Part15
___時は遡りCountryFestivalが開催される数日前。
遥冴は、一人地下室に居た。
大きなモニターに映る映像とその脇に表示される資料データを眺めながら、遥冴は一人…いやデュナと共に話し合いをしていた。
「マスター、もしかするとですが最近の事柄を含めるとこれはあの人のせいですか?」
「かもねぇ〜、失市から連絡来たけどアンダーワールドはなかなか酷な状態らしいよ」
アンダーワールドとは地球の裏側……と言うには少々違う気がするが、簡単に言うと地獄のような場所だ。
簡潔にコアは現世、オーバーワールドは天国、アンダーワールドは地獄、こんな風にイメージするとわかりやすいだろう。
そして、今回はそのアンダーワールドで最初の事が起き始めていたのだ。
「と言いますと?」
「どうやら、あの野郎の残党が暴動を起こしてるとか……ないとか」
「……ですが、あの場所はそのような事が出来る空間では無いはずでは?」
「そう! …そのはずなんだけどね、どうやオーバーでも少し厄介のが絡んでるらしい」
「また、色々な事が起こってますね」
「本当だよ、全く飽きないよねぇこの星は」
遥冴の言う"野郎の残党"……野郎とは、かつて遥冴が存在事消し去った宿敵。
その残党がアンダーワールドでの永久幽閉されているのだか、オーバーワールドで起こっている事態の影響でその檻が緩んでしまったようだ。
「オーバー……と言うかなんと言うか…どうやら大神の灯火が煌めき出したらしい!」
「そんな楽しそうに言う事じゃないですよね? 大神が復活するなら相当な出来事になりますよ。
また、倒す事になるのなら時間がかかります」
「まぁね、でも問題はそこじゃないんだよなぁ〜。倒せる倒せないじゃなくて、天界の連中が厄介になるんだよ」
「…あぁ、そうでしたね。オーバーと天界は別でしたね……確かにそう考えますと、色々厄介ですね」
オーバーワールドは天界…天国の上にある世界。
アンダーワールドは地獄の下にある世界。
その両極端の場所でお互いの世界が影響しあい、現在のCountryFestival開催日の出来事にまで発展した。
「もし地上になにか影響与えてくるなら、せめてCF終わるまで持ってくれたら良いんだけどねぇ……まぁこの調子なら被るな、と言うか被せてくるだろうね」
「重國の残党、大神の復活……全てが影響しているなら自然的にマスターが狙われるの事が予報されますしCountryFestival会場ならマスターのお子さん達も全員居ますしね」
「そゆことだね。奴らからすると、憎き天由家を一網打尽にできる最高のタイミング! ……そんでもって華蓮達も防衛の為に警備に当てられる訳だしね」
遥冴はある程度こうなる事を分かっていた。
それを全体に共有するのと同時に、遥冴は先手を打っておく事にしたのだ。
その策とは至ってシンプル、オーバーとアンダーワールドに遥冴がちょこっと……本当に少しだけ顔を出すだけ。
それだけでいいのだ。
遥冴はそれだけの力を持っている。
「CF当日にエリーに少しだけこっちの様子を見てもらいつつ、失市への状況共有をして、警備はあえて通常にして」
「あえてですか?」
「……オーバーは先に無くなる。次にアンダーが無くなる、最後にコアだ」
遥冴の中である程度の答えが出ている様子。
それは人工知能であるデュナや他の人には分からない領域であるが、それ故に遥冴と言う人物について行こうと思う人が居るのだろう。
「とりあえずデュナ、早急に_______の開発を進めてくれ近いうちに必ず使う時が来る」
「わかりました。早速制作に取り掛かります」
___これがCountryFestival開催数日前に行われた遥冴とデュナの話し合いだ。




