目覚めると
ちょっと悲しい話続きますー
次に目を覚ますと、橋の下にいた。
スーが、来ていた上着を脱いで、僕の下に敷いてくれていた。
どこから拾ってきたのか、割れた木の椀に、近くの川から汲んできたらしい水をいれ、懸命に漏れないように手で押さえて、僕の口に運ぼうとする。
その姿に、また涙がこぼれた。
僕がしっかりしなきゃ。
寝たおかげで、ほんの少し、頭もすっきりしていた。
「ありがとう」
スーに声をかけると、頷いた。
この頃はまだ、スーとの会話は、出来なかった。
僕の魔法が未熟だったから、作られたスーは話せなかったんだ。
僕は、自分が作ったポーションを、全て飲んだ。
さすが、神から与えられた能力。
ポーションの効き目は、素晴らしかった。
五臓六腑に染み渡るって、こういうこと。
こうして僕は、一旦、橋の下にスーを置いて、動かないよう言い聞かせて、街に戻った。
そして、また商業ギルドに行き、仕事を探した。
僕は森の中で水に写した自分の顔が人間離れしていることを理解していたから、フードを被ったままだった。
フードを外さない怪しい子供を雇うところなんてない。
そう冷たくあしらわれても、食い下がった。
どうしても、仕事が欲しいと。
諦めない僕に業を煮やしたのか、冒険者ギルドに行くよう勧められた。薬草を集める仕事なら、あるだろうと。
要は、追い払う口実だ。
それでも、僕は、冒険者ギルドの場所を聞き出し、向かうしかなかった。
冒険者ギルドは、商業ギルドに比べると、親切だった。
けれど、登録には、試験があった。
そして、試験を受けるにも、お金が必要だった。
今考えれば、子供のお小遣い程度の金額だったが、その時の僕は無一文。
僕は、担当のおじさんに頼み込んで、依頼達成の費用から、試験費用を引いてくれるよう、前世も含めて、初めての土下座をした。
おじさんは、初めて見る土下座に引きながら、渋々了承してくれた。
やっとたどり着いた試験。
内容は、簡単な筆記試験と、実技試験。
僕は、試験費用的に最低ランクでの登録を希望したため、実技試験と言っても、走るのと、台を飛び越える程度で、僕より小さい子供でも、登録している子もいるそうだ。
もはや気力だけでどうにかこうにか、試験をギリギリ合格して、ようやく冒険者ギルドに登録できた。
名前は、適当にアルトにした。
アルトリコーダーが急に思い浮かんだんだ。
初めての依頼は、やはり薬草採取。
生えている大体の場所と、薬草の見本を見せてもらい、急いでスーのいる橋へ向かった。
スーは、橋の下で体育座りで待っていた。
この子たちに幸せあれ




