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120 『降嫁』と『楠河昌成の受難』

1544年4月下旬。

伏見宮家 慶姫。


四月も終わりに近づき、伏見の山々は若葉の色を深めていた。

春の陽は柔らかく、御所の庭に差し込む光が、慶姫の白い小袖を淡く照らしている。


今日、私は宮家を発つ。

伊予へ嫁ぐための旅が始まるのだ。


侍女の秋が静かに言った。

「姫様……お支度が整いました」


秋は私が生まれる前から宮家に仕えてくれており、私とともに伊予に来てくれる。私にとって二人目の母のような存在だ。


慶姫は鏡に映る自分を見つめた。

今日は婚礼の装束ではなく、旅のための“輿入れ前の衣”。

白と薄紅を基調とした、春らしい色合いの衣である。


几帳が揺れ、父・邦輔王子が姿を見せた。


「慶……よく似合っておる」


その声には、寂しさと誇りが入り混じっていた。

慶姫は胸が熱くなるのを感じた。


「父上……」


邦輔王子は娘の手を取り、幼い頃のように優しく握った。


「伊予は遠い。だが、楠予家はそなたを大切にしてくれよう。何かあれば、必ず文を寄越すのだぞ」

「はい……」


ーーーー


伏見宮家の門前には、三条公頼様と、楠予家からの迎えの武士たちが整列していた。

楠予正重様の御子息・友之丞様の姿もある。友之丞様が伊予まで護衛の任を伊予の守様から仰せつかったそうだ。


慶姫が門を出ると、武士たちは一斉に膝をつき、頭を垂れた。


「伏見宮家第一王女・慶様、

伊予国・楠予家へお迎えに参りました」


慶姫は父の方へ振り返った。

邦輔王子は、娘の姿を目に焼き付けるように見つめ、静かに頷いた。


「慶……行きなさい。そなたの道は、ここから始まる」


父の言葉に深く頭を下げたその時――背後から、ゆっくりとした足音が聞こえた。


「……慶」


振り返ると、祖父の貞敦親王が立っていた。

白髪は増えたが、その眼差しはなお鋭く、宮家の当主としての威厳がそこにあった。


「御祖父様……」


貞敦親王は、慶姫の姿をしばし見つめ、静かに頷いた。


「ようここまで育った。宮家のために嫁ぐのだ、胸を張って出てゆくがよいぞ」


その声は、普段の厳しさとは違い、どこか柔らかかった。

そして、祖父の袖の陰から、小さな影が慌てて飛び出してきた。


「慶姉さまっ!」


祖父・貞敦親王の第二王女・恵子――慶姫より六つ年下の、幼い叔母。

いつも慶姫の後ろをついて回り、実の姉のように慕っていた。


恵姫は涙をいっぱいにため、慶姫の袖にしがみついた。


「いや……いやです……

慶姉さま、行かないで……!」


慶姫の胸がきゅっと締めつけられた。

恵姫の小さな手は震えている。


「恵姫……」


慶姫はしゃがみ込み、その小さな頭をそっと抱き寄せた。


「大丈夫よ。伊予は遠いけれど、文を必ず送るわ。

恵姫に、たくさん書くから」

「……ほんとう?」

「ええ。約束するわ」


恵姫は涙を拭い、慶姫の手をぎゅっと握った。


「慶姉さま……

わたし、大きくなったら、会いに行きます……!」


その言葉に、慶姫は思わず微笑んだ。


「待っているわ。

その時は、伊予の海を一緒に見ましょうね」


恵姫は力強く頷いた。


――だがそれは叶わぬ夢。


誰も口にはしないが、今日が慶姫との今生の別れになると皆が分かっていた。


祖父・貞敦親王が近づき、慶姫の肩に手を置いた。


「慶。そなたの幸せを、わしらは皆、願っておるぞ」


その言葉は、慶姫の背をそっと押すように温かかった。


慶姫は深く頭を下げ、輿へと乗り込んだ。

扉が閉じられ、ゆっくりと輿が動き出す。

伏見の御所が遠ざかるにつれ、胸の奥で静かに何かがほどけ、そして新しい未来へ向けて、そっと結び直されていくのを感じた。



ーーーーー

1週間後。伊予国。


慶姫の見た瀬戸内の海は、京で見たどの景色よりも広かった。

やがて船が楠予家の広江港に着いた時、海風に混じって、潮と柑橘の香りがふわりと漂った。


それは慶姫にとって、初めて触れる“伊予の匂い”だった。


港には、楠予家の家臣たちと、三千もの兵が整然と並んで出迎えた。その中央に、楠予家当主・正重が立っていた。


正重は深く頭を下げた。


「伏見宮家第一王女・慶姫様。

遠路はるばる、よくぞお越し下さいました。

それがしは伊予の守、楠予正重。慶姫様の夫となる小倉宮光継はそれがしの亡くなった妹が産んだ子、つまり甥にござる。何か不自由な事があれば、某に何なりとお申し付けくだされ」


その声音は、武士らしい力強さがあった。


この方が伊予の守様……


「伊予の守様。わざわざのお出迎え恐れ入ります。伊予の作法については何も存ぜぬ身。どうぞ宜しくお願いいたします」


正重は豪快に笑ってみせる。

「わっはっは。正直な姫様じゃ。慶姫は甥の嫁になられるのだ。それがしの事は実の伯父と思って頼って下され!」


慶姫は深々と頭を下げる。

「はい、伯父上」

「わっはっは。よい。それでは参りましょうぞ」


正重の案内で、慶姫の一行は池田の楠予屋敷へと向かった。

正重は道中、皇族の姫を甥の嫁に迎える事ができ、『これであの世で妹に会った時に、堂々としていられる』と終始上機嫌であった。


正重の近くにいた次郎はそれを聞き、『まあ十年前だったら百姓の娘を嫁にしてもおかしくなかったよな』と心の中でごちた。


ーーーーー


祝言の日、楠予家の屋敷は朝から静かな熱気に包まれていた。


慶姫の夫となる小倉宮光継の屋敷は今はまだない。新たに建設中の城の一角に建てられる予定だが、現状は楠予屋敷の一角を仮住まいとして与えられている状況だった。


庭には白砂が敷き詰められ、花の香りが風に乗って漂う。

侍女の秋が、慶姫の髪を整えながら微笑んだ。


「姫様……いえ、もうすぐ“奥方様”でございますね」

「秋……緊張してしまいます」

「大丈夫でございます。姫様は、どこへ行かれても、皆に慕われます」


秋の言葉に、慶姫はそっと息を整えた。

今日の衣は、伏見宮家から贈られた白の唐衣に、楠予家が用意した薄紅の打掛。

京と伊予、二つの家が重なるような装いだった。

広間には、楠予家の重臣たちが並び、

その奥に夫となる小倉宮光継とその父・雅良が正座していた。


慶姫が入ると、場の空気がふっと変わった。

小倉宮光継は静かに頭を下げた。


「慶姫様……本日より、どうか末永くよろしく頼みます」


――この方が、私の夫になる人……。


慶姫も深く頭を下げる。

「こちらこそ……どうぞよろしくお願いいたします。それと私のことは慶姫様ではなく慶とお呼び下さい」


光継は爽やかな笑顔で笑う。


「分かった慶」

「はい」


盃が運ばれ、三三九度の儀が始まる。

杯を交わすたびに、慶姫の胸に、“本当に嫁いだのだ”という実感がゆっくりと満ちていった。


祝宴では、伊予の料理が並んだ。

• 鯛の姿焼き

• 柑橘を使った甘味

• 楠予家特製の砂糖菓子とウエディングケーキ

• 楠予家特製の濁りのない清酒、芋焼酎、梅酒など

• 海老や野菜の天ぷら


慶姫は見たこともない豪華な料理に思わず目を見張った。

「素晴らしい料理ですね。それに……金平糖が、こんなに……」


光継が微笑む。

「慶が好きだと聞いたので、師匠に多めに頼んだのだ」


慶姫はなんだか申し訳なくなった。

金平糖は一度しか食べた事がない、しかも一粒だけ。伊予への道中で友之丞に何が好きかと問われ、楠予家の金平糖が美味しかったと応えただけだった。


「お師匠様ですか?」


光継は笑って応える。

「そうだ。楠予家が大きくなるまでは、小倉宮家は百姓の仕事などもしていて私は師匠から鍛冶を学んだのだ」

「まあ……」

「師匠の名は壬生次郎忠光様。今は楠予家譜代重臣筆頭となられたお偉い方だ。この金平糖を考えたのも師匠なんだ」


慶姫は壬生次郎の事を、まるで自分の事のように嬉しそうに語る光継を見て、優しいお方のようだと胸をなで下ろした。


ーー


華やかな祝言の場の一角に、新郎の父・雅良と祖母(雅良の母)の梅がいた。

それを見た準譜代重臣の楠河昌成が挨拶に赴く。梅は楠河昌成の祖父の娘、つまり昌成にとって大叔母だった。


昌成が軽く頭を下げる。

「大叔母さま、本日はお孫様の嫁に尊きお方を迎えられ、おめでとうございます」

「……何もよくありませんよ」

「はい?」


昌成が顔を上げると梅は不服そうな顔をしていた。

昌成は嫌な予感がした。


「大叔母さま?」

「あの孫の嫁には、賄い料を年に千二百貫文も出すと聞きました。私は二百貫文しか貰っていなのですよ。祖母の私の方が孫の嫁よりも低いと言うのは、どう考えてもおかしいでしょ!」


昌成は面倒な事になったと感じた。


「大叔母上は数年前、楠予家から12貫文も貰えるようになった。嬉しいと仰っておられたではありませんか」


この時代の勝ち組に属する農民でも、一貫文を貯蓄する事は難しい。


• 下層農民:5〜8石

• 中層農民:8〜10石

• 上層農民:10〜15石


上層農民一家5人の収穫が12石の場合。そのうちの6石が年貢で取られ、5石を家族が食べて、残り1石を売りに出す、


――と言う分けではない。


3石を売りに出すのだ。

もちろん残った米3石では家族の腹をまったく満たせない。

そこであわひえ、山菜、大根、麦を混ぜてドロトロの雑炊にしてかさ増しするのだ。


※収入:2.7〜4貫文


①3石を売却した収入は2.2~3貫文。

②副業、草鞋、傘など500文〜1貫文


※支出  2.5〜5貫文


①家族5人の塩、味噌、生活必需品が約1貫文。

②農具の維持、取得が約1貫文

③衣類・布地、針、糸が500文〜1貫文

④村の共同体費、臨時徴収など 0~2貫文(平均500文)


梅が嫌そうな顔をした。

昌成が楠予家の家臣となり、初めて梅と対面した時、『最近やっと農作業から解放されたの』と喜んでいた。


「あの時はあの時です! そもそも私は父と楠予正重の父に懇願されて嫁いで来たのですよ! なのにいざ嫁いでみると家は今にも潰れそうな汚い家だったし、百姓仕事までやらされて女として一番美しい時期を農作業で台無しにされたのです! 少しばかり贅沢をしても良いとは思いませんか!!」


昌成は思った。

『大叔母上は金糸の入った豪華な着物てる。それに首にぶら下げてる首飾りは、次郎殿が作ったネックレスと言うものだ。正室と側室、さらに娘たちからお強請りされて買わされたからよく覚えている。金のチェーンに伊予翡翠の蝶型ペンダント。あれは三百貫文はする品だった筈だ』

どう考えても叔母は賄い料以上の優雅な暮らしをしているに違いない。きっと楠予家に多大なご迷惑をかけていると。


※この時代の首飾りは主に紐に勾玉や玉を付けた単純なもので、値段は高くとも3貫文程度だった。

しかし結花が次郎に『ちゃんとしたネックレスをプレゼントして』と言った事がきっかけで、池田に宝飾工房が作られたのだ。


そして次郎はネックレスの値段をチェーン部分とペンダント部分の合計で決めて売る事にした。


★チェーン部分の価格(※時価で変動)

• 銅チェーン 3貫文(原価0.3貫文)

• 銀チェーン 20貫文(原価2貫文)

• 金チェーン 160貫文(原価16貫文)(18金の場合)

※22金・16金など純度で値段と色味が変わる

(22金=濃い黄金色、16金=赤金)


※ネックレスのチェーンは当時の日本の技術では製造不可能であった。そのため希少価値が極めて高く、女性たちの垂涎の的となっていた。ゆえに原価の十倍であっても飛ぶように売れた。これまで着物ばかりに目がいっていた女性たちの目が、ネックレスを中心に楠予家の宝飾品に向けられるようになった。


★ペンダント部分

伊予で採掘した宝石が主に使用された。

低級品。メノウ(瑪瑙)やフローライト

中級品。ガーネット

高級品 ヒスイ(翡翠)(堺からの輸入品)

超高級品。伊予翡翠(正しくはえひめ翡翠。翡翠に似たメノウである)


★加工の形。

• 亀の形 5〜50貫

• ウサギの形 5〜80貫

• 扇の形 10〜80貫

• 梅の形 10〜80貫

• 蝶の形 15〜150貫

• 桜の形 20〜180貫

• 鶴の形 30〜200貫

• 葵・桐(家紋)30〜300貫

• 虎の形 100〜500貫

• 龍の形 100〜500貫

• 鳳凰の形 200〜1000貫


これらの細工は、これまで主流だった“宝石をただ丸く磨くだけ”の単純な加工とは異なり、宝石をカットして光を反射させると言う高度な技法によって作られていた。

その輝きは女性たちの心を鷲掴みにし、高貴な女性たちが花に群がる蝶のように集まり、競って値の張る品を買い漁った。


楠予家の宝飾品を持つこと――それは女性に取ってのステータスであった。

女性たちの競争相手は国内だけではない。明国や南蛮の商人たちも楠予家の宝飾品を高値で買い求めた。ポルトガルには既に宝石カット文化が存在するが、日本の宝石は異国の品としての魅力があった。ゆえに加工された宝石は原価の五倍から三十倍の値段で販売された。


伊予国内で採掘から加工・販売までをすべて完結させることができる――この構造はとてつもなく大きな強みであった。

宝飾品だけでも堺に匹敵する巨万の利益が生まれるのである。

地の利では堺や博多に遥かに劣るが、宝石以外にも特産の多い池田は、いまや押しも押されもせぬ“日の本で最高の都市”に成長しており、文化の発信地となりつつあった。


(なお、本来の宝石の価値序列は

「メノウ < ガーネット < 伊予翡翠 < 翡翠」

であるが、次郎の戦略により、宝石の価値は

「メノウ < ガーネット < 翡翠 < 伊予翡翠」

とランク付けされていた。


伊予翡翠の産出量が世界的に少ないため、この世界線では“伊予翡翠が翡翠より上位”という序列が確立し、五百年後の現代に至るまで続くことになる。)



雅良が母を止める。

「母上は十分に贅沢をされておるではありませんか。それに当時は楠予家の方々も百姓仕事をされていたのです。仕方がなかったのです」

「いいえ! 父は私に言いました! 宮家に嫁げるんだぞ、お前は本当のお姫様になるんだと! なのに、なのに…っ。私は父と正重の父に騙されたのです!」


昌成は頭痛を覚えた。

曽祖父は小倉宮家の面倒を見るのが嫌で、年の離れた弟の源九郎(楠予家初代)に預けた。そして源九郎から『自分にはまだ子供がいないので、宮家の嫁を本家から出して欲しい』と頼まれ、必要のない娘――梅を差し出したのだ。


(曽祖父さま……。よりにもよってこんな人を宮家に嫁がせるとは……やってくれましたね)


「大叔母上。大叔母上が楠予家から貰っている200貫文は大金なのですよ。

曾祖父様の時の楠河家の石高は3000石。ですが家臣の取り分や費用などを考えれば曾祖父様が自由に使えたお金は恐らく100〜300貫文くらいだったでしょう。大叔母上は曾祖父様と同じくらいの収入があると言う事です」

「昔の話など知りませんよ! 今あなたが使えるお金は幾らなのですか!」


昌成は目を細めた。

彼が自由に使える金は、役職手当、兵の貸出料、俸禄、年貢収入などを合わせると、年間五千貫文を優に超えていた。

金銭面だけで見れば、七万石の大名にも引けを取らぬ財力だ。


「私は楠予家に加増されておりますから曽祖父様とは違います」

「と言う事は私以上には貰っていると言うことですね!」

「っ……」


梅の顔が次第に怒り顔へと変化する。

「だいたいあの壬生と言う男はなんなのですか!」


いきなり矛先が変わり、昌成が眉間に皺を寄せる。


「壬生殿がどうかされましたか?」

「私が正重に賄い料を増やすように頼んだら『なりません、宮家の女性たる者、質素倹約に努めるべきです。あと正重様とお呼び下さい!』って私に向かって説教したのですよ!」


昌成は顔を青ざめた。

「お待ち下さい! まさか壬生殿と争ってなどおりませんよね!?」

「争ってなどいませんよ! 分家の家臣の分際で! と怒鳴ったら正重に追い出されたのです!」


昌成は目眩がした。

そして真剣な顔で言う。

「大叔母上よく聞いて下さい。正重様は楠河家の主君なのですよ、どうか敬意をお持ち下さい。それと壬生殿は大叔母上を追放するだけの力を持っておられます。万一、大叔母上と壬生殿が争われた場合、某は壬生殿の味方をします。ですから壬生殿とは争わないで頂きたい」


梅が『はあ!? なにを言ってるの?』と目を見開いた。


「あなたは分家の家臣如きに媚びを売るのですか! そもそも本家のあなたがしっかりしないから、分家の家臣になどなったのですよ! 本当に情けないこと! 私が男であったのなら楠予などに負けはしませんでしたよ!」


その時——大野が昌成の肩に手を置いた。

「わっはっは。楠河殿、なりやら話が盛り上がっておるようじゃな!」


大野は昌成の耳に顔を近づけると小声で呟いた。

「皆が聞いておるぞ」

「っ!?」


昌成がハッとなり後ろを振り返ると、祝言のざわめきがいつの間にか消えていた。


(まずい、これは聞かれてしまったか!?)


「楠河殿、そろそろわしと酒を飲もうぞ!」

「はっはっは、そうですな。大叔母上、某が言い過ぎました。これで失礼させて頂きます!」

「あっ、これお待ちなさい! 話は終わってはおりませんよ!」


昌成は梅の言葉を無視し、その場を去った。

大野の機転によりこの一角での話は、何か騒いでいるなと思われた程度で大事には至らず、祝言は無事に終了した。

だが楠河の心には大叔母の存在が重く圧し掛かっていた。

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