第40話 桜、魔法使いになる
様々な敵と戦いついに桜のレベルが8になった。スキルポイントは30獲得している。
「よし!このスキルポイントを全部MPに突っ込んでと!」
MP:35
桜は手に入ったスキルポイントを振った。
「今度こそ!」
そして再度手を前にかざし目標を定める。
目標はなぜか通路の真ん中にあるカカシだ。道を歩いていたら突然目の前に現れたのだ。
「火よ!我が声に応えよ!」
手元に小さな魔法陣が現れる
「燃え盛る火球となりて敵を穿て!!」
この言葉を唱えると、先ほどとは違い手元から火が出た。
「ファイアーボール!!!!!」
その瞬間手元に火球が現れ一直線にカカシに向かって行った。
ファイアーボールはカカシに直撃し燃やし尽くした。
「や、やったー!!!初めて魔法が使えた!!冷菓ちゃん、どう?私魔法使いに見えた?」
桜は後ろに立っていた冷菓に問う。
「うん!魔法使いに見えたよ〜。」
(この世界で魔法見たの初めてじゃないから感動が激減してる。)
「何度も魔法を使うことでスキルレベルが上がるのニャ。」
ミーナが桜に近づき魔法を強化する方法を教える。
「スキルは何度も何度も繰り返すことによって強化される。筋肉と一緒にゃ!」
「今はこれで十分かなぁ....」
三人は先に見える3階層へと降りた。
階段は少し長く、1分ほど降りるとようやく地面が見えた。
目の前には大きい門があり冷菓はこれがボス部屋だということを直感した。
「桜、ミーナ、準備しよう。ここから先はボス部屋だ。」
三人は各自自分の防具や、武器、持っているスキルを再度確認する。
三人で扉を押さえる。
「行くよ。3,2,1!!」
扉を力いっぱい押す。すると中には広い空間が広がっており、学校の25mプールほどの大きさだった。
部屋の真ん中には鎧が立っている。
「リビングアーマーか。」
(デュラハンの下位存在。)
「ライブモード起動!!」
ミーナはスキルを発動させ二人にバフを掛ける。冷菓には4割上昇、桜には3割上昇。
「私が前で受け持つ!!桜とミーナは後ろから支援して!」
「「わかった!!」にゃ!!」
冷菓がリビングアーマーに突っ込んだ瞬間、相手は動き出した。鉄製の剣を上に構え走ってくる。
ガシャ
ガシャ
ガシャ
鉄同士が当たる音がする。上から振りかぶってきた剣を冷菓は受け止める。
「火よ!我が声に応えよ!燃え盛る火球となりて敵を穿て!!ファイアーボール!!」
後ろから桜が詠唱をし、リビングアーマー向けて放つ。
冷菓は直前で魔法の射線から外れ当たらないように下にかがむ。
攻撃はリビングアーマーの胸に直撃する、鉄製の鎧は凹み、数mふっ飛ばされる。
「どう?」
リビングアーマーは再度立ち上がり襲いかかってくる。
「まあ、楽な相手じゃないよね。」
今度は冷菓から先制攻撃を仕掛ける。
狙いは足。デュラハンの時と同様、アキレス腱あたりを狙う。相手の行動を奪えば後は叩くだけだからだ。
「はあっ!!!」
冷菓は姿勢を低くし、剣を右から左へ振る。剣は簡単に相手の片足を切断した。
「あれ?意外と脆い?」
あっさり切断できたことに驚くがそれに続いてもう片方の足も切り落とす。
リビングアーマーは地面に倒れ、ガシャガシャと音を立てる。
「意外と楽だったね。」
「そうだ、ね。」
桜は冷菓に近づきリビングアーマーを見つめる。
(こんなに簡単なの?ガーゴイルの方が良かったんじゃ。)
少し残念そうな顔をしつつも冷菓は長剣を相手の胸に突き刺し、とどめを刺す。
ピコン
「森冷菓のレベルが47になりました。スキルポイントを10付与します。」
「一ノ瀬さくらのレベルが13になりました。スキルポイントを50付与します。」
二人はレベルが上がった。あっさり勝てたの三人ともポカーンとしている。
ミーナはスキルを解除する。
「お疲れ様ですにゃ!」
「ありがと、ミーナ。さて討伐報酬はっと。」
三人はこの広い空間の更に奥にある部屋へ向かう。その部屋は戦闘前は閉じており、今は空いていた。
そこには監獄ダンジョンと同じくガラス玉に似たダンジョンコアが浮いていた。
『ダンジョンクリアおめでとうございます。報酬を受け取りますか?』
「はい!」
冷菓は思いっきり返事をする。するとダンジョンコアは光り、三人のもとに何かが降りてきた。
それは小瓶に入ったポーションだった。
「え、これだけ?」
「しょぼ〜!!え、もっとないの?!」
冷菓と桜はダンジョンコアに対し文句をブツブツ行っている。
「低ランクのダンジョンだとこんなもんにゃ。」
ミーナは事前に知ってたらしい。
『地上へ転移しますか?』
「「は~い....」」
二人はしょんぼりしながら光りに包まれた。
全員一瞬で地上へと転移した。
目の前にはキャッスルダンジョンへ入ろうとする人達が並んでいる。
三人は出口と描かれた看板の裏に立っていた。どうやらダンジョンを攻略し、転移すると確定でここに飛ばされるらしい。
「このダンジョン何回か周回する?」
「今日は遅いし、宿屋に帰ろっか。」
「わかった。」
(監獄ダンジョンで出てくるアイテムに慣れてたな。)
二人は沈んだ空気の中宿屋へと歩いて帰っていった。
その二人をミーナはずっと慰めている。
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