表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/22

episode18 『ハッピーチェス』

episode18

『ハッピーチェス』


[part1]


深淵の中の背景は幾何学的な文字と赤や青、緑、黄色、紫などの顔が漂っている。4人は落とされて地面に着地。


ウミ「ここは?……チェス盤?」


ウミが確認したのは巨大なチェス盤の盤面。駒は自分達のようだ。


ツカサはキョロキョロ見渡す。


ツカサ「なんですの?この空間……」


彼女は箒を生み出して空中に飛び立とうとするが……。


ザザッ!!


彼女の身体に黒い手が拘束!地上に戻される!


犯人はnullだ。


null「天井は危険……串刺しになるよ?」


ツカサ「はぁ!?」


ツカサが見上げると確かに天井には鋭利な棘が無数に並んでいた。一方、その間にソラは盤面の奥に物体を察知していた。


ソラ「なに……これ?」




奥に佇んでいたのは……。


黒く細長い影に、

顔が無数のテレビ、

映像は赤や砂嵐と人の瞳ドアップ、

細長い手から太陽の模型と月の模型を所持している。盤面の中心に配置されていることからキングだろう。


次に黒い影。

足が全て手で6本ある。

胴体は楕円型で頭部がなく、

四季彩りの大量の花が咲いている。ソレはキングの隣にいる。つまり……。


クイーン「パパ……」


左右には恐らくルークとビショップが配置。


ルークは極彩色の大きい十字架で水平に浮いている。中心に少女がぶら下がっている。


ビショップはロープに縛られた4人の緑色の人型が血涙を流している。


ナイト(首無し白馬)とポーン(巨大な藁人形)は空を漂っている。




ウミ「なんだよ……コイツら……」


思わず吐き気をもたらすほどのデザイン。


null「キング、クイーン、ルーク×2、ビショップ×2……これさぁ、チェスだよね?僕ら味方軍の人数少ないよね?フェアじゃないよね……ならルール破ってもいいよね?」


nullは淡々をナイフを取り出す。


null「バグフィックス……開始」




戦闘は開始される。勿論、相手はルールを守る気は無さそうだ。


ルークとビショップは一斉攻撃を仕掛ける!


ルークは叫び、ビショップは回転しながら突進だ!!


ツカサ「近づきにならないでくれます!?あなた達!」


ツカサが手をかざすとルークとビショップは天井へ放り込まれ、棘に串刺しになる!ツカサは余裕を持って対応するが……それは悪手だった。


ウミ「来るぞ!!」


ウミが叫ぶとクイーンの無数の手が全方向に伸縮し、チェス盤全てを串刺しにする!!


null達一同は武器を使って攻撃を相殺するがツカサは躱したとは言え、左手を負傷する!!


黒いドレスが溢れる赤い液体に目を背けながらツカサは浮遊!そのままキングに接近!


ツカサ「チェックメイトよ!!」


無数のテレビが装飾されたキングは手を広げて、ぼそぼそと声を放つ。


キング「パパの言う事を聞きなさい……」


刹那!テレビの映像から恍惚の女性の顔が映り出される!!


ツカサ「う!!?」


隙が生まれたツカサにキングは細長い腕でツカサを貫こうとする!!


ザシュ!!


細長い腕は切り落とされる。ツカサは目の前を確認するとnullが立っていた。


null「まず大黒柱」


nullはキングにナイフを突き刺す!……しかし、そこにはクイーンが!!


クイーン「パパッ!!!」


クイーンがnullの攻撃を受ける。


クイーン「やめてぇよぉ!」


ドシャァァ!!


再びクイーンの手による全方向攻撃!喫茶店メンバーは事象を消去しながら立ち回り、今回はツカサも重力で相殺した!


ウミ「クソ!きめぇな!!コイツら!!」


ソラ「や、闇……深そうです!」


するとルークとビショップが空から振ってきた!!復帰したようだ。


ソラやウミはルークとビショップの攻撃を防ぎながらキングを狙う。


ウミ「ツカサ!!」


ウミは剣戟を行いながら大声で言う。


ツカサ「何かしら!!?」


ツカサは不機嫌そうだ。


ウミ「ルークやビショップを止めてくれ!俺達はキングを狙う!!」


ツカサ「わたくしに指図するつもり!?」


ウミ「やらないなら俺達がやる!お前はキングをやれ!?どうする!!?」 


ツカサは状況を把握する。彼女は一方的な感情で動いているわけではない。確かにルーク達を抑制できた実績はある。


ツカサ「しょうがないですわ!!雑魚を狙えばいいのね!?」


ソラ「ありがとうございます!」


しかし、ツカサはまだ不機嫌そうだ。


nullは話をまとめる。


null「そうだ。僕達の役を決めてなかったね。null(クイーン)ソラ(クイーン)ウミ(クイーン)……これで行こう」


ウミ「ひでーな!オイ!!」


ツカサ「わたくしがいないじゃない!!」


ツカサが悪態をついていると再びクイーンが暴れる。全身から無数の手を引き伸ばし、全員に襲いかかる!!


ウミ「ワンパターンなんだよ!」


ウミはアクロバティックに動きながら襲いくる手を切り落とし、見切る!ソラも最低限の動きで躱しながらクイーンに撮影!


クイーン「いたいぃぃぃ!!」


クイーンという存在に反して幼さが目立つような悲鳴……ウミとツカサは思わず耳を塞いだ。


ツカサは手をかざしルークやビショップ達をチェス盤に叩きつける!!


ツカサ「板を舐めてなさい!!」


全員の活躍を観測しながら、キングに瞬間移動をしてナイフをかざすnull。


キングは再びテレビの映像を狂気に笑う女性を映す。しかし、nullはノーリアクションだ。


null「ほい」


nullはキングにナイフを振りかざす!しかし、やはりクイーンが庇う。


クイーン「パパをいじめないで!!」


null「……邪魔」


ザスッザスッザスッザスッ!!


ナイフを何度も突き立てる!甲高い悲鳴を上げて暴れまわる!ソラとウミはクイーンに接近して攻撃を続ける。


クイーン「あぁ……!あが!!ああー!!!」


痛々しい悲鳴をお構えなしにクイーンの息の根を止める。その光景をツカサは見続けていた。


ツカサ「気味が悪い……」


ウミは刻みながら叫ぶ!


ウミ「訳アリかもしんねーが!お前らはもうバケモンなんだよ!だから安らかに眠ってくれ!!」




ついにバラバラにされたクイーンはその場から消滅する。キングの動きを確認……すると倒れているルークに近づき、抱擁をし始める。


null「あー次の候補探しだ……このままじゃまたお嫁さんになっちゃうよ?」


ソラ「これ、考えちゃダメなやつですね……!」


ウミ「キングを叩くぞ!!」


キングに隙を与えずに一同、総攻撃を仕掛ける!!


まず、ツカサの重力による拘束!次にソラの撮影による行動を封じて、ウミが剣戟でダメージ!そしてnullが……テレビを壊す!!


null「大黒柱さん……これ事案だね……」


キングは守る相手を失った為、成す術もなく倒れていく。


キング「ああ……!」


制裁と破壊を同時に行いバグフィックスさせるキング。すると盤面のチェス達も消滅する。



ツカサ「終わりましたわ……」


ウミ「いや、まだいる!」


全員が上空を見上げると虹色の極彩色の巨大な猫が降りてくる!!



化け猫「ハッピー!ハッピー!ハッピー!ハッピー!ハッピー!ハッピー!」



nullはため息をする。


null「(化け猫に対して)チェスで負けたからってプレイヤー(チェスを動かす者)が殴り込むのは人としてどーなの?……ああ!人じゃなかったね、なんかごめん」


ウミ「へ、笑える」


ウミも笑みを浮かべて共感した。 



化け猫はシンプルに爪で引き裂いてくる!!対象はウミだ!!


ウミ「荒れてんじゃねーよ!負け組が!!」


爪を剣戟で跳ね返す!!すると青白い円環が空間に出現!!


null「PALE RING(円環)発生。世界の理が崩れ、主導権が一時的に僕達になった。みんな好きにやっちゃって?」


ツカサ「言われなくても、やりますわ!」


ツカサは黒い球体を放出!化け猫に命中すると爆発を起こす!!ソラはファインダーを構えて、念を込めて撮影!そのシャッタースピードは光速に匹敵!!空間をバリバリと破壊しながら化け猫を捉え、存在を消去する!!更にウミが剣を振りかざすと黒い波動を放ち、化け猫に命中!!


化け猫はキャッキャッと笑いながら、ノイズをまき散らす!!しかし、それでも倒れない!


そしてここぞと言わんばかりにnullが呟いた。



null「『不可侵領域』、展開」



nullを中心に次々とノイズの嵐を放ち、チェス盤、化け猫含む全てをノイズで支配する!!


化け猫は笑いながら身体が一ミリも残らず崩壊、消滅する。



DD

『家族』

有害型、動画ファイル

・ごく普通の家族の日常光景

・子供が猫を拾う




ウミ「それだけ?」


null「そうだね……」


ソラ「え?結局、原因は猫ってことですか?」


null「……家族=猫の駒ってことじゃない。つまり……支配」


ツカサ「支配……」


ツカサは俯く。


すると固有空間が溶けて、全員は元の自然公園に戻ってきた。



episode18

END

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ