それぞれの夜
すいません……また遅くなりました
アレから、簡単な魔道具の使い方などを確認した後に味の薄い(よくわからない)飯を食べて備え付けの水浴び場で汗を流してそのまま寝てしまった
……しかし
「………そう簡単に熟睡出来るもんじゃないか」
どうしても、睡眠が浅く、すぐに目が覚めてしまうのだ。それは村に着く前から何も変わらない
久しぶり?なのかはわからないがベットで横になれたというのにだ。
理由は明白で、単純にこの環境を信じていないだけなのである
一度俺はこの地で死にかけた。しかも裏切りによってだ。この世界がどういう世界なのかはまだ知らない。あまり、教えてもらってないからだ
けど、馬鹿でもわかる話だが地球と違ってこの世界の命は軽い。軽すぎるのだ
1人1人が大きな力を行使出来るが故に起こる、ごく自然な摂理の様なもの。それは、地球でも異世界でも何も変わらない
「ホント、くだらないよな。」
くだらないのは何処も一緒だな
地球も異世界も所詮は同類だ
「………クソが!クソが!クソがぁぁぁ!!!」
一方、その頃八坂の試験での相手のベルガーは
八つ当たりをしていた
先刻、八坂を潰せなかった事にイライラしていたベルガーは酒屋で酒を飲んで飲んで飲みまくり、
酔った人をターゲットにするゴロツキを血祭りにあげてスカッとしようとしたのだが……
「ダメだ…こんなクズ共じゃ、腹の虫がおさまらねぇ!!!!!」
既にゴロツキ達は言葉で赦しを乞う事すら出来ない程に嬲られていた為さっきまで聞こえていた『ごめんなさい…』や『許してください…』
などの声はもう無く、ベルガーの怒声だけが夜の街に響いた。
とにかく澄ました顔で、俺の攻撃を避けて試験に合格した奴が憎らしくてしょうがない
本来なら、そこまでは執着はしないが引き分けという結果が彼の琴線にふれていた
『初心者に手抜かれた』
初心者潰しの異名を持つベルガーにしたら
それは敗北よりもよっぽど赦しがい行為に他ならないのだが、もちろん当の本人は知らない
ただ、目立つのを避ける為に攻撃しかなかっただけなのだが、それもベルガーは知らない。
(知ったところで無駄だが)
「あの野郎……次会ったら、殺す……」
目立ちたくない筈なのに、さらに厄介事を引き寄せてしまっているのだが、本人はそんな事は微塵も思っていない。
そして、それぞれの夜が過ぎていく……
夜が明ける直前ーーー
「おばぁちゃん………」
そう言って一筋の涙を流す少女がいた
彼女の運命もこの日変わるとは、誰も予期してはいなかった
気に入って頂ければ、ブックマークやポイント評価をしていただけると今後の励みになります!
感想もお待ちしていますので、疑問点や要望ががありましたらお答えする予定です!




