プロローグ
『貴方は、いつもそうだったよね。
兎にも角にも突拍子無く思いも掛けない事を言って、聞いている私を酷く驚かせるのに、その癖、啞然とする私を見て次は慌て出すの。
何か過ちでも犯したみたいに、狼狽える。
急いで言い直す姿が何だか可笑しいからそう振舞ってみるけど、もうその下りにも慣れて仕舞いそう。
慣れるべきものなのかは分からないけど、それでも。
貴方と出会って暫く経つの、それだけそんな様子を見せられたら、最近は声を失うより先に吹き出しちゃう。
そう言えば、思い返せば二箇月前にも、貴方は突然だったね。
空から、貴方は私の前に現れた。
急に消える事は『煙の様に』って言うけど、急に現れる事は如何言うのかな、けどまぁ取り敢えず、本当に急だった。
貴方は憶えていないかもだけど。
そして一箇月後、貴方がやっと目を覚ました時、その日、貴方を知った。
何か有る度に、少し焦っちゃう人だって事。
『如何やって此処に来たの』って、私がそう訊いた時、貴方は矢っ張り狼狽えた。
変わってないんだね、貴方は。
それは私も同じだけど。
──いや、私は変われるかもしれないね。
貴方のお陰で。
貴方が傍に居て、変えてくれるお陰で。
これが門出になる事を願ってるけど、もしその先が有るのなら、その時は貴方も隣に居て欲しい。
私も、隣で寄り添うから。
だから末長く、お願いします。
私の天使さん。
改訂 6/2 6/5




