血も滴るイイ漢
学校に着くと何故か加藤と渡部が既にメイド姿で一緒に写メを撮って居た。
どうやら二人はただの写メではなく、最近流行りのアプリでウサギさんになったりクマさんになったりして盛れるやつで撮ってるらしい。まだ準備の時間とはいえ、学祭を楽しんでいる様子で加藤も普通の高校生なんだなと思ったが、俺は普通の高校生じゃないのかという疑念も出てきた。
二人がアプリで楽しんでいる間に、いつも通り派手な柄のパンツを履いている俺は誰にも見られないように今日はトイレの個室で着替えることにした。トイレの個室で着替えるなんて正直女子みたいだが、致し方ない。教室にいる加藤や渡部に虹色のキラキラパンツを見られる訳にはいかない。
黒のフリフリのスカートに裾には白のレース俺の筋肉のついた脚には正直似合わない。腕も日々の筋トレで良い感じについた上腕二頭筋がレースの袖から良い感じに出て居て気持ち悪い。
細身なので普段制服を着ていると分かりにくいが、モテようと一応鍛えていて全体的に筋肉がついている。
教室に戻ると女子から支給されたのか、加藤と渡部だけ猫耳カチューシャをしていた。
しかも二人とも結構ノリノリなのか、女子からポーズを要求されたり色々な角度でクラスメイトから写メを撮られていた。
加藤のその光景に唖然としていると、隣にいる女子から呼ばれた。
「藤原くん、鼻血出てるよ?」
鼻の下を拭うと真っ赤な血が手の甲についた。
「ホゲェ!ティッシュ持ってる⁉︎」
一瞬嫌そうな顔をされたが、ティッシュを箱ごと持って来てくれた。感謝しながら、加藤から片時も目を離さなかった。
時間になると、準備出来たクラスから出店して良いことになっている。
「藤原くんさっきは大丈夫だった?鼻血出てたけど…」メイド姿の可愛い女子が話しかけて来たと思ったらよくよく見ると渡部だった。いつの間にヅラとメイクをしていたらしく、女の子みたいだ。
「だ、大丈夫だけどいつの間にヅラとメイクしたんだな。…に、似合ってんじゃねーか。」
「ありがとう。女子が用意してくれてたみたいで、加藤くんと一緒にやってもらったんだ…」
なんでお前の顔が赤くなってんだよ!
「そういえば、加藤はどこだ?」
教室を見渡すが加藤らしき人物が見当たらない。
「加藤くんならあそこに居るよ」
可愛い女子だと思っていたら加藤だったらしく、他のクラスから来た男子にナンパされている様子だった。




