表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
14/14

芸術性の開放

 


 僕は感じた。そのときハッキリと、僕の腹から、ペルナーのあの艶やかな匂いがしているのを。


「えっ」

 僕は驚き、自分のシャツの中に手を入れ、腹を探った。


「……臓器だ」



 僕が手につかんだのは、それは紛れもなく、僕自身の内臓だった。それは小腸であり大腸であり、肝臓であり腎臓であり、そして心臓だった。



「変化が早かったんだね。きっとペルナーも喜んでいる。アナタが私たちの仲間になってくれることを、祝福しているのよ」



 と石峰さんは言う。僕が驚きのあまり、腕を硬直させて、ただ呆然として立ち尽くしている間も、僕の腹からあふれでる内臓は止まらなかった。



 とうとう僕の心臓が、地面へと落っこちたとき、ペルナーが這って嬉しそうに、僕の心臓を口に加えた。



「いいよ。倫くんも、それを望んでいる」

「…………ねえ、石峰さん。それ、ってなに? 僕はどうなるの?」

「芸術を感じるのに、説明はいらないんだよ」



 石峰さんがそう言ったとき、ペルナーは僕の心臓を噛み砕いた。瞬間、心臓から流れ出たのは、血ではなく、青や緑や紫や、白や黄色の色とりどりの液体だった。



 液体の噴出と同時に、壁に張り付いていた臓器からも、僕のと同じ液体が出てきた。


 みな一様に、パンッ!

 と激しい音をたてて、部屋を虹色に染め上げた。



 石峰さんが、僕の方に来た。

「ようこそ。私たちの世界へ」






最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ