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今後の身の振り方、どうしよう?

 それから数日、王太子からの手紙の他に、意外にもライバル関係にあるはずの王太子妃候補の女の子たちから手紙や贈り物、お茶会の誘いがたびたび来るようになった。


 特に、フェアネス侯爵家の政敵でもあるリヴァル侯爵家令嬢から溢れんばかりの親愛を込めた招待が来て困った。そうしていたら、どういう風の吹き回しか、次兄が付き添いしてやるゾと護衛を買って出てくれた。

 直前に喧嘩もしたし、あれだけそっけなかった侯爵家の人間がいったいどういう風の吹き回しだろうか?と思ったけど、わたしが変なことしないよう監視するのと、政敵の家に乗り込んで何か圧力でもかけるつもりなんだろうと思い、同行をお願いした。



 招いてくれた令嬢はお茶会で隣りの席にいたドリアーヌ嬢で、厳格な司法を重視するリヴァル侯爵家の生まれなのにぽわぽわと柔らかく、朗らかで、めちゃくちゃ可愛らしい。元々の血筋があるんだろけど、それを差し引いても所作が優雅。

 逆立ちしたって真似できない、わたしが憧れるタイプの女の子だった。


 少女同士のお茶会は和気藹々として卒なく終わり、そのドリアーヌ嬢から思ってた以上に慕われてた事にビックリした。

 けど、それよりもっと驚かされたのは、この訪問で次兄が相手侯爵家の長女と運命的な出会いをした、とかいう事だった。この後にも、わたしがドリアーヌ嬢に招待されるたび理由つけて付いてきて、逢瀬を重ね、後々色んな家門を巻き込む騒動にまで発展するようになった、らしい。


 まぁ、わたしにはミリも関係ない事だからどうでもいいけど。




 侍女アビゲイルは片付かず、ずっとわたしの専属として残ってる。

 王太子妃候補同士が何となく仲良くなってグループを形成するようになり、王太子の側近候補グループとも交流を持つようになってしまった。

(あれ?これ侯爵家と敵対する将来の王太子派を強固にしちゃってる…?)

 ちょっとヤバいかも、と冷や汗流れたけど、元々彼らは同じ派閥だし、知らないふりをしておこう。



 そんな事より、王妃教育だ。

 あれからひっきりなしに打診がくる。

 淑女教育も満足に終わってないからと断っているが、並行してやれだの王城に住み込みでやれだの、恐ろしいことを言ってくる。


 冗談じゃない、あんな地獄をこの年で味わってたまるか。



 でもこのままじゃ、侯爵家から丁度いい厄介払いで送り込まれるかもしれない。

 幸い、王太子の対立派閥である王弟派が差し止めてくれてるらしいけど、フェアネス侯爵は派閥うんぬん関係なく、わたしを消せるなら躊躇わないだろう。

 これはもっとしっかりと、王弟殿下に釘を刺しておいてもらわなければいけない。


 王弟殿下は侯爵と学園時代からの友人で、王位は得られなかったが公爵として今も支持が多く、王太子の地位が盤石でない原因のひとつにもなっている。

 侯爵は立場的に中立を保とうとしているが、心情的には王弟派に近い。


 わたしを通じて侯爵家が王太子側に接近するのを、王弟殿下も嫌がるはずだ。わたしの立場の実情を知らないだろうから、普通にそう考える。




 王弟殿下にお会いしたいと言ったが、次兄から馬鹿にしたように鼻で笑われた。

「お前が会ってどうする。粗相があれば侯爵家はたまったもんじゃない。余計なこと考えず引っ込んでろ」

 あぁやっぱり、次兄も普通にわたしを侮蔑してんだな、と思ったけど、実は後から知ったが、宿敵リヴァル侯爵家の令嬢との逢瀬で次兄こそ肩身が狭い思いをしていたらしい。わたしに邪魔されたくなかっただけなんだとさ。知らんがな。


 手紙を託ける事すら拒否されたから、王弟に渡りをつける手が無くなった。何か別の手を考えなきゃいけないなぁ。






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