第36話 忠誠心の有難みと最後の門番
30000PV・ユニーク7000人突破しましたー!少しずつ前に前進です!!
「ああぁぁぁぁ!!クソっ!!人工ゴーレムしか出てこないのか、ここは!!!」
椿の拳が迷宮の壁に叩き込まれ、ズン!っと鈍い音が辺りに響く。うわー、椿すっごく苛立ってるよ。まあ、これでもう81階層だしねぇ。80階層に階層主は居なくて時間だけを浪費する迷路と質の変わらない人工ゴーレムたち・・・うん、椿の苛立ちもわかる。それにしても、この壁の素材凄いな椿の拳受けて傷一つついてない。・・・・あー、素材もすごいけどこの良く分からない光の模様も関係してるのかな?エンチャント的な?
「マスター、椿お姉様が荒れています!至急ナデナデしてあげてください!!」
「ほいほい」
翼を出現させて椿の元へと向かい、頭を撫でる。そうそう、翼仕舞えたんだよねぇ。あと、目の色も替えられた。流石に虹色ってのはちょっと・・・。まあ、神眼とか使う時は戻るみたいだけど。あっ、因みにラインナップは青、金、黒だったよ。今は青。ほら、だって全身キラキラだったら目がチカチカしちゃうでしょ?と言っても、この髪の色だと黒は似合わないと思うし。椿は僕に撫でられてデレデレしてる。・・・・好感度が高い割に病んでる感じがしないな。自意識過剰とか言わないでね!よろしくね!!
〈ねぇねぇサナ、好感度ってどんなもんなの?こう、限界突破しても病まないもんなの?〉
《えっ?ああ、普通に病みますよ》
えっ!?病むの!!?今現在進行形で病んでるの君ら!!?
《というより、90%以上からは人によっては病みますし、100%を超えてくれば当然病みます。私たちが暴走していないのは忠誠度のお陰です。マスターの恥になったり、迷惑にならないようにと感情を押し殺していますから。これが無かったら今頃は拘束されて全身を舐められて、色々と搾り取られてますよ?・・・マスターがお望みでしたら致しますが・・・・・フフ、フヘへへへ》
ゾワッ!悪寒が背中を駆け上がった。や、ヤバいよこの子達、サナの顔が緩んで目がイってる。というより濁ってる気がする。・・・こんな状態のサナたちを常識人として理性を繋ぎ止めているなんて・・・・忠誠度、君は何て役に立つ子なんだ!
「あー!椿さんずるーい!僕も撫でて撫でてー!!」
ラムがこちらに寄ってきて頭をこちらに傾ける。ああ、なんて平和的な光景だろうか!病んでいる者がいるにも拘らずこの光景。・・・・あまり、ソウルテイム使いたく無くなって来たなぁ。何かの拍子に抑えが利かなくなるか分からないし。因みにまだサナは現実に戻ってきていない。いつまでトリップしているつもりなんだろうか彼女は?
◆◆◆☆☆☆◆◆◆
あれから僕たちは代わり映えのしない人工迷宮を進んでいった。そしてついに第99階層に到達した。
「おー、久しぶりにこの大きい扉を見たなぁ」
この扉を見ていると本当に感慨深い。漸くここまで来たか、みたいな達成感がある。
「・・・・ここに着くまでに無駄に時間を浪費しましたね」
「いえ、椿お姉様、あのゴーレムたちはスキルレベルの上昇に役立った思いますが?」
「僕もあのつまらないのはもう勘弁したいなー」
椿、サナ、ラムの順で今までの道のりの感想を漏らす。2対1で二度と来たくないっという意見が優勢です!ん?僕?・・・・どちらでもいいかな。・・・・優柔不断でも自分の意見を持っていないわけでもないからね!
「はいはい、それじゃあサックと階層主を倒しに行こうか」
「「「はい(おー)!」」」
「・・・・はぁ、ラム。こういう時くらい主様にしっかりとした返事を返せ」
おー、椿が怒らずに呆れている!これはすごい、同僚であるとはいえ忠誠心の高い椿が諦めの極地に至るなんて!今までにどれだけ同じ会話を繰り返してきたんだか。僕が見ていなかったときに散々注意していたと見た!ラムってマイペースだからなぁ・・・・それでもなおラムに注意するのを止めない椿を称えるべきなんだろうか?・・・・・あれ?ラムって一度サナと椿にお仕置きされてなかったっけ?あれれ?とすると、本当に椿凄くない?というより、サナはもう諦めてるよね?
「えー、ご主人様は気にしてないし別にいつも道理でもいいと僕は思うんだけどなぁ」
「き、貴様という奴は!・・・・・・いや、お前に注意しても時間の浪費につながるだけか」
そう言って椿が肩を落とし、処置なしと額に片手を当てる。僕は椿の肩に手を乗せて、首を横に振る。君は頑張ったんだよ、椿。でも、相手が悪かったとしか言えない、マイペースを極めたラムを矯正するのは至難というより無理げーだよ。
「さてと、ブレスで吹き飛ばしてもいいんだけど一応ラスボス一歩手前の守護者の顔は拝んでおこうかな」
「では扉を開けま「突撃ー!」」
サナが扉を開けようと扉に手をかけたところでラムが扉を勢い良くブチ開けた。
「なっ!!ま、待ちなさいラム!」
「はあ、慌ただしいなぁ。椿、僕たちも行こう」
「はい」
ラムを追うようにサナが扉の先に進み、僕と椿もそれに続いた。
「オオオオオォォォォォォォォォ!!」
デカい!部屋に入って初めにそのゴーレムの異常なデカさに驚いた。全長12m程で部屋はなんと床から天井まで20mはある。それとこいつ魂があるのだ。鑑定結果はこちらです。
名前:アドラ
種族:グレーターオリハルコンゴーレム
年齢:1000
性別:―
職業:―
Lv:956
HP:956000000/756000000
MP:9560000000/7560000000
STR:9560000
VIT:9560000
INT:9560000
MND:9560000
DEX:9560000
AGI:9560000
通常スキル:『硬化』Lv10『怪力』Lv10『全属性魔法』Lv3
パッシブスキル:『鉄壁』Lv8『魔導結界』Lv7『自己修理』Lv4『魔力自動回復』Lv7
エクストラスキル:『金剛体』Lv1『金剛力』Lv1
称号:『守護者』
超均等ステータスですねぇ。ゴーレムの特徴なのかなぁ?あと、普通のゴーレムの鑑定結果はこれです。
『アリシア製アダマンタイト合金ゴーレム』:大賢者アリシアがミスリルとアダマンタイトの合金で制作したゴーレム。ポテンシャルはSランク上位からSSランク下位程度。
名前超長い!!長い!長いよ名前が!!アリシアさーん、これせめて量産型ゴーレムとかそういう名前を付けませんかー?
「せいやー!」
一番乗りをしたラムの正拳突きがゴーレム―アドラの右足に突き刺さる。ここでラムの攻撃方法について解説しよう。ラムの攻撃力は極めて低く、取り込まなくてはSSSランクになればダメージを与えることも厳しい。そこでラムの攻撃と同時に『時空圧縮』を一瞬だけ一部解除し、その勢いを利用して攻撃力を何倍にも膨れ上がらせている。これによってSSSランク級の相手にもそれ相応のダメージを与えられるはずだが、アドラのVITが高いせいか小規模の陥没を足に作っただけだった。しかも、徐々に元に戻っている。
「えー、かったー!」
「シッッ!!」
「『煉獄の炎』ッ!!」
椿の斬撃がラムによって傷つけられた右足へ飛び、サナの魔法も右足に向けて発動された。
「オオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォ!!!」
すると、ごレムの体に走る模様が黄金に光り、椿の斬撃をその身で弾き、サナの魔法は青白い膜のようなものに阻まれ突破したものの軽減された。へぇー、これは椿たちを鍛えるのには良い相手かもしれないな。取り敢えず、僕は様子見に徹することにしよう。
「みんなー!危なくならない内は僕は手を出さないから全力で戦ってー!」
「「「了解しました(りょうかーい)!」」」
「オオオオオォォォォォォォォ!!」
さてと、皆が頑張っている内に僕は薬の調合とかやろうかな。
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