PROLOGUE 招待
その投稿を見つけたのは何気なくタイムラインを眺めていた、ある夜のことだった。
【参加者募集】人狼ゲーム体験イベント開催! 初心者・経験者どちらも歓迎。
参加者には豪華報酬あり。詳細はDMまで。
「人狼ゲームって騙し合いのゲームだったよね。最近流行ってるみたいだけど」
【人狼ゲーム】という言葉に少しだけ心が動いた。
理由を聞かれても、うまく答えられない。
暇だったから、かもしれないし
報酬、という言葉に引っかかったのかもしれない。
あるいは単純に、面白そうだと思っただけかもしれない。
私は日向葵という、特技も、夢も、これといって語れるものを持っていない、どこにでもいる高校二年生
成績は中くらいで、友達もそこそこいて、毎日なんとなく平和に過ごしている。
そういう人間が、深夜にスマートフォンを眺めながら深く考えもせずにDMを送った。
返信はすぐに来て、集合場所と日時が書かれた、短い文章だった。
「将来が約束される報酬、かぁ」
将来が約束されるって、どういうことなんだろう。
私は将来なんて、まだまったく見えていなかった。
指定された場所に向かったのは、それから三日後のことだ。
そこまでは、覚えている。
集合場所に着いたら知った顔がちらほらいると気づいて、少し驚いてそこから先の記憶がない。
次に意識が戻ったとき、私は知らない部屋の椅子に座っていた。




