第9話 忠狼椿と新たな例外スキル
遅くなりました。
《『無詠唱』スキルを獲得しました。》
・・・Oh・・・いきなり、上級スキルを手に入れてしまった。まあいいことには変わりないけど。それよりも、僕は早く召喚がしたい!!一人はとっても退屈だ!召喚獣とかなら念話みたいので会話ができるはず。・・・会話で思い出したけど。この世界で日本語って通じるの?一応スキル取ろうかな。あっ、あと人に会うにはこのステータスを見られるのは不味いから、定番の『隠蔽』が欲しいな。それじゃあ、スキルを取得するか。
・『全言語理解』 100ポイント
・『隠蔽』 30ポイント
よし、スキル取得!!
《スキル『全言語理解』『隠蔽』を取得しました。》
これで準備は万端だ!ブラックウルフ召喚!!
《ブラックウルフの魂を召喚し、肉体を再構築します。その際に、人化を可能にすることができます。》
《可能にしますか?Yes/No》
マジですか!?もちろんYesで!!
《召喚を開始します。なお、このアナウンスは魂召喚の各対象の召喚の初回のみ流れます》
なんか業務連絡みたいだな。
《魂の安定率99.9%。肉体を構築します。》
そんな声と同時に僕の視界が光で包まれる。う、嘘でしょ。僕光の精霊だから大抵の光の影響を受けないはずなのに!・・・しばらくして光が納まると、そこにはケモミミの美少女が正座していた。しかも・・・全裸で。
~~~~~~~~ッッ!!!!fjkdjふぃおjfきおrjkl;j!!!!?????僕はAGI約5700のスピードをフル活用して後ろを向いた。お、お、お、落ち着くんだ僕!!状況を整理しようッ!光が納まったら、全裸の美少女がいただけだ!!大丈夫だ!僕!!落ち着けるぞ!!!って、落ち着けるわけあるか~~~~~~~~~~~ッッッ!!!何だこの状況!!あの子メスだったの!?人化させて召喚するなら、服も一緒に生成して着せろや!システム!!なにか!特典として全裸召喚ですってか!?そんなこと求めてない!!このDOUTEIに女の子に対する免疫なんてあるかーーい!!!幼馴染の子ともあまりまともに話さないんだぞ!?急にこんなことされても困るわ!!
「あのー、・・・主様?」
「えっ!あ、は、はい!なななんでしょう!?」
「ッ!い、いえ。先ほどから、こちらを向いてくださらないので・・・私めがなにか粗相をいたしましたでしょうか?そうであるならば、何なりと罰をお与えください!」
「そそそそんなことはないですよ!!・・・ただ、目のやり場に困ると言いますか・・何と言いますか。」
僕が慌てて言うと、彼女は可愛らしく首をかしげて、
「?主様、貴方様が見てはいけないものなどここには何もありませんよ?」
「い、いや、君は今の自分の状態分かっていってるの!?」
「はい?・・・あぁ、私が今裸であることを気にしていらっしゃるのですね。私は身体から心まで全て主様の物なので、問題ありません。それにいつも裸でしたから。どちらかと言えば、見ていただきたいくらいです!」
な・・なんという気迫・・・。こ、好感度・忠誠度100%・・・お、恐るべし。うん、何か驚きすぎて逆に落ち着いてきたぞ。とりあえず身体隠して貰おう。
「うん、君が良くても、僕がダメだから。取り合えず、これで身体隠してくれない?ね?」
僕は素早く外套を創ると後ろを向いたまま、彼女にそれを投げ渡す。
「・・・承知いたしました。」
彼女的には不服だたらしい。これでようやく、僕は彼女の方に目を向けた。座った状態なので正確には分からないが、身長約170cm、黒髪ロングで、体型はまさにボン、キュッ、ボンだ。胸は大きく巨乳と言われるレベルで、形は綺麗なお椀がただ。肌は白く、張りがあり、瞳は透き通った黄金色をしている。なんといっても特徴的なのが、そのぴんっと立った狼の耳と先程から凄い勢いで、左右に振られている狼の尻尾だ。まぁ、こんな感じでジロジロ観察してしまったわけだが、本人は外套を与えたときから、それをスンスン嗅いで顔を赤らめながら「・・・主様の匂いがする。ハァ、ハァ、体が熱くなってきちゃう。・・・幸せ。」・・・ヤバい人なのかもしれない。そんな風に見ていたら、視線に気が付いたのか、ビクッと体を震わせて
「も、申し訳ありません、主様!!お見苦しいところをお見せしました!!」
土下座して謝ってきた。・・・この子少し過剰じゃない?僕の頬が自然と引き攣る。
「き、気にしてないから。そんなことしなくてもいいよ。」
「はっ!ありがとうございます!!お気遣いいただき、恐悦至極にございます。」
・・・本当に過剰だなこの子。もはや苦笑いする他ない。
「とりあえず、ステータスを見してをもらうね。」
「はい。ご自由にどうぞご覧ください。」
テイムした魔物などのステータスは鑑定を使わなくても見ることができるのは便利だな。
ステータスオープン!
名前:-
種族:ブラックウルフ
姿:人族
年齢:0
性別:女
職業:-
Lv:1
HP:2000/2000
MP:500/500
STR:700
VIT:500
INT:400
MND:600
DEX:300
AGI:500
通常スキル:『気配感知』Lv1『暗視』Lv4『土属性魔法』Lv2『嗅覚探知』Lv2『魔力操作』Lv1
パッシブスキル:『直感』Lv2『嗅覚強化』Lv3『聴覚強化』Lv2
ユニークスキル:『精神異常状態無効』Lv-『人化:極』Lv-
称号:『変異体』『生まれ変わりし者』『忠狼』
ユニークスキル:上位存在に与えられるか、もしくはその人物が生きている限り同じスキルを持つものが現れない希少なスキル。発現率も極めて低く、1000万人に一人もしくは100年に一人の確率となっている。また、これだけ希少であると同時にその力は他のスキルを大きく凌ぐので、その価値は極めて高い。なお、これらのスキルは生まれつき取得しているもしくは与えられている先天性と想像を絶する修練などにより習得する後天性に分かれるが、前者と後者の比率は20:1となっている。
『生まれ変わりし者』:死に肉体を完全に失った後、転生する前に新たな肉体を手に入れたものに贈られる称号。レベルは1となり、年齢は0歳となる。また、昔の肉体のステータスをそのまま受け継ぐ。
『忠狼』:忠誠度が100%以上の狼に贈られる称号。主人のために何かするとき、ステータスが三倍になる。
・・・つ、強い。Lv1でこれはやばいでしょう。『忠狼』三倍って半端じゃないな。俺っていつの間にか上位存在になってるぞ!?・・・いや、初めからか?まぁ、わからないことを気にしても仕方ないな。それよりも・・・この子名前がない。うーん、僕が付けてあげるべきだよなー。女の子だし、花の名前を付けよかな?でも花かぁ~。・・・ん?お母さんが一番好きだった花は確か・・・
「・・・椿。」
「?主様、何かおっしゃいましたか?」
「うん。君名前がないだろう?それだと呼び難いし、おいとかお前だとかわいそうだろうと思って、君の名前椿にしようと思うんだけど・・・どうかな?」
僕がそう言ったら、彼女は目を潤ませ始めて、
「ご、ごめん!嫌だった?それなら他の名前を考えるけど・・・。」
「い、いいえ!!そのようのことはございません!!・・・ただ、ただ私は・・・ツバキは主様が名前を付けてくださったことが・・う、嬉しくて。」
「そう、それならよかった。」
よく見れば、椿は僕の目をもってしても最早2本に見える速さで尻尾を振っていた。気に入ってくれたならいいんだけど。そんなことを思っていると、
《ツバキの好感度と忠誠度が限界突破し、200%になりました。》
えっ!?僕が驚いていると追い打ちをかけるようにして
《例外スキル『限界撤廃』の解放条件を満たしました。例外スキル『限界撤廃』が解放されます。》
『限界撤廃』:自らに関わることで限界が突破されることで解放される。レベル・ステ-タスそしてスキルレベルの限界が全て撤廃される。神ならざるものが神の領域に足を踏み入れることを可能にするスキルの一つ。また、このスキルは本来存在しないものである。
とんでもないチートスキルだな。神の領域とかマジですか。仲間ができたことだし、一日目にしては上出来過ぎじゃないかな?・・・それにしても・・眠い・・・・な。かなり疲労がたまっていたのか僕はその場で崩れ落ちる。「ッ!?主様ッッ!!」地面に着く前に何かに僕の体は支えられる。なんだろう、とってもいい香りがして、柔らかい何かが顔に当たっている。それが何なのか考える前に僕の意識は闇へと落ちていった。
これで1章が終わりです。次は閑話を1話挟んでから2章に入ろうと思っています。




