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世界はやさしいね  作者: 玻璃乃月
20/31

第二章乃 はち

専門学校は失敗だった。

すでに知っていることの確認程度で、

私が講師に立ってやりたいと思う位の知識と

人間性の講師しかいなかった。

しかし、この時すでに実家近くの仕事場を引き払い、

東京に引っ越していた為、一先ず2年は我慢しようと

思うことにした。


変化は学校以外の場所で、突然起こった。

学校の降りる駅でナンパされたのだ。

すっごく驚いた。


デザイン学校の降車駅であるだけに、

その駅には絵を描ける掲示板があり

私も程なく、そこの常連になった。

そして絵を描いている時に声を掛けられた。

若い、純朴そうな、本当に普通のサラリーマン。

身長は私より低かった。


だが、何故だろう?


すごく惹かれるものを感じ、数週間後には

初デートでデ○ズニーランドに来ていた。

当時のディ○ニーランドは、今よりもう少しキャストに

融通があって、仲良く手を繋いで歩いていたら、

ドナルドさんがやってきて、彼氏の手の甲をペシっと

叩き落とし、私の手を引いて、どこかに連れ去ろうとした・・・

いやぁ 慌てた、

人生で最も慌てたかもしれない。

多分、私はアウッアウッとしか言っていなくて、

彼氏はオロオロしているような、面白がっているような

不思議な面持ちで、こちらを見ていた。

しばらく、私はドナさんに連れまわされ、

一瞬だったような、長時間だったような、しばらくの後

ドナさんはグーフィー保安官に捕らえられ

私も無事、彼氏の元に戻された。

ドナさんの手は、フワフワで暖かかった。


帰りの電車を降りる時、ふと肩をつかまれ、

振り向き際、初めてKissをした。

後頭部をガツンと殴られたような衝撃を受けた。

私は駅のホームに呆然としたまま残され、

彼は多分、きちんと別れの挨拶をして去った。

多分というのは、ガツンの衝撃が大きくて覚えていないのだ。

当時の私は、純情だったのだと

今、思い出しても恥ずかしい。

それから、しばらくして・・・

彼氏は、週末は私の下宿で過ごすようになった

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