死んでる彼女②
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翌朝、起きて出かける用意をしていたら私が連絡をするよりも先に師匠からスマホに連絡が入った。
「もしもし……おはようございます。休日なのに朝早くからすみません…どうしても確認しておきたい事があったもので……」
私は、もうあの事を師匠が嗅ぎつけたのかと少しドキッとしていた。
「おはようございます。それで? 確認って何ですか?」
私はわざとらしく少し、惚けてみた。
「今朝、起きたら光さんに頂いた懐中時計にヒビが入っていたんで、何かの虫の知らせじゃないかと思って確認したかったんです。また妙な事に出くわしているんじゃないですか? 正直に答えて下さいね」
やっぱり師匠だわ。こういうことに関しては、嗅ぎつけるのが凄く早いのだ。
「今から電話して……お話するつもりだったんですけど…」
事情を話したら、やはり師匠も一緒に行く事になって、私の住んでいるマンションまで車で迎えに来てくれることになった。
そして、祐介とは待ち合わせていた駅前で落ち合ってマンションまで案内してもらった。
「せっかくのお休みにすみません。大家さんには先に連絡してこれから伺いますって言ってあるんで、直接大家さんの所までお願いします」
祐介は緊張しているようだったが、多分それ以上に師匠の存在が気になっているみたいだった。
「初めまして祐介くん。私は龍安と言います。光さんの保護者のような者だと思っておいて下さいね。事情は光さんからお聞きしていますのでお構い無く」
師匠は自ら祐介に簡潔に自己紹介してくれたので、私が紹介するまでもなかった。
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マンションに着いて、大家の町田さんの部屋へ行くと町田さんは部屋の前で待っていてくれて私たちを部屋へ招き入れてくれた。
「自殺した岡野由紀さんの事を聞きに来はったんやね。何から話しましょうか? もうかれこれ10年前の話なんですけどね。忘れられません…あれは可哀想な出来事でした」
お茶を入れながら町田さんは話を続けた。
「岡野さんは人懐っこい子で、仕事も真面目で私が最後に会った時には、もうすぐ結婚するんやって言って凄く幸せそうでした。それが……私がここを甥っ子に任せて一ヶ月ほど海外旅行へ行ってる間にあんな事になってしもて…ほんま残念です」
町田さんは少し目頭を押さえながらも、淡々と話を続けた。




