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後悔で啓蒙する救世主────平和活動家だった私は、後悔を植え付ける力で神の国を作る  作者: 砂之寒天


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最終話 第十七話

 その日から、カイウスとの同棲生活が始まった。


 その日初めて、布に隠されていたカイウスの素顔を見た。

 クッキリした目鼻立ち。黒髪に、漆黒の瞳。

 彼は少し照れていた。


「かっ、かっこいい……」

「……そうでしょうか? アリア様の方が、余っ程美しいですよ」

「そ、そんなこと……ない……?」

「ふふ、本当です」


 初めて同じベッドで眠る時は、たどたどしくて。


「……アリア様、怖くないですか?」

「……ちょっと、怖いけど。大丈夫だよ」

「少し距離を開けて眠りましょうか」

「……いや!」


 私はそう言って、寝巻きの彼に抱きつく。

 彼は軽く飛び跳ねた。


「ふふ、心臓がドコドコ言ってる」

「突然、抱きつかれたものですから……」

「ふふふ、嬉しい?」

「っ……! えぇ、もちろんです」


 私達はそう言って、温もりを分け合って眠った。


 朝起きたら、隣でカイウスが微笑んでいた。


「おはようございます、アリア様」

「おはよう……いつから見てたの」

「……五分ほど前からですね」

「……私もカイウスの寝顔、見たかったな」

「今度、お昼寝しましょうか」


 起き上がると、爽やかな朝日が顔に当たる。


「アリア様、御髪を整えましょう」


 カイウスはそう言って、椅子の後ろに立つ。


「……アリアって、呼んでも、いいよ」


 私は少し吃りながら、小さく言う。


「……いえ、それはまたいつかに」


 しかし、サラッと受け流されてしまった。


「〜っ!! 勇気出して言ったのに!!」

「ふふ、すみません。ですが、何か取っておくと、後が楽しみじゃありませんか」

「……そう? まぁいっか……」


 白い髪は、朝日を浴びて、清廉な輝きを放っていた。


 ふと、ノックされる。


「……きっと彼ですね」

「誰?」


 カイウスは扉を開ける。


 赤い髪を下ろしたレーザがいた。


「あ、主〜……三つ編みやって〜……」


 明らかに慣れてない甘え方。


「……僕がやってあげようか?」

「チッ!! テメェじゃねぇよ!!」

「ふふ、仕方ないなぁ」

「アリア様、甘やかしたらキリがありませんよ」

「……週に一回のご褒美ね!」

「ヤッタ〜!!!」


 そういうので、毎週金曜日は、レーザの髪を編む日になった。


「アリア様、聖律審問院に告解に来た人の数が、日に日に減っております」


 執務中、ジュリオスが報告に来た。


「……良かった。皆、辛いこと減ってきたんだね」

「えぇ。予算も削減できそうです」


 全く、ジュリオスは告解に来る人をそういう風に見てるのだろうか。


 だが、彼の眉間に寄っている皺を見て、私はそこに向かって軽くデコピンする。


「いっ……なんですか?」

「ジュリオスも、無理しないでね」

「っ〜〜!! アリア様〜!!」

「ふふふ、仕事に戻って」

「はい!! ありがとうございます!」


 彼は喜んで、仕事に戻って行った。


 そして、ある日遂に、私とカイウスの間に、男の子が産まれた。


 白い髪に、黒い目をしている。


「アリアが独唱だから……この子は、コーラスとかどう?」

「いいね。そうしようか、アリア」


 そして、コーラスが成人した日に、神からも祝福があった。


「コーラス……お前に────────人に幸福を感じさせる力を与えよう。名付けて、“神に賜りし生に感謝を” その力で、より多くの人を救えよ」


 そうして、アリアージュは、末永く栄えたのでした。



【おしまい】

金曜日、力を民に行使する日だったのに、髪を編む日になりましたね。


ここまでご覧くださり、ありがとうございました!

よろしければ、星5、ブックマーク、感想、リアクションなど、お待ちしております!

改めて、ありがとうございます!

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