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計り屋のはかりごと  作者: 滝壷ゆん
3/7

猫、そして鼠

一週間後、町では弱った猫が多数発見された。


この町では、鼠を退治する猫はありがたい存在であり、


食料を少しくすねるくらいは大目に見られている。


特定の飼い主がいるわけではないので、町の好きなところで丸くなって眠っているのだ。


だから、発見が少し遅れた。


蔵の麦が鼠に荒らされる事件が多発したのだ。


丸まっている猫に注意を向けてみると、痙攣していたり、既に冷たくなっているものもいた。


「猫だけがかかる病気があるのかもしれない」


町の医者が猫を調べようとしたが、町の大人たちが総出で止めたそうだ。


曰く、この病気が人にもうつるもので、一人しかいない町の医者が病気になったら困るから、


触らないでほしい、ということらしい。


病気の研究をせずに病気になったら診て欲しいとは無茶振りもいいところだが、


たった一人の医者が倒れても困るのは事実だ。


医者と生活を共にしているワタルも、病気になれば本人にうつしてしまう。


結局、猫の生死に関わらず見つけ次第山へと捨てに行くことになった。




猫たちはいなくなった。そこで勢いを増すのは、鼠だ。


「蔵の麦が鼠に全部やられた。工場の中もだ。」


そう嘆きながら、ミノの家の隣に住むパン屋の主人が店の灯りを消して隣町に出かけて行った。


「とうとうあいつも店を閉めるんだろうか。子供のころからの付き合いなのにな。」


父がぼそっと呟いた。


「パン屋って、隣町ですぐに始められるものなの?」


ミノが尋ねると、父親は首を振った。


「店の場所を借りたり、道具を揃えたり、既にあるパン屋と相談したり、


簡単ではないだろうね。」



結局、パン屋の主人は二日後に帰ってきた。腕には、大事そうに猫を2匹抱えている。


「二つ隣の町で、新しい猫を2匹もらってきたんだ。


これで、病気のない猫をまた増やすことができるさ。」





一週間後、町民たちは増えた鼠に荒らされた台所と、


道端で痙攣して丸まっている猫を見て絶望に晒されることになる。

説明が長くなりましたが、次から物語へと入っていきます。

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