境界線
吸血鬼、魔女。いわばこの世に棲みつき人々を脅かす"悪魔"の存在だ。
古代の書物は語る。吸血鬼は三万年以上の時を生き、常人を遥かに超える身体能力を持ち、その口には生者の血を啜るための牙を宿すと。
夜を統べ、死を越え、なお飢え続ける存在。
ーーそれが、吸血鬼だ。
魔女。
かつて魔法の時代、叡智の探求に身を捧げた者たち。
人類の発展の礎となるはずだったその力は、やがて制御を失い、世界の理そのものに干渉する“異質”へと変貌した。
因果を歪め、現実を書き換える。その力はもはや人の手に負えるものではない。
あれらは人ではない。我々と同じ形をしていながら、その内側はまるで異なる。
理解はできるはずもない。共存など、最初から存在しなかった。
奴らは幾度となく、人類に災厄を齎してきた。都市は焼かれ、文明は崩れ、歴史は何度も塗り替えられた。
記録に残るものなど、そのほんの一部に過ぎない。
ーーそれでも人類は滅びなかった。
なぜなら血に塗れ屍を積み上げそれでもなお、"生きてやる"という強い意志を決して捨てず抗い続けたからだ。
逃げるだけで終えてなるものか、奪われるだけでは終われない、その強い意志で我らは牙を研いだのだ。
ーーヤツらに抗えるだけの牙を。
そうして我らは狩人となった。ヤツらを狩り、排し、この世界を取り戻すために。
人の営みを、未来を、絶やさぬために。
そのためにどれだけの血を流そうと、命を踏み越えようと止まることは決して許されない。
ーーだから奴らに引き金を引くために。
決して憎しみに塗れたものではなく、あくまで我ら人類の生存の為に。
それがどれだけ残酷でも関係ないのだ。これは復讐じゃない、はたまた戦争ですらない。
ーーそう、これはただの生存競争だ。
NOX本部管理局 秘密資料「我らが険しき道」抜粋(1)
初投稿!どうも夜冥 熊です!
全くの素人なのですが……書きたい!って思える作品を書いていきたいと思ってます!




