襲撃
ザックフォードはアルミラが魔典教団の者だと口にする前から薄っすらとだが、その可能性が頭の中にかすめていた。だからこそ突然の襲撃にも迅速に対応することができた。白ずくめの集団は、規則正しく自分達の周りに円を描くように立っていた。
聖遺体を運んでいる時に遭遇すると言われる集団、ザックフォードがこの集団と遭遇するのはは二度目。
彼らに何かを問いただしたところで「聖女様の導きのままに」としか答えることはせず、事実ザックフォードが初めて会った時もそれしか返答はなかった。魔典教団というのは聖魂騎士団から見た彼らの愛称に過ぎない。あちらが答えないのだからこちらで勝手に名称を付けるしかなかった。
やつらの集めているものと聖魂騎士団が集めている物は一緒、ただ目的が未だわかっていない、彼らはそれを集めるために、手段を選ばない、向こうはこちら側の動きをどういうわけか掴んでいるようだが、
彼らの教義は固く閉ざされている、目的不明、思想不明、本拠地不明。
分かっていることは、彼らを導く聖女がいて、導く先には聖遺体が存在しているということだ。
しかしここには聖遺体はもうない、すでに引き渡した後だった。場所が場所だけに念には念をいれた結果、彼らは空振りをくらったのだ。
ザックフォードは冷静に考えていた。




