同じようなことをしている。


その自覚がある。


自分の子どもには同じことをしないように気をつけたい。


そう思っているのに、口が止まらない。


私は、自分に起きた出来事を、いろんな友達や先輩、仲がいいと思った人に話す。


かなりフランクに、ディープな部分までさらけ出す。


恥じらいがないというより、自分のことを相手に知ってほしいという気持ちが、たぶん人よりずっと強いのだと思う。


高校生のとき、親友に言われたことがある。


「私にとってあなたは親友だけど、あなたにとって私は、話したい人の中の一人なんだね。」


「私だけに話してくれるっていうことはないよね。」


たしか、そんなニュアンスだった。


今でも、その言葉を分かるようで、分かっていない。


きっと、「親友の中でも一番」のような感覚が、私には欠けているのかもしれない。


私は、人の気持ちに寄り添える人になりたいと思っている。


でも、口が軽い。


相手の秘密を守ることも、誰か一人にだけ話すという特別感も、私には欠けているのかもしれない。


自分は、誰かの特別になりたい。


必要とされたい。


一番になりたい。


なのに私は、相手を特別にすることができていないのかもしれない。


結構、嫌な人間なのかもしれない。


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