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ホラー映画
マイブームは、休日の朝にホラー映画を観ることだ。
独身の生活は、静かすぎる。
変わり映えのしない日々に、少しだけ刺激がほしくなる。
ホラー映画は、非日常とスリルをくれる。
だから、多少の怖さを借りてくる。
ただ、夜に観る勇気はない。
戦略的撤退とでも言っておこうか。
その日も、一通りの家事を終えて、余暇の時間に入った。
カーテンを開けて、光を入れる。
コーヒーを淹れて、ソファに座る。
安全な時間の中で、再生ボタンを押す。
画面の中には、暗い廊下が映っていた。
どこにでもありそうな間取り。
主人公しかいない空間。
研ぎ澄まされた感覚。
些細な音でも拾い上げる。
ギシッ
ホラー映画独特の、じわりとした緊張感。
ギシッ
窓からは、陽の光が差し込んでいる。
ギシッ
どこからともない世間話が混じる。
ふぅ、、、
なんとか見終わった。
やっぱり、明るいうちで正解だった。
よし、買い物にでも出掛けよう。
ギシッ
ギシッ
ギシッ
階段を降りて、玄関の扉を開けた。
【解説】
映画の音と、生活の音。明るい時間ほど、その境界は曖昧になります。
主人公が聞いていた「ギシッ」は、本当にテレビ内の音だったのでしょうか。




