失ってわかることby圭介←得ることでわかることbyよしね←大切なものはけして失ってはいけない事by茜←えーと…そうでごさるな…すみません!by大坂
圭介は走った。
何か不吉な予感がした。こんなことになるなら帰れば良かったんだと思った。
ふと圭介は過去の事を思い出した。
「あの時みたいになるなよ…」
茜達の悲鳴が聞こえた場所まで来た。しかし茜もよしねもいない。居るのは太った男だけ
「お客様、当店閉店のお時間です」
「よしね達は何処だ!?」
「よしね?」
圭介は少し冷静になった。知らない人に名前を言っても無駄、ならば
「ここにいた女の子二人は何処に居ますか?」
「女の子…あーハイハイでしたらこちらに」
太った男性は手を指した。そこにいたのはただの人の彫刻だった。その彫刻は何故か服を着ていた。しかしその服は見たことがあった。爽やかな緑色のワンピース。ドクロマークの入ったTシャツとショートパンツをはいた二つの彫刻。
茜とよしねの着ていた服と同じだ。そして顔を見た。
「お前…この二人に何した!!」
圭介は太った男を殴りかけた瞬間、圭介の右横から熱い何かが当たった。炎だった。炎は圭介を包み込んだ。
「何してる矢藤。さっさと支度しろ!奴らが来るぞ!」
「はい権堂さん」
現れた権堂はサングラスをかけ見習いヤクザが着そうなアロハシャツとハーフパンツをはいていた。
矢藤はよしねと茜の彫刻を運び出そうとした時、
「二人に触るな!!」
圭介が炎を払った。現れた圭介はすでに悪魔化していた。ボロボロの翼に化け物見たいな右腕と下半身。そして右手に大きな鎌を持って現れた。
「二人に触るなー!!」
圭介が矢藤に斬りかかったが鎌は矢藤を斬る前に二つの剣が鎌を抑えた。鎌を抑えたのは女性だった。しかしその女性は下半身が蛇だった。
「矢藤、メデューサを出せ。だけどエキドナを石にするなよ」
エキドナは圭介を吹き飛ばした。圭介は空中で体勢を立て直した。
『汝我の命を聞き奴らに絶望をメデューサ』
矢藤は唱えた。目の前に紫の閃光が現れる。圭介はその場から離れた。
「さて、奴は悪魔に任せよう」
権堂と矢藤はよしねと茜を持ち上げた。
「メデューサ倒せるか?」
「無理です旦那!メデューサの目を見たら石化されちまいまっせ」
圭介は悪魔化を解き死神を召喚した。圭介は動物型の石のオブジェの後ろに隠れた。
「どうやってメデューサ倒せばいいんだ…アイツ首斬っても石化能力は失わないんだよな、どうやれば二人助けられるんだよ…」
圭介は悔しかった。また大切な人を失ってしまったから。
「あの~旦那?流石にそれはありえないっすよ。首斬ったら石化能力も無くなりますよ」
笑いながら死神は言う
「それにメデューサ死ねば皆も元に戻りますよ」
「今なんて?」
「メデューサ死ねば皆元に戻る」
「なら殺るか!」
圭介は立ち上がった。早く見つけて殺す。しかし目を見れば石化される。圭介は考えた。
「鏡さえ有ればな」
「確かにメデューサを倒した奴は鏡の盾を使って居場所を特定して倒したんでしたっけ?」
「倒したのはヘラクレスだったかな…」
圭介は上を見上げた。天井は鏡ばりだった。天井だけじゃない、横も鏡、床以外全部鏡ばりだった。
そしてその天井の鏡を見るとメデューサが近くに居た。
「死神…殺るぞ!」
「どうやって?」
圭介は右腕を見た。
圭介は再び悪魔化し、メデューサと対決を始めた。
「これで全部か?」
「全部です!」
「こういう石工はマニアに良く売れるからな」
権堂が煙草を吸いながら矢藤に聞いた。
約20体程の石のオブジェがトラックに積まれていた。
石のオブジェは全部女性だった。オブジェは上から袋をかけられ固定されていた。
矢藤がトラックのドアを閉めようとしたとき彼は化け物でも見たかのような顔をして権堂の顔を見た。権堂はトラックの中を見た。なんと石になっていた女達か元に戻っていた。権堂は加えてた煙草を落とした。
「どうなってる…」
「メデューサが死んだ…」
「んなバカな!?」
権堂と矢藤は店に戻った。
店の中は荒れ果てていた。石像が粉々になっていたり、鏡が割れていたり、石化されていた猫が元に戻り店の中を駆け巡っていた。
矢藤と権堂は辺りを見回した。しかしメデューサやエキドナはいない。
「何故だ…一体どうやって!?」
権堂が再び辺りを見回す、すると黒い大きな影が近付いてくる。その足音が周りに地響きのように響いた。
「簡単な話だ。鏡だろ」
大きな影は姿を現す。小野田 圭介だった。しかし今の彼の姿は先ほど悪魔化した姿とは違っていた。
化け物見たいな右腕と下半身は普通の人間の姿となり、ボロボロの布見たいな羽は漆黒の翼だった。両翼二メートルは有る。
例えは簡単、堕天使。
「鏡?」
権堂が圭介に聞いた。
「鏡を見てメデューサを探して殺した。床以外鏡ばりなのが仇になったな」
「ならエキドナは!?」
「あんな雑魚普通に倒せる」
権堂は怒り心頭だった。
「あんな…雑魚だど…」
「さて、お前ら」
圭介はいつの間にか権堂と矢藤の目の前に立っていた。そして両者の顔を鷲掴みした。
「よくも俺の大切な人にあんなことしてくれたな…どうしてくれようか…」
圭介は低い声で言った。その声はただ低いだけじゃない。恐怖がわき出るかのような恐ろしい声だ。
「あ、あ、も、元はごごご権堂さんがやりだしたことだかりゃあ、あ」
「かんけぇねぇ」
圭介は力を加えた。
「てめぇらには、ちゃんと罪を償って貰おうか…」
「やっやっやでぇろー」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
そして二人は絶叫した。
圭介はよしねと茜を探した。店の外に出るとトラックがあった。そこから声がした。
「茜ごめん、アタシ不器用だからさ」
「よしねちゃんらしいよ」
圭介はトラックの荷台を見た。そこによしねと茜は居た。
「圭ちゃん!?あのさ何でアタシたちこんな所に居るの?」
「私達店の中に居たのにね」
圭介は荷台の上に乗りそして二人に駆け寄り抱き締めた。
「圭ちゃん!?」
「えっ!?あの、小野田くん!?」
「良かった…本当に良かった…。もう大切な人は失いたく無いんだ…」
圭介は涙を流した。
その後警察も到着、他の石化されていた女性達も無事保護。圭介は軽く怪我をしていたので病院へ運ばれた。
警察が現場検証している時、一人の男が現れた。男は現場に入り色々と調べている。すると一人の警官が
「あれ?山口警視!?どうしてここに?」
「事件現場に入るのは警察の役目だ」
山口と呼ばれる男は辺りを見回した。
「連続女子誘拐事件だっけ?」
「あっはい!被疑者は既に逮捕しております。ただ大変でしたよ、かなり怖がって中々動かなくて…しかも失禁してましたからね」
「笑いながら言うことか」
「すみません!」
若い警官が山口に頭を下げる。
「でも良かったな。仏がでなくて」
仏とは警察用語で言う死人だ。
「えぇ、それで山口警視は何か探しているのですか?」
「まぁな」
そう言って山口は床に落ちている白い粉を拾った。
「これだ」
山口は粉を瓶に詰めた。
若い警官はそれが何か分からなかった。
山口は現場を離れ、先ほど拾った粉を見た。
「メデューサがこんなふうになるとは…流石です魔王様」
そう言って瓶をポケットに入れた。
月曜日圭介は普段通り学校に行った。日曜日は警察に話しをし、結構疲れていた。
圭介は気絶してたのでわかりませんっと答えた。
「おっはよー圭ちゃん!」
圭介の前に居たのは元気そうなよしねだった。
「やっと元気になったか」
「まあね、ほら一緒に学校行こ!」
「へいへい」
よしねは圭介の乗っている自転車の後ろに乗った。よしねはとても嬉しく鼻歌が出た。
学校に着くといつも通り生徒会が朝の挨拶活動をしていた。そこに島田 零も居た。
「わりぃよしね、ちょっとアイツに話してくる」
圭介はよしねを降ろし、零に近付いた。
「あらおはよう。どうしたの怖い顔して」
微笑みながら圭介に言う零
「そのこの前はごめん」
圭介が頭を下げた。
「俺は大切な人を作らないって言ったよな。でも、それは取り消す。俺は大切な人を全力で守る。」
「それはプロポーズ?」
「いや違う。約束。だから零の事守らせて下さい!」
圭介は手を差し出した。
零は圭介の両手を握り微笑みながら、
「こちらこそよろしくお願いします」
圭介はホッとした。一気に脱力感があふれでた。
教室に入った圭介は大坂を見た。
「大坂、一昨日何処行ってたんだよ!?心配したぞ!」
「あっいやその」
大坂は正直に話した。そしてきつく圭介に叱られたのであった。




