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頭の結露
1
夢の中でひどく眠い
目を開いても気怠くて
頭よりずっと憶えてる
私の体の中のなにか
日の区切りはきっと
どこにもないのです
日の区切りなんてきっと
本当はどこにもないの
記憶だけがただ
蓄積するばかり
眠りのあと 頭の結露
指でなぞる 水滴にがく
滲んで溶け混ざってしまう
目覚めたら そこにいる
はずの世界
あと少し届かない
2
淡いレモンイエロ
影みたいなライトパープル
木陰のチャコール
追いつけない色彩の波
私の命はずっと
体内にあるのです
私の命はずっと前から
体の内奥のほう
戻らぬ昨日と人々へ
その目に私を 焼き付けてよ
戻らぬ昨日と人々の
感情読めない魚の目
白目の濁りは誤魔化せない
忘れる機能は便利でせつない
朝となり夕となるその合間
何かが絶えず変化してる
密やかに 密やかに
誰もが気付いていないけれど
眠りのあと 頭の結露
指でなぞる 水滴にがく
滲んで溶け混ざってしまう
目覚めたら そこにいる
はずの世界
あと少し届かない




