再会②
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「ありがとうございました。それに…凄い経験をさせて頂く事が出来ました。これで今夜からはゆっくり眠れます」
師匠や真澄さんに深々と祐介は頭を下げてお礼を言っていた。
帰る間際に「送りましょうか?」と、私に祐介が言ったら、真澄さんが私の代わりに答えていた。
「光さんは、私が送りますので…お気遣いなく!」
「そう……ですよね。では…光さん、ありがとうございました」
祐介は、私の顔を見て少し引きつった笑いを見せると…深々と頭を下げてから帰って行った。
さすがに私も凄く疲れて瞼が重くて目が開かなくなっていた。
「師匠、客間をお借りしても良いですか? もう、私……限界です」
その場に倒れ込み、師匠にお願いして…私はそのまま泊めてもらうことになった。
師匠の実家の客間に泊めてもらうのは、初めてでは無かったので…気兼ねする事もなくゆっくり朝まで眠ることが出来た。
***
次の日の朝、三人で一緒に朝食を済ませた後だった。
「久しぶりに会えたのですから、今日は二人で水族館にでも行きませんか?」
真澄さんはニッコリ笑って、二人で一緒に水族館へ行きたいと言い出した。
「私も、水族館へ連れて行ってもらえるなら……お付き合いします」
私がニッコリ笑って返事をすると…真澄さんは嬉しそうに笑って、出掛ける準備を始めていた。
「お前は、しっかり光さんをガードしてて下さいね。せっかくのデートですからね。地縛霊に邪魔されては困るんですよ」
夜刀に向かって真澄さんは、私をしっかり守護するようにと念を押していた。
「真澄……今日は遅くならないように光さんを家へ帰して下さいね。明日は、お仕事で光さんは朝が早いのですから…お願いしますよ!」
私を送り届けるのが、遅くならないようにと…師匠が真澄さんにしっかりと釘を刺してくれていた。
二人が、そんなやりとりをしているうちに……私は母からのメールに返信を送っておいた。
[今日は、真澄さんと水族館へ行ってきます]
母も父も真澄さんが私に好意を持っていることは承知しているし、二人とも真澄さんになら私をお嫁にやっても良い…とまで言っているので問題は無いのだけど……。
このメールを徹兄が見たら大変な事になりそうだ。
*****
真澄さんの運転する車で水族館へ向かっていると真澄さんは私に少し心配そうに聞いて来た。
「そう言えば……最近、一人暮らしを始めたそうですね?」
少し拗ねたような表情をして真澄さんは私の様子を伺っているようだった。
私は、出来るだけ自然な感じで冷静を装って答えていた。
「すみません。兄夫婦が両親と同居することに決まったので、この際一人暮らしも良いかなと……思い切って家を出たんです」
「一人暮らしなんてしないで、我が家へ来れば良かったんですよ! それに…そろそろお嫁に来て頂いても、私は構わないんですよ!」
真澄さんの言葉に私は正直……どう答えようか困ってしまったので、笑ってごまかすしか無かった。
「そうですか…お兄様が…徹哉さんが帰国されてたんですね」
唯一……私と真澄さんとの結婚を断固として認めない徹兄の帰国は、真澄さんにとってショックだったようだ。
三年前、徹兄の海外赴任が決まった時は真澄さんが一番喜んでいたしね。




