この厨二病、最強につき
私はこんな世界に生まれたくなかった。
魔力もない、気もない、マナもない、いや特別な力があればなんでもよかった。
しかしこの現代社会には化学しかない。いや、見方を変えれば科学も特別な力なのかもしれない。
違うのだ。私が欲しいのは個人だけで圧倒的な存在になりたいのだ。
しかし私はもし自分が圧倒的な力を持っていても私はその力を表では振るわなかっただろう。
私は俗に言う『ダークヒーロ』に憧れていた。主人公とは永遠に分かり合えない。
だがそれでも人々のためにその力を使う。
私はそんな存在になりたかった。私はみんなより少し承認欲が強かったかもしれない。
そのために私は必要な格闘技、効率的な運動法、そして全てを支配できる頭脳を手に入れる為に私は日夜修行していた。
しかし私は学校では目立たないJKとして振る舞ってきた。
これはダークヒーロの以前にヒーローとして当たり前のことである。学校や職場などでその実力を発揮してはならない。
そして私は修行を重ねるごとに熊とタイマンになっても私がなんらかの武器を持っている状態なら熊を倒せる自信があった。
私は自分の力を確かめる為その日山奥まで足を踏み入れた。
熊の足跡そして爪痕、さまざまな痕跡をたどり、ようやく熊を見つけた。種類は多分ツキノワグマだ。
そして熊との戦いが始まった。
序盤までいい勝負だった。しかしその熊の、番がやってきたのだ。
私は逃げたが熊の足には勝てない。私はもう高校2年生になるのにまだ何一つとして見つけていなかった。
普通の人間はこういう私を見て普通は正気を疑う。
しかし私は信じていた。
この世界に未知の力があると。
それが人生の目標だった。悔しい。
こんなに修行をして来たのに熊の一匹も満足に倒せない。弱い自分に腹が立った。そこで一瞬私は気を失った。
気づいたら熊の一匹は倒れて動かなくなった。私は無意識の間戦い続けていたそうだ。
しかし私も動かなくなった。そして熊の口が近づいてくる。
私はクマが近寄る時、恐怖と悔しみそしてもう一つの感情があった。
それは安堵だ。
修行を進めていくうちに不安もあった。
本当に強くなれるのだろうか、本当に未知の力を発見できるのだろうか?
私は今日その呪縛から解放されたと言ってもいい。
そしてそう思った瞬間、私の中で何かがちぎれる音がした。
私は後悔した。私は恐怖した。
今日この山に入らなければ、未知の力に出会えたかもしれなかった。
しかし私の人生はここで終わってしまう。
私はなぜか安堵した。しかしこの感情を否定した。未知の力がないと認めたくなかった。認めてしまえば私の人生そのものを否定することになってしまうから。
そして私は深い眠りについた。
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結果として目覚めた先には未知の力、そして未知の世界が存在していた。
この世界でその未知の力は魔力と呼ばれており、それを応用するのが魔法と言われている。
私は興奮した。やっと探していたものが見つかった。
しかし生まれたての赤ん坊など、どこの世界でも最弱だ。
今私は圧倒的な力を持っていない。しかし赤ん坊だからこそできる修行がある。
それは魔力回路を太く大きくする修行だ。
その前に魔力回路とはなんなのか。
説明しよう。この世界には魔力が存在している。
しかし生命が魔力を使うには体内の魔力を解放しなければならない。そして体内を魔力は巡回している。
そのための魔力を巡回させるための器官が魔力回路である。魔力回路が大きくなれば保有できる魔力量や使える魔力の量も変わる。
しかしこの魔力回路は赤ん坊のうちにしか大きくならない。
私は圧倒的な力を手に入れるため今まさに魔力回路を大きくしている。
あ、そうそう、みんなお察しの通りに私は転生していた。
そして私は人間ではなかった。吸血鬼だった。しかし正直人間種なら問題ない。問題は、、、
私の転生先の家はなんとバーダム帝国の皇家の血を引く由緒正しい公爵家だった。バーダム帝国は国民の約8割が吸血鬼が住んでいる、吸血鬼の国である。
私はその家の初の子供で女性つまり令嬢である。
そして私の父親は帝国の宰相だ。母親は皇帝の姉である。
もう私が目立ってしまうのは確実だ。
私は本当なら庶民の家に生まれたかった。
いやそれは後で考えよう。
とにかく私は表の世界ではか弱い令嬢、しかし裏では全てを見通す最強の吸血姫にならなければならない。
となると前世とやることは全く変わらない。
兎に角、修行をし私は圧倒的な力を見せつけなければならない。
その為にまず私は最強への第一歩として今、魔力回路を大きくする修行をしている。
ちなみに私は赤ん坊のため身の回りの世話を使用人たちがやっているわけだが、前世の人格があるため流石に最初は世話をさせられるのに抵抗していた。
だが今では、もうそんな気も起きない。全て慣れてしまえば耐えしたことはない。
しかしいまだに慣れないことが一つだけある。
それはトイレの時である。
あの時の感触がとても気持ち悪いため私は尻の感覚を一時的になくせるようにできる実験を試みている。
だが今の所うまくいくような気配はない。
なので私は少しでも早くこの苦行から解放される為少しでも出そうになったら
「おぎゃ〜」と泣き叫ぶようにしている。
今日も私は自分の生理現象と格闘している。
もうしばしの我慢である。
私が自由に歩けるようになるその日まで!!
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